朝の集合から、練習最後の挨拶が終わるまで、休み時間はトータルでも5分くらい?
ノックなどの待ち時間も、極力最低限に抑えます。
写真はひいひい言いながら、全員でグラウンドを走っているところ。
へ?
なんで走らされているかって?
それは連携プレーの最中に、ピッチャーのチュウ太がボークをしたからです。
ピッチャーは一回セットに入ったら、首から下を動かしてはいけません。
それをやると、ボークと言って無条件でランナーが進塁できてしまうんですね。
ところがチュウ太は、無意識の内にグローブの中のボールを出し入れする悪い癖を持っています。
これを直す為には、言葉で注意するよりも全員に罰を与えたほうが手っ取り早いと言う事で、チュウ太が無意識にボールを出し入れした瞬間に全員が走らされている訳です。
続いてもういっちょう。
チュウ太~ 頼むよぉ~
塾生全員の悲鳴にも似た懇願を受けながら走ります。
恐らくプチ塾生は、なんで走らされているのか理解してないんじゃないかしら?
ボークだって・・・
なあにそれ?
走らなきゃいけないみたいだよ。
ぜいぜい言いながら守備に戻る塾生達。
センターを守るローリーの独り言。
本間コーチがノッカーをしてると、外野にボールが来ないんだよなぁ・・・
今度僕が走る時は、またチュウ太がボークをした時かなぁ・・・
やっと給水タイム。
お付き合いで走らされた卒部生も、存分に給水を行います。
多少は覚悟してたけど・・・
こんなに辛いお手伝いになるとは予想してなかった・・・
ところが当の塾生は慣れたもの。
筋肉が無い分だけ回復が早いのです。
さあ、次は何をするんだろう?
大人が付き合ったら、1時間後には死人が出そうな体力。
とっとと給水を終えて、すぐに準備を始めます。
さすがと言うか、呆れた体力と言うか・・・
人の身体は鍛えると、こうまでも成長するものなのです。
一番後ろでヘロヘロになっているのは卒部生。
さあ、連携ノックで悪かった箇所を直して行きますよ。
何しろ予想を遥かに上回ると言うか、下回ると言うか、どうしようも無い守備。
もう一度基本からおさらいです。
まずは下手な塾生達にアドレナリン・ノック。
火の出るような打球の正面に入り、キャッチするや利き手に持ち替えさせる練習。
一瞬の油断でボールの直撃を食らいます。
うぐっ!
みんなにお手本を見せようと参加した卒部生の自衛隊。
哀れボールはグローブを掠めて脇腹を直撃。
しかし卒部生と言う立場上、逃げる事も泣く事も許されません。
必死に飛びつくブンブン。
ブンブンのダイビング虚しく、ボールはグローブを掠めて抜けて行きます。
捕り損なると同時に響く金網のクラッシュ音。
この音が更なる恐怖を掻き立てます。
捕りに行ってるようで、避けているユウタ。
だんだんと慣れて来るに従って、塾生達の避け方も高度になって来ます。
然しながら、この形で捕ったとしても許して貰える平成塾ではございません。
何故かと言うと・・・
指導陣は皆この道を歩んで来たから解るのです。
この後、ユウタはキャッチングボードをはめてこのノックに挑戦。
グローブですらキャッチが難しい打球に何度も何度も挑戦して、見事に正面でキャッチしましたよ。
よおく見て、きっちり逃げるキャプテン防衛大。
フライは上手いんですけどねぇ・・・
ゴロは専門外みたいなんです。
非常にニッチな世界でのエキスパートでございます。
洗礼を浴びるチュウ太。
恐らくノックでこれ程までに緊張を強いられた事は無かったでしょう。
瞬きすら許されない環境での守備練習。
僅か0.何秒かの勝負です。
とりゃーっ!
開き直ってボールに飛び込むナオキ小。
