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頭髪四色中を立て直した話4

2023-08-25 20:31:48 | 生活指導
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2023-08-25
頭髪四色中を立て直した話4
頭髪四色はどうなっていたか。
何をどう言いくるめたか、考えたか分からないが始業式の日クラス全員の髪は黒かった。
しばらく経って学年主任が言った。
「◯◯(女子)の髪が黒く染まっていないから注意してください」
僕は教室で言った。
「◯◯さん。もうちょっと髪の色を直してほしいと言われたんだけど」
まだひと言も会話したことのない彼女は言った。
「先生。私、去年髪の毛完全に緑だったんですよ」
「そうか。そうだな。わかった。他の先生には言っておくよ」
その後卒業まで髪の色で話をしたことはない。
今考えればだ。
髪を赤、青、緑、金色の四色に染める状態にした学年教師が来たばかりの僕に、
「染め直させろ」
と言うのもどうかと思う。
生徒はとにかく相当がんばって、何十人が一斉に髪を黒くしてきたのだ。

僕は始業式後、一年間毎日続けて、生徒が遅刻になる時刻より前に教室に入った。
そして、黒板の窓側に椅子をおいて座った。
登校時刻のチャイムが鳴り終わるまで、黙ってクラスを見ていた。
チャイムが鳴り終わると、黙って黒板の左端上にチョークで書いた。
【遅刻
 0/36人】💮
又は、
【遅刻
 2/36人】△
又は、
【遅刻
 5/36人】✗
書き終わると朝の挨拶をさせて、連絡をした。
遅刻の数については何も言わなかった。
これを、卒業まで毎日続けた。

それだけで、2年生のとき1か月に、ひとクラス数百あった遅刻と早退は激減した。
減ったというより、ほとんどなくなった。
たぶん、2年生のときは登校時刻に担任が教室にいなかったのだろう。
誰にも訊けなかったから想像だ。
【登校時に担任がいる】
当然のことで、【授業始まり前に授業者が教室にいる】のと同じだ。
その学年が、入学式の直後教室にいなかった時点で、崩壊は始まった。
でもそのことに誰も気づいていない。
ただ、入学式直後、担任が教室にいても崩壊は始まる。
着席させない。
自由に歩かせる。
かわいらしく寄ってくる1年生とべちゃくちゃ話をする。
そして、5分10分がたつ。
ああ。終わりだ。と経験者にはわかる。
1年生の最初が勝負だからだ。

僕は、遅刻の数と花丸とか三角とかの印を毎日メモしておいた。
そして、1か月ちょっとくらいあとに、それを学級通信に一覧表にして生徒に見せた。
「これだけ、みんながんばったわけだ」

反響もあった。
6月か7月の三者面談で保護者が何人か言った。
「今年は、朝あわてて支度をするんです。
 間に合わない、遅刻しちゃうって走っていきます。
 去年と大違いです」

そして、修学旅行がやってきた。
去年の宿泊行事で吸い殻が袋いっぱいに集まったのを誰も忘れていない。
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