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中学1年学級経営案3 学級経営成功の軸

2011-03-23 07:12:58 | 中学1年学級経営案
全ページ目次
3 中学1年学級経営案・学級経営成功の軸
黄金の三日間中学校/06年7月末記

(1) 最初の三日間で決まる

 ① 学級経営は、四月五日からの三日間で一年間の勝負が決まる。

 ② 三日間ですべき二つのことは「組織を決め」「動き方を教える」ことである。

 ③ 三日間でできないことは、その後取り返すことはできない。
  (ゆるく考えて最初の五日間ですべて決まる。
  三日間で済ませられなかった事柄を、残り二日間で拾うということだ。)

(2) 三日間の指導事項

 ① 「担任が生徒の名前を覚える」以上に重要なことはない。

 ② 「班のメンバーの名前」
  と
  「班の仕事内容」

  を覚えさせることが第二である。
   何も知らなかった私の初任の年、
   クラス解散のとき
   「氏はわかるが名を知らん」
   「誰々さんとは話したことがない」
   状態だった。
   担任が仕組まないとこうなる。
   年度末に調査してみるとよい。


 ③ 「生徒同士のコミュニケーション」を深めることが第三に重要である。

 ④ 「クラスの決まりごと」を示し、納得させることが第四である。

 ⑤ 以上の①~④の指導の中で、担任が指示を出し、激励し、
  生徒の信頼を得ることができれば学級経営は成功である。
  クラス全体を担任が「統括」するのである。  

(3) 四月いっぱいで習熟させる

 ① 最初の三日間でなぞらせた、クラスの決まりごとを、四月中に習熟させる。

 ② そのため、四月は担任だけでなく
   教員すべてがただ二つのことに専念する。
   「時間を守らせる」
   「黙って話を聞かせる」

   ことの二つである。

 ③ 生徒に徹底させるということは、教員がして見せるということだ。 
   「授業開始チャイムの前に教室に入り」
   「決して一秒も(一分ではない。一秒である)授業は延ばさず」
   「黙って聞くに堪えるだけのいい話・いい授業を行う」


(4) 班替えの見通しを持つ

 ① 班替えは、年間の計画に従って行なう。
   班替えの計画がないのは、
   クラスをどう育てるかというビジョンがないということだ。
   「班替え」と「席替え」は全く思想が異なる。
   「席替え」は担任が、生徒の前後左右の人間関係しか考えていない。
   「班替え」は<意図的に><その班の人間関係を深める>ことだ。



 ② 班には、その期ごとに「目標」を示す。
  示す、のであって、考えさせる、のではない。
    それが「教育のための経営」だ。
    「みんなで考えましょう」
    …これはTOYOTAが車の値段を消費者に決めさせるのと同じだ。

   例えば
   「クラスの仕事を覚える」
   「修学旅行の成功」

   などである。
   「目標」は学級経営案に書いておく。

 ③ 班替えにより
  「班長が育ち」
  「班員は仕事を覚える」。
   つまり担任が班長を育て、班員に学級内の所属意識を育てる意識を持ち
   「班替え」を仕組むということだ。


 ④ したがって、効果的な時期にタイミングを逃がさず班を替える。
   学校の年間計画を予想しないと難しい。
    生徒に
    「もう飽きたから席替えしてよ~」
    と言われるたび答えられず、押されて「席替え」する。
    「やっぱり気に入らないからまた替えて~」
    で、おろおろする。ビジョンがないからだ。
    それで、生徒に振り回されてグチャグチャになる。
    4月に「年間班替え計画一覧表」を生徒に示し、
    班替えのたびに、
    「この班の目標は体育祭の成功と中間テスト対策です」
    「解散日は10月25日です」
    といちいち宣言して文書に(学級通信とか掲示物とか)残せばよい。


(5) 三年先を見通す

 ① 学級経営の指導事項は、一年生の四月から常に三年先を見通す。
   一年生の4月5日に担任が、学年教員が、
   三年後の卒業式の日に
   どんな態度で、
   どんな言葉を言い、
   どんな歌をうたって
   中学校を出て行くか
   映像としてくっきりとイメージを持つ。


