気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

虎豆の水無月で茶箱を

2016-06-20 15:00:26 | 主菓子とお干菓子
薄曇りの朝、気温の上昇とともにムシムシ感が増し、
六月(水無月)も明日からは、もう下旬になり、
これから先、連日30℃越えとの予報。
茶箱のしつらえで、炭が入らないから涼しそうですね。
 
最近六月になると、菓子といえば『水無月』と言われますが、
本来は晦日「夏越の祓い」の折に、
厄払いと残り半年の無病息災を祈って頂くものですから、
6月30日を挿む二週間程度がベターではないでしょうか?
今朝の稽古の方は水無月最後のお稽古ですので、
本来は小豆の赤色が魔除けとされておりますが、
虎豆にて作り、お出ししました。
 
こんな後付けを考えてみました。
虎豆は、白地にへその周囲の濃黄褐色と淡黄褐色の
斑紋が虎に似ていることからで、
『虎』は古来中国では「龍虎」と称し、同様に神格化され、
権力の象徴や魔除けとしてあがめられております。
又『豆』は「魔()」を「滅()する」という意味で、
魔よけの邪気を払うものとされます。
凄いごろ合わせ、語源由来辞典にはありません)

『虎』の魔力で、魔除けの邪気を払って頂けましたか。

お稽古終わりは二羽のコシアカツバメに

2016-06-19 12:53:50 | お稽古
昨日は稽古日で、朝お二人、昼からはお一人
稽古場のしつらえです。
梅雨の晴れ間、昼から真夏日との予報、
庭にある東側のミズヒキに花が咲きだしており、

このミズヒキに紫陽花と萩の花を活けてみました。
涼しさを演出してくれるでしょうか。
  
朝からのお一人は、嬉しいことに見学に来て頂いた方、
お若い頃、高校の恩師にしばらく習っておられたそうです。
30年ぶりの事なのでとしり込みされていましたが
ご挨拶の仕方、足の運び方、お菓子、お茶のいただき方と進み
帛紗捌き、茶巾のたたみ方、お道具の清め方と
略盆で一服点てて頂きましょう。
風炉を中央へ寄せて、使い柄杓で略盆をしていただきました。
30年ぶりのお薄、美味しくいただきました。
若い頃の経験は、金の卵ですね。
機会があれば、機会を作って若い方には、
是非、茶道を経験していただきたいなとおもいました。
これから一緒に茶道の勉強させていただく
楽しみが膨らんでいきます。

朝はまだ涼しかったのですが、
昼からの方がお見えの二時頃には

炭も入っており、私だけ着物のせいなのでしょうか、
風炉の側にいるからでしょうか
暑くなり、エアコンを入れたいと思い
”暑くありませんか”とお聞きしても
”家に比べれば、ここは涼しいです”と言ってくださり。
北側の部屋と言う事もあり
庭に十分に水を撒いておいたせいなのか、
部屋の中まで熱気が入り込まないのでしょう。
朝から着ていた着物が、例え単衣であろうとやはり暑い
我慢、がまん、ガマンと言い聞かせます。
後で調べますと、
奈良の最低気温は16.9℃、最高気温は31.9℃、湿度33%
朝の冷気が家の中に残り、湿度も低かったからで、納得。

お稽古を終え、お見送りをしておりますと
家の前の電線に二羽の鳥が、ツバメ?なんですが・・・
ツバメにしてはやや大きく、おとなしく止まっています。
腰にもオレンジ色が見え、『コシアカツバメ腰赤燕』です。
別名、トックリツバメともよばれ、壺状の巣つくりますが、
奈良では見かけたことがありませんでした。
温暖化のせいなのでしょうか、北上しているそうです。
 
はじめは、1mほど間が、そのうちくっ付き合います。
  
よく見ると大きさが少し違い、雄雌でしょうか?
産卵期は5月から8月といわれております。
ほほえましい光景に出会えることが出来ました。

お茶で『ツバメ、燕』
柳に燕」は軸、茶杓や茶碗にもよく見ることが出来ますが、
この五月の小満の茶事の待合いにも
小満の茶事の待合い
やはり『ツバメ』といえば、藪内家を象徴する茶室
茶室『燕庵(えんなん)』、古田織部ゆかりで
ひなびた茅葺屋根入母屋造り、屋根の妻には「燕庵」の額が。
この額は利休から託され、村田珠光筆と伝えられています。
内部は三畳の客座を挟み点前座、その境に二枚の襖で隔てた
相伴席が付席されており、この相伴席が一番の特徴とされ、
武家社会に好まれた由縁になります。
十もある窓も、また印象的ですね。
見取り図(茶道大辞典より)
一度拝見に伺いたいものです。

