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高校国語指導案・ひよこの眼・発問集2013

2013-05-25 23:30:24 | 中高国語など指導案
2013-05-25up
高校国語指導案・ひよこの眼・発問集2013
今日、去年初めて授業した『ひよこの眼』・高3授業用、の発問を並べた。
高校3年生にはとても好評だった。

今日タイプし直したのは、組んでいる新採用のかたのためだ。
土曜無報酬出勤だが、これも死ぬ前の仕事のうち、だと自覚している。
今日読み直したら、新しい発問がいくつも浮かんだ。
登場人物は中学3年だし、文章は明解なので中学生にも授業できる、よね。

教科書には珍しい傑作だと思う。
試験用にネットで答えを探す、馬×学生よけに、無駄な答えは削除した。
教員の皆さんには何の問題もない。
 

<第1時>(全10時間予想)
●読み聞かせ(机上計測28分30秒・授業ではプラス5分以上かかる)
●初読感想・記号で花丸◎○△×・人数記入
「記号の理由を書きなさい。あとで全員発表します。発表点に入れます」
書いたら持ってこさせる。全員花丸をつける。
●全員発表。
(長いので、発表までは終わらない。諦めるか第2時の初めに行う)

<第2時以降>
ほぼすべて板書とノート(9時間ですべて扱うのは不可能)
文章全体をつかむ発問
●「登場人物を書きなさい」
   ①私(亜紀)=中学3年②幹生③春子④男子生徒数人⑤亜紀の母⑥妹(真利子)
●「主役は、A亜紀・B幹生、どちらか」
   人数数える。理由を相談させる。数人言わせるのも良い。
●「主役は、亜紀、です。もう一度理由を相談しなさい」
●「主役とは何ですか」
   その人物の心の動きを中心に物語が進む人。
●「対役、が幹生です」
   主役の心理に最も影響を与える人。
●「他は、脇役ですね。話者=ナレーターは誰ですか?」
(登場人物・場所・時代、を合わせて「物語の設定」という)

●「63段落の中で、二つだけ時代の違う段落がある。どれか。
  ……「回想」ですね」
  (ところが、文中に数か所筆者の視点の「時」が飛ぶ所がある。
  僕は筆者の「話者の視点、についての認識不足」だと考えている)

●「これは、亜紀の話ですか。幹生の話ですか。当然亜紀の話です」
 「亜紀が幹生に対して、何かに気づく話、です。あらすじを書くとしたらキーワードは」
  死(眼、ひよこ、などが出るだろう。「もっと重要な漢字一字があります」)
 <亜紀が・・・話・33字=長い>
●「「ひよこの眼」のタイトル・題名の謎は何段落でわかりますか」
●「タイトルは、眼、です。しかし、目・瞳、を使っている段落が二つある。どれか」
  この二つの段落で「眼」は使われていない。
  ここでの「瞳、の読み方を一つずつ検討する授業」はおもしろい。
  だが、受験用の高校授業では時間が足りない。
  中学校ならできる。非常に惜しい。
 「では、なぜタイトルは『ひよこの眼』なのか。考えを書きなさい。指名なし発表」
●「読者が、初めて、亜紀が幹生を好きだ、とわかるのは何段落か。三つ書きなさい」
 「その段落の、どの言葉か」
●「読者が、初めて、幹生の死を読み取ることができるのは何段落か。どの言葉か」
  (これを読む方はご一考を。僕は三つ見つけ去年の高3が別の言葉を指摘した)

段落を追った発問
[1段落]
(端を発する、などの語句意味は、指名音読の途中で止め、サッと教科書に聴写させる)
●「せつない感情が・心を湿らせた。
  何々法ですか? 心を湿らせる、とはどんな気持ちの比喩ですか?」
[2段落]
●「カギのついた文は会話文。それ以外の文は?」
[4段落]
 以下、指摘する語句はすべてマルで囲ませる・答えを書かせる語句は板書する
●「咳払い。コンビに向かってして見て下さい。どういうときにするものですか」
[6段落]
●「肩をすくめて。コンビにやって見せてください。どういうときにする?」
●「いっせいに吹き出した。理由を二つ書きなさい」
●「雰囲気。発音しなさい」
●「担任教師を嫌っていた。理由をここまでの文章から想像して書きなさい」
●「コンビと、目くばせを交わしてみてください。どういうときにする?」
[7段落]
●「季節外れの転校生。いつ転校してきたかわかる段落を、三つ書きなさい」
  相談させて、サッサと処理。
[9段落]
●「その日。その日はいつ? 書きなさい」
[12・13段落]
●「12段落に三つ。13段落に三つ。亜紀と春子の台詞があります。
  コンビのどちらかが亜紀、春子になり読んでもらいます。テストです。
  12、13どちらかを選びなさい。・・・人物を選びなさい。
  評価は、A・B・C・D、4段階。Dは読まない・拒否で0点です。練習しなさい」
  (台詞の音読テストは、非常に面白い。生徒も初めは嫌がるが、始まれば楽しむ)
 「始めます。++コンビから。どうぞ。
  ・・・A!!!素晴らしい。拍手!(C!よくがんばった。拍手!)」
  (個別評定は、生徒に考える暇を与えず、瞬間に下さねばならない)
[15段落]
●「無防備。これは誰に対して・どうしなかったことか。書きなさい」
[18段落]
●「クラス委員は、男子・女子どちらですか」
[21段落]
●(四つの台詞で、コンビの音読テストをするとおもしろい。たぶん時間がない)
●「このクラス委員は、鈍感で頭の悪い生徒だと思いますが、どうですか」サラッと。
[26段落]
●「感嘆の声。感嘆とは、驚きと少し尊敬の気持ちが混じっています。
  なぜ、男子生徒は感嘆の声を上げたのですか」サラッと指名。発表だけ。
[35段落]
●「唇をかんだ。どういうときに、唇をかみますかねぇ」次の台詞も幹生らしくない。
[37段落]
●「その日から。いつから?」
[38段落]
●「それは、今までに一度も味わったことのない感情。
  あなたの考える、恋、とはどんなものですか。できれば少し比喩を使って書きなさい」
●「気のおけない友人。どんな友人か。・・・仲がいい・悪い、どちらか」
  意味をノートさせる。ほとんど知らない。
[40段落]
●「幹生の台詞。全部、うそだよ。
  亜紀は、幹生の話を A本気にした B嘘だと思った どちらか」ここはサラッと流す。
●「では、幹生の話は、A本当だ B嘘だ どちらか。(人数を数える・答えは言わない)
  先生はどちらか答えを持っています。どちらか、証拠を探しなさい」
[42段落]
●「おれが、ひとりでぼんやりしてる時のほうが真剣に見つめてる。
  ①以前は(   )ためだった。 ②今は(5字 )だからだ。」
[48段落]
●「私の手を握り自分のジャケットのポケットに押し込んだ・・・笑い出した。どう思う?」
[52段落]
●「ばかばかしくなって。なぜか理由を書きなさい。
  (      )に比べて妹の(         )から。
[57・58・59段落]
●瞳・目、を囲ませながら、生徒に指名音読させるとよい。
●「諦観、とは、どんな感情か」(サッと考えさせて、辞書の意味をメモさせる)
[60段落]
●「恐ろしい予感。すぐ分かるけど61段落で、その日から、はタイミング良すぎないか?」
  A良すぎる Bそうは思わない

ラスト
●「この小説の「主題」を書きなさい」

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