 ② たとえば
  「行事の決まりは生徒の話し合いで決めさせる」
   ことである。
   そして、
  「自分で決めた以上守らざるをえない状況を作る」。
   話し合いの内容は、その学年その時期にふさわしいものを
   教員が企画する。

 ③ たとえば
  「決まりは徐々にゆるめる」
  ことである。
   一年生の5月の校外行事でいきなりジュースを自由に買わせていたら、
   三年生になったらたまらない。最初は厳しく。
   守れたら信用するスタンスで、徐々に決めさせる壁を高くする。

 ④ 肝に銘じるべきは
   「一年生でできなかった指導は二年生ではできない」

   ということだ。
   一年生で無計画に許した指導、手をつけなかった指導は、
   二年生でやり直すことはできない。
    最もわかりやすく、この三十年間絶えないのは、
    一年生のとき、言うことを聞かなかったらぶっとばし、
    三年生になり、力で越えられて殴り返される崩れ方だ。


(6) システムは学年でそろえる

   どのクラスでも行なうべき指導のシステムは、
   学年の全クラスでそろえるべきである。
   一年生の四月にそろえたシステムは、クラス替えがあっても継続しやすい。
   また、崩れにくい。そして、崩れそうな時にフォローしやすい。

   ①一つ。
    「班隊形の作り方と班の番号」

   ②二つ。
    「班の仕事の作り方」
    班別に一つずつの専門職形式か、
    班内で一人か二人に一つずつのどの班も分業している形式か。

   ③三つ。
    「班の仕事の内容」
    たとえば、班長・副班長・美化・学習など。

   ④四つ。
    「授業評価表」

中学授業指導案かな?教科日誌と使い方    
     単純で分かりやすいものがよい。
     授業が終わるたび、教科係が教壇へ走り訊く。
     教科係「今の授業評価をお願いします。集中度は? 発言は? 私語は?」
     教 員「(集中度は?)Bビー、(発言は?)Aエー、(私語は?)Aエー」  
     一つ一つどんどん聞く。
     教員は「エー。ビー。シー」と言うだけ。
     係は教科日誌に記入する。
     単純なのが良い。
     教科担任に「文で」書いてもらうのはダメ。
     急いでいるしひと言で言うのは難しいから。


   ⑤五つ。
    「掃除点検表」

    過去作ったものの中では最も効率がよい。

   ⑥六つ。
    「HRファイル」
    二穴ファイルと印刷プリントがよい。
    ノートに糊付けするのは時間の無駄。
    手元に保存すべきプリントをファイルさせることもできる。

   ⑦七つ。
    「持ち帰り用クリアファイル」
    学校の配布物をはさみこませる。翌日にはカラになって持ってくる。
    担任はじめ学年教員は、保存プリントは穴を開けて配る習慣をつける。
    生徒は穴の開いていないプリントは
    自然に「クリアファイル」にはさむようになる。
    これは、三年の進路指導の時期に役に立つ。
    進路指導に関する書類の受け渡しの確率が上がるからである。
     これはものすごく良い。
     ただし「翌日カラにして、持ってくる」のは
     デキル生徒だけ。
     できない生徒はクリアファイルがゴミ貯めになる。
     整理できない大人と同じこと。
     だから、週か月に一度担任が整理してあげる。


(7)学級が崩れ始める指導事項

 ①そうじ(略)
 ②SHR(略)
 ③食事(経営案にあり)

 クラスは目の届かないところから崩れ始める。
 だから、四月最初のそうじの日には、細心の注意を払い計画を立てる。
 やり方を教え、それが当然の状態にする。

(8)学級を伸ばすための指導事項

 ①班長選挙(略) 
 ②委員選挙(略) 
 ③学級通信(保護者の信頼・クラスの世論を作る) 
 ④班員通知票(略)
 ⑤合同班長会 ◆年間通して計画的にプラスの指導を行なう。
        ◆生徒の思考力・行動力を育てる。

カテゴリー別目次 ・ 記事一覧

1試す価値
2四月五日から一週間の仕事
3学級経営成功の軸
4春休みの準備
5中学1年経営案
6中学校班の組織と役割
7班内仕事分担一覧表
8班の組織と役割
9年間通して行うこと
10年間班組織計画表
11最初の一週間計画
12第1日目
13第2日目
14第3日目
15第4日目
16第5日目
17そうじ点検表と使い方(画像あり)

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