「祇園祭・月鉾の名宝」展、京都文化博物館にて

2016-06-18 07:07:07 | 美術館・博物館
           2014.7.17「前祭」巡行の月鉾
京都文化博物館3Fから2Fへ降りると
平安京が成立したおりの遺跡の紹介並びに
京の歴史(平安時代、鎌倉時代、室町時代、江戸時代)の
町並みと人々の生活を大きな画面で紹介されております。
ボランティアの方の丁寧な説明もあり、
外国の方も興味深くご覧でしたが、狭いためか総花的で、
奈良在住の私としては、何か物足らない感じが否めません。

その先に、京都を彩る展示「京のまつり」として
『祇園祭・月鉾の名宝』展が、
これが本当にすごいの一言

朝鮮毛綴の胴懸は、古いものなのでしょうか、色あせし
特に中央の部分の上部は、かなりホツレが見られ、
江戸時代のもので、ほれぼれします。
右)蓬莱山四貝の図
中)鳳凰と牡丹に鵲(かささぎ)の図
左)蓬莱山四貝の図:重要有形民俗文化財(江戸時代)
クリックで拡大
月鉾の大屋根には、漆黒の八咫烏がおられるそうですが?
  2014.7の巡行時(現代で新装)
そして一番上に象徴の三日月形の鉾頭が。
展示されているのは『元亀四年』(1573年)という銘
銅製金鍍金月形で、大錺(おおかざり)屋勘右衛門作です。
銅製金鍍金月形1573
歴史の深さが分る作品ですね。
そしてその妻飾りの部分には、
 2014.7(現代に新装)
これではわかりませんが、
金波に躍動するウサギの彫刻

破風軒裏には、丸山応挙に手になる金地著彩の草花図が、
3Fの江戸の植物画展に通じますね。
クリックで拡大
さらに小天井には、岩城久右衛門さんの筆で
唐紙貼金地著彩の源氏五十四帖扇面散図があり、
1835年の『月鉾天井画乃記』にも登場しています。
年月を経ても、すごいですね。
 
金具も立派でした。
角飾房掛具 扇面に新月文様鍍金(1819年)
角飾房掛具1819年

最後にくじ箱も登場し、
祇園祭の奥深さに触れることが出来ました。
今年も7月1日から祇園祭が7月31まで行われます。
巡行以外にも、多くの日程があるのですね。

京都文化博物館「江戸の植物画」展へ

2016-06-17 12:30:01 | 美術館・博物館
奈良は明け方に雨が上がり、西空から青空も
庭の小さな畑にはモンシロチョウも舞い始め、
小松菜などに舞いおりております。
  
昨日の続きですが、
京都文化博物館「江戸の植物画」展のお話を。
エスカレーターで3Fへ降りると
江戸時代になり、外来の植物や学問に接し、鎖国により
武士から庶民に至るまで園芸熱が植物文化として花開き、
さらに独自の発展をした様子がよく解かりました。
「椿」一つとっても、ボタニタルアートと
日本画との違いをみてみましょう。
ジョンカーティスのツバキ(1825年)と
ツバキ
菱川師宣の百椿図貼交屏風(江戸前期、妙心寺)や
百椿図巻(1671年)を比較すると
百椿図巻
日本画の慣れもあるのですが、これほどまでに違うとは。

日本画はやはり屏風がいいです。
一例として「花鳥図屏風」(個人蔵)室町時代
花鳥図屏風、室町時代
狩野探幽の菊図(絹本着色)を始め狩野派の面々
そして、写生としては
丸山応挙の写生図冊(江戸中期、紙本墨書・着色)や
池大雅の天産奇葩図巻(江戸1749年、紙本墨書)
筆の運びが素晴らしかったです。
でもよく似た写生もあります。
宇田川榕菴「植物写生」(文政8年、1825年)
宇田川榕菴「植物写生」(1825)
最後には大正時代の作
木島桜谷の群芳図屏風で、八曲二双の大きな屏風が
愉しませてくれました。
人が少なく、ゆっくりできました。

「イングリッシュ・ガーデン」開催中の京都文化博物館へ

2016-06-16 12:38:49 | 美術館・博物館
今朝から降り出した雨も、昼には本降りになり、
ムシムシ感はましなのですが、嫌な天気ですね。
先日も雨の中、京都文化博物館で開催中の
「イングリッシュ・ガーデン」に伺っております。
京都文化博物館」あまり聞いたことがありません。
三条通りからは紅いレンガ造りの建物が目に
旧日本銀行京都支店で、今は京都文化博物館・別館に
  
