伊方3号機運転認めず 広島高裁、仮処分決定「活断層否定できぬ」(中国新聞)
17日、広島高裁は四国電力伊方原発3号機について、運転差し止めを求める山口県内住民の訴えを認めた。原発の運転差し止めが裁判所で認められたのは、2017年12月、同じ広島高裁でに決定以来、2年1ヶ月ぶりだ。2018~19年は全敗だったので、久しぶりといえる。
今回の決定は、規制委の「審査基準」自体が合理的でないと批判したことに加え、地震リスク、火山リスクの両面から差し止め決定を導いたという点がこれまでにない特徴だ。地震のみ、火山のみを理由とした差し止め決定は過去にあったが、両面からという例はなかった。
奇しくも、この日は阪神・淡路大震災から25年の日だった。この象徴的な日に原発差し止め決定が出たことには感慨を覚える。「阪神大震災から25年目の日に、いつどこで大きな地震が起きてもおかしくないということを裁判所が強く警告してくれた」という弁護士の発言には実感がこもっている。
その後の時代を見ると、6千人以上が死亡したこの震災こそ、日本が平穏な時代から災害多発時代に入ったことを象徴するものだった。もし日本に「災害史」という分野があるなら、後世の歴史家は必ず阪神・淡路大震災をそのように評するだろう。
伊方原発もまた日本最大の活断層、中央構造線の真上にある。この決定を待つまでもなく、日本で最も危険な伊方原発を運転してよいわけがなく、直ちに廃炉にすべきである。
なお、普段であれば判決要旨のテキストでの掲載が早い「NPJ訴廷日誌」にはテキスト版の判決要旨は現時点で掲載されていない。そこで、脱原発弁護団全国連絡会サイトに掲載のPDF版をご紹介する。決定全文は80ページ以上あるものの、決定要旨は8ページですぐに読めると思う。
17日、広島高裁は四国電力伊方原発3号機について、運転差し止めを求める山口県内住民の訴えを認めた。原発の運転差し止めが裁判所で認められたのは、2017年12月、同じ広島高裁でに決定以来、2年1ヶ月ぶりだ。2018~19年は全敗だったので、久しぶりといえる。
今回の決定は、規制委の「審査基準」自体が合理的でないと批判したことに加え、地震リスク、火山リスクの両面から差し止め決定を導いたという点がこれまでにない特徴だ。地震のみ、火山のみを理由とした差し止め決定は過去にあったが、両面からという例はなかった。
奇しくも、この日は阪神・淡路大震災から25年の日だった。この象徴的な日に原発差し止め決定が出たことには感慨を覚える。「阪神大震災から25年目の日に、いつどこで大きな地震が起きてもおかしくないということを裁判所が強く警告してくれた」という弁護士の発言には実感がこもっている。
その後の時代を見ると、6千人以上が死亡したこの震災こそ、日本が平穏な時代から災害多発時代に入ったことを象徴するものだった。もし日本に「災害史」という分野があるなら、後世の歴史家は必ず阪神・淡路大震災をそのように評するだろう。
伊方原発もまた日本最大の活断層、中央構造線の真上にある。この決定を待つまでもなく、日本で最も危険な伊方原発を運転してよいわけがなく、直ちに廃炉にすべきである。
なお、普段であれば判決要旨のテキストでの掲載が早い「NPJ訴廷日誌」にはテキスト版の判決要旨は現時点で掲載されていない。そこで、脱原発弁護団全国連絡会サイトに掲載のPDF版をご紹介する。決定全文は80ページ以上あるものの、決定要旨は8ページですぐに読めると思う。