爆発で屋根が吹き飛んだ4号機の最上階に、今も白い蒸気が出続ける使用済み核燃料プールがある。1,535本の燃料集合体が入ったプールだ。これが倒壊する危険性がある。
4号機の使用済み燃料プールには、震災前に使用中だった548体の燃料が入っている。倒壊したら、放射能汚染は一気に拡大する。
4号機の建屋は、余震や台風で倒壊する危険性がある。建屋の4階から下は、火災と外壁の破壊で脆弱になっているのに、5階に異常な重量が負荷している。
震災直前、炉心隔壁の交換作業を行っていた。作業のため、5階部分には、ガントリークレーンという門の形の大型釣り上げクレーンが搭載されている。これが50トン。また、工事のスペースを確保するため、20トンの乾燥器の上に、60トンの汽水分離器を積み重ねたままになっている。重量バランスは危険な状態だ。それに、切断した炉心隔壁(40トン)を5階に移動したため、原子炉内が空洞になっている。
このような状態の建屋に耐震性はない。
東電は、6月20日に5階の燃料プールを支える鉄骨を設置。7月末までに鉄骨支柱の間に充填剤を注入して、より負荷をなくす、と発表している。
しかし、支柱といっても、工事現場の足場と同じ鋼材で、放射線で劣化しやすい。それに4号機内の放射線量が高く、作業は容易ではない。
数年前から、福島第一原発では「耐震偽装」の噂があった。
さらに、次のような実態がある。
東電提供の映像に映る燃料プールの中は、きれいな部分だけ。燃料プールの隅には、空気中には出せない高線量の廃棄物、定期検査の除染に止揚した高線量のフィルター容器が沈められている。フィルターは大きいもので、直径650mmもあり、何年も放置されている。
なぜ管理がずさんなのか。
本来なら鉛でできたキャスクピットに廃棄物を入れて、クレーンで1階に下ろし、16輪の巨大トレーラーで原発敷地内の廃棄物処理施設に保管しなければならない。だが、原子炉が稼働中は危険なので、原則として移送できない。定期点検中に行うべきだが、コストがかかりすぎ、集中廃棄物処理施設の受入量も限界にきていて、実施できなかったのだ。
以上、記事「福島原発汚染水浄化 最短でも5年かかる!」(「週刊文春」2011年7月14日号)に拠る。
↓クリック、プリーズ。↓
4号機の使用済み燃料プールには、震災前に使用中だった548体の燃料が入っている。倒壊したら、放射能汚染は一気に拡大する。
4号機の建屋は、余震や台風で倒壊する危険性がある。建屋の4階から下は、火災と外壁の破壊で脆弱になっているのに、5階に異常な重量が負荷している。
震災直前、炉心隔壁の交換作業を行っていた。作業のため、5階部分には、ガントリークレーンという門の形の大型釣り上げクレーンが搭載されている。これが50トン。また、工事のスペースを確保するため、20トンの乾燥器の上に、60トンの汽水分離器を積み重ねたままになっている。重量バランスは危険な状態だ。それに、切断した炉心隔壁(40トン)を5階に移動したため、原子炉内が空洞になっている。
このような状態の建屋に耐震性はない。
東電は、6月20日に5階の燃料プールを支える鉄骨を設置。7月末までに鉄骨支柱の間に充填剤を注入して、より負荷をなくす、と発表している。
しかし、支柱といっても、工事現場の足場と同じ鋼材で、放射線で劣化しやすい。それに4号機内の放射線量が高く、作業は容易ではない。
数年前から、福島第一原発では「耐震偽装」の噂があった。
さらに、次のような実態がある。
東電提供の映像に映る燃料プールの中は、きれいな部分だけ。燃料プールの隅には、空気中には出せない高線量の廃棄物、定期検査の除染に止揚した高線量のフィルター容器が沈められている。フィルターは大きいもので、直径650mmもあり、何年も放置されている。
なぜ管理がずさんなのか。
本来なら鉛でできたキャスクピットに廃棄物を入れて、クレーンで1階に下ろし、16輪の巨大トレーラーで原発敷地内の廃棄物処理施設に保管しなければならない。だが、原子炉が稼働中は危険なので、原則として移送できない。定期点検中に行うべきだが、コストがかかりすぎ、集中廃棄物処理施設の受入量も限界にきていて、実施できなかったのだ。
以上、記事「福島原発汚染水浄化 最短でも5年かかる!」(「週刊文春」2011年7月14日号)に拠る。
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