一本のカツラの木が植えられており、説明板には
この枝は「葵祭」のフタバアオイの葉飾りに使われると。
カツラの若葉がレンガ色に映えます。
 
この角を北へ少し進むと近代的な4階建ての本館です。

エレベーターで4階へ、開くと目の前には、
キュー王立植物園の全景が迎えてくれます。

特別展「イングリッシュ・ガーデン」英国に集う花々展は
ロンドンにある世界遺産のキュー王立植物園に所蔵された
20万件を超える世界最大のボタニカルアートコレクションを
もとに植物画、工芸品など約150点が紹介されておりました。
なお特別展入場券で、4F/3F/2Fも閲覧できますよ。
1.植物絵の夢と憧れ
 1-1:植物画の夜明け、1613年のオオカンユリが
 1-2:18世紀の植物画家たち、エーレットの名が
2.世界の花々を求めて
 2-1:発見の旅、種の起源(6版)ダーウィン
         ダーウィンの肖像画や直筆も
バンクシア・セラタ(ヤマモガシ科)1985年頃

 2-3:科学技術と園芸、1851年第一回ロンドン万国博覧会で
      作られた世界最大の建物(水晶宮)の外観
 2-4:19世紀とキュー王立植物園
一例、ヒマワリがこんなにも精密に模写されており
写真とはまた違ったむつかしさがありますね。 
ヒマワリ(キク科)1800年頃
画家でも絵を描くではなく、植物そのものを詳細に描くという
特有な技術が必要で、訓練を受け、
さらに試験に合格しなければならなかったそうです。
 2-5:ビクトリア時代の女性旅行家マリアン・ノース
3.花に魅せられたデザイナーたち
 3-1:装飾芸術 自然を暮らしに、タイルやドレスにも
4.エピローグ

ほとんど鑑賞できない貴重なボタニカルアートの連続、
年数を経ても、繊細さや煌びやさが想像できます。
本当に息を飲む作品ばかり、驚きの連続でした。
次の3Fで開催中の「江戸の植物画展」これとの対比が
面白くもあり、興味深いものになりました
次にご紹介させていただきます。

蝸牛(カタツムリ)で「でんでんむし」の唄を

2016-06-15 12:55:07 | 日記
雨上がりの帰宅時、
駐車場のコンクリートに『蝸牛(カタツムリ)』が、
余りの可愛さに、見つめていると
人の影に気付いたのか、動きを止めます。
いたずらっ子のように、暫し佇むと、
警戒しながらニ対の触角を出したりひっこめたり、

やがて、安心したのかゆっくりと前へ動きだしました。

この動きはコンクリートの上を動いているのではなく、
セメントに含まれる石灰の炭酸カルシウムや塩分を
摂っており、それは12000本の歯から成る
おろしがねのような歯舌で削り取う動きになり、
種類は、マイマイ類のクチベニマイマイになります。
 
この様子は、なんともユーモラスですよね。
”でんでんむしむしかたつむり おまえのめだまは
  どこにある つのだせやりだせ めだまだせ”
自然に口ずさみながら、家のドアを開けており、
のんびりとした気持ちにさせてくれました。
蝸牛や どこかに人の 話し声
           中村草田男
蝸牛には、昔は子供が一番の天敵?でしたが、
最近あまり見かけなくなり(子供もですが・・)、
絶滅危惧種:レッドブックに載っているそうで、
一番の原因は、外来種
そして、除草剤やナメクジ駆逐剤も影響をあたえており、
私も、ナメクジは薬を使用しないで、
割り箸を手に持ち替え、駆除しなければいけませんね。

『白露や 角に目を持つ かたつぶり』
             嵐雪
こんな風景が戻ってきてほしいものです。

蛍薯蕷饅頭で四ケ伝

2016-06-14 18:18:33 | お稽古
今朝は若草山に雲が懸かる中、お稽古に伺いました。
お稽古はいつもの厳しさで始まりました。
掃除機をかけ、畳を拭き、茶を掃き、湯を沸かし
炭を熾し、灰をして、お点前の準備と
背筋がピーンと伸びます。
今日は花がいっぱい
破れ傘、九階草、撫子、蛍袋、露草、縞葦、未央柳、金糸梅・・・。
先生はこんな時こそ花寄せをと、
三友の式をすることになりましたが、
人もまだ少なかったので
「四ケ伝」のお稽古をとお願いいたしました。

