学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

追悼のための読書

2021-01-23 21:28:22 | 読書感想
今日はみぞれが降る1日でした。このところ、雨がまったく降らなかったので、これで少しは空気が潤うでしょうか。

今月、半藤一利さんが90歳で亡くなりました。お名前は存じ上げていたのですが、これまでその著作は読んだことがなく、故人の追悼の意味も込めて、初めて読んでみることにしました。以前、上司から『ノモンハンの夏』がおすすめと聞いていたのですが、近くの書店にそれがなく、『そして、メディアは日本を戦争に導いた』(文春文庫)を代わりに買ってきました。保阪正康さんとの対談集ですが、かえって、著者の言葉が伝わりやすいかな、と選んだ次第です。内容は、太平洋戦争前後の政府とメディアの動き、そしてそれが現在とどう関わってくるのかについて述べられています。『昭和史』の5つの教訓の話や、メディアはどうしても商業を優先させてしまうこと、そして「歴史から学べ」と何度も繰り返しおっしゃられているのが印象的でした。続けて『ノモンハンの夏』もぜひ読んでみたいです。

今日、明日と寒い日が続きそうです。みなさんも、風邪などひかれませんよう、体に気を付けてお過ごしください。