長年子供達の指導を行っていると、掲題の言葉がとてもよく解るようになる。
「子は親の鏡」
ともすれば、子供は親そっくりだとも受け取れる言葉ではあるが、それ以上にもっと深い意味があるように思う。
「子は親の鏡」
確かに子供の言動を見ていると、その子供の生活が透けて見えて来る。
意外に思われるかも知れないが、20年も子供達と付き合っていると、子供達の環境が手に取るように解って来るのである。
足が地に付いた子供、迷走する子供、人の顔色を伺う子供、それらは面白いように家庭の環境を反映する。
最も手に負えないのが、家庭が壊れかけている子供。
非常に残念な事ではあるが、これはすぐに解ってしまう。
それまで、とっても従順だった子供が急に反抗的な姿勢を見せ、今までには無かった態度を見せるようになる。
次に解り易いのが、集中力に欠ける子供。
「うちの子供は集中力が無くて」・・・
これには歴然とした理由がある。
気が付いていないのは親だけである。
そして最後に。
しっかりと地に足を降ろしている子供。
進んでいる方向が正しいか、どうかは今の時期に判断はできないが、少なくとも自分が進む方向をはっきりと解っている。
そして、この子供の家庭が驚く無かれ片親の環境なのである。
先のブログでも述べたが、子供は常に親の背中を追って来る。
考えてもみよう、もしも職場に行って自分の上司が二人いたらどうするのか?
親の価値観、意見が揃っていなかったら、子供はそれと同じ環境を自分で乗り越えなくてはならない。
逆に親同士の価値観や意見が合っていなかったら、職場には上司が二人いる事になる。
上司が二人いる子供は必ず迷走を始める。
対して、片親の子供は向かう方向が決まっているお陰で、何をしなくてはいけないか解っている。
これが面白いほど子供の世界でははっきりと現れるのだ。
子は親の鏡。
これは真剣に子供達と向き合うと、言葉以上に意味のある言葉かも知れません。