このところ、真のお点前ばかりしていたので、
四ケ伝(しかでん)の復習も必要と
四ケ伝は、小習16ヶ条の次段階に学ぶ点前で、4科目から成り
茶通箱、唐物(唐物点)、台天目、盆点で、
今朝は、台天目ということで、させていただきました。
その後、三友之式を三友の式は「花子ちゃん菓子四つ」
花・香・薄茶4服で干菓子4つ準備します

本日の主菓子は『蛍薯蕷饅頭奈良樫舎さん
  
うす闇に蛍の光っておりますね。
まだまだ教えていただきたいのですが、
昼からは用事があり、残念!
可愛い孫のためですから、急がなくては
逢ひたくて 蛍袋に 灯をともす
            岩淵喜代子
玄関では、白いホタルブクロが、
今週中、皆様をお待ちしております。

先日のミホミュージアムへ向かう山道脇に多数咲いており、
帰りに車を止め、根を含めて数本頂いてまいりました。
さあ、根つくことができるでしょうか?

我が家の庭の紫色のホタルブクロは一輪のみ
5月下旬に咲き始め、でももう終わりです。
5/26 
夕日に照らされ、”もう少しだけ咲かせてください”
と呼びかけられた気がしました。
来年こそは、沢山咲いてくださいね。 

簀戸でのお稽古は

2016-06-13 08:21:00 | しつらえ
水無月(みなづき)に入りもう2週間、奈良周辺の田植えも
ほぼ済み、「水の月」に相応しい景色が楽しめます。
遅れましたが、お稽古場もこの5日に『簀戸』への切り替えも
済ませ、やっとこの12日(日)に、
障子のほんのりとした明るさより、濃淡のある薄暗さ。
 
梅雨時期のムシムシする中、稽古を始めましたが、
風炉に炭が入ると、着物を着ているからなおのこと
汗が・・・
水無月や お白粉なする 脇の下
             正岡子規
先月の出稽古で、お気に入りの着物に汗染みを作ってしまい
シミ抜きなどで、余計な出費、
皆様にも同じ経験をさせてはいけませんから、
慌てて、エアコンのリモコンを手に
しつらえは、四葩の花(よひらのはな=紫陽花)と縞葦
 
軸は『渓雲』書は東大寺長老 清水公照
         (別名は今良寛とも)
生まれ故郷の姫路にある書写の里・美術工藝館
作品等のコレクションが展示されております。


主菓子は先日作った『青梅

”これぐらいの大きさでも良いですよ”とお褒めの言葉が
ブログを読んでいただいていたのですね。
先日クレームを付けたのは誰。

「ムジークフェストなら」が始まり海龍王寺で笙と横笛の演奏を

2016-06-12 17:45:10 | 音楽
今年も回を重ねる事5回、ムジークフェストなら2016
昨日11日、奈良東大寺大仏殿でのオープニングコンサート
から幕が切られ、26日(日)まで16日間、毎日
県内どこかで、ジャンルを問わず開催されているそうですが、

忙しさに、予約するのを忘れておりました。
有難いことに、今日12日(日)海龍王寺本堂での券が手本に、
『龍王の風』:笙(田島和枝さん)と横笛(雲龍さん)。
 
梅雨空ですが夕方から雨の予報、ムシムシした気候の中、
平城旧跡に車を止め
若草山大極殿
ねむの花が咲き、誰かのいたずら?梅の実が
 
海龍王寺に着くと、二人のボランティアの方が案内を
ご苦労様です。
 
昨年も6月にも十一面観音さんや会津八一の歌碑に会っております。
中門への道は、きれいに刈り取られており、
←昨年 
400円の拝観料を払い、本堂へ
狭い本堂ですが、70人程度でほぼ一杯

十一面観音さんに、ご挨拶を
 
プログラムは
 縁の香(えにしのこう)       雲龍
 黄鐘調調子(おうしきちょうちょうし)古典曲
 深 山(みやま)          雲龍
 拾翆楽(じっすいらく)       古典曲
 蒼 海(うみ)           宮田まゆみ
 虚空の音(こくうのおと)映画地球交響楽6番
 龍王の風(りゅうおうのかぜ)    雲龍・田島和枝

より大きな竽(う)に持ち替えられると、
その音は、笙より1オクターブ低く、
音量も小さく優しい響きで、より神秘性が増します。
バイオリンとチェロの関係に似ておりますが、
平安時代中期に廃れ、正倉院御物から再興されており、
なかなか聴けないものなんですね。
二人の精神性が現れた良い演奏が、

目を閉じて聴いていると、本堂を通り過ぎる風が・・・ 
すがすがしくなり、風の音がしたかのような錯覚に陥り
横笛が鳴っている時と、笙を演奏されている時では
本堂の外から聞こえてくる梢を揺する風の音が違います。
神聖なもののいぶき、十一面漢音さんの霊力なのでしょうか。
清々しい気持ちにさせて頂きました。
ありがとうございました。

付)会津八一の歌碑はやはり、草の中にひっそりと
←昨年
『しぐれのあめ いたくなふりそ こんだうの
        はしらのまそほ かべにながれむ 』

MIHO MUSEUMで「極」大茶の湯釜展へ

2016-06-11 18:50:53 | 美術館・博物館
    重要文化財 霰地楓鹿図真形釜(芦屋、室町時代:細見美術館)
百近くの釜の数々、
重要文化財9点すべて登場しておりますが、
分りやすく展示がなされており
素晴らしい釜が、より一層光り輝いておりました。
なぜ、釜には国宝指定がないのでしょうか?

6月4日から始まったミホ・ミュージアムの夏季特別展
」大茶の湯釜展ー茶席の主ー

いつ?寄せていただこうと思っていた矢先、昨晩になり
偶然明日の土曜日、丸一日空欄になりました。
目覚めると太陽が顔を出していますが、
夕方から雨との予報、降らないうちにさっさと
朝の用事を済ませ、車へ。
宇治茶の主産地の一つ、和束町、茶畑の連なる狭い山道を
駆け上がりますが、流行なのでしょうロードサイクル自転車や
単車が列をなして走っており、スピードが出せません。
安全運転をしなさいということですね。
  
駐車場からはヤマボウシが出迎えてくれました。
中国語がここでも、とびかっております。
電気自動車は満員、本館まで歩いて
途中には鬼瓦のオブジェや、キンシバイなど花々が
  
トンネルの中は、向こう側の緑が広がります。
(春は桜で、ピンク色になるのですよ)
  
到着しました。
 
イヤホンガイド二人用(600円)を耳に、北館へ

Ⅰ.茶の湯釜以前
 緑釉羽釜(興福寺一乗院出土)が出迎えてくれます。
  :僅かに残る緑釉、奈良時代からすでに湯を沸かし茶?
 鉄湯釜(鎌倉時代1198年、熊野本宮大社)
  :大きくドーンと、湯釜神事
Ⅱ.芦屋・天明・京釜の名品
 芦屋釜と天明釜の違いがよく分る展示で、
 芦屋の釜師の素晴らしい技術力、美的感覚が発揮されており
 基本的な形の真形(しんなり)釜の胴の中央にある
 鐶付(かんつき)の鬼面(きめん)は龍(納得ですね)。
 また阿弥陀堂釜の利休居士との関連もよく解かりました。
 
    重要文化財 霰地楓鹿図真形釜(芦屋、室町時代:細見美術館)
 
    責紐釜(天明、室町時代十六世紀:個人蔵) 
Ⅲ.芦屋釜 年代の知られる作品と霰釜
 芦屋の釜師の実力、特に大江宣秀に脱帽。
 釜は良く使い込んだものとの見栄えの違いが分ります。
 
重要文化財 霰地松梅図真形釜(大江宣秀作、芦屋、室町時代1517:根津美術館
Ⅳ.浜松図の芦屋釜
 浜松図と住吉図、吉兆紋がきれいですね。
Ⅴ.芦屋釜と天明釜
 室町時代の芦屋と天明がずらり、これでもかとばかり。
 最後の伊勢芦屋の二作品も
Ⅵ.与次郎初期京釜
 芸術の域にまで達した与次郎の作品群、
 西村道仁や山上宗二もあり、
 此の三人は京都三条の一角で工房を持っていた文書も
 面白く拝見できました。
 
    阿弥陀堂釜(与次郎作、桃山時代、個人蔵)
Ⅶ.江戸時代の釜
 大西浄清や宮崎寒雉(初代)の優美な作品群
 
    鶴の釜(大西浄清作、江戸時代:大西清右衛門美術館)
 井桁釜(東京国立博物館蔵)は初めて拝見しましたが、
 名前通り、肩の部分が井桁なのです。四角い肩の対称位置に
 「見ざる」「言わざる」の二頭の鐶付、
 「聞かざる」は蓋の摘みの猿にされており、
 巧みな三猿になっておりました。
Ⅷ.釜の音:ビデオで所作などのでてくる音の数々を

感動の数々、でも直ぐに復習しないと忘れてしまいますから、
お土産は、クリアファイルを二つ、参考にして
 
精進あるのみですね。
(追加修正しました。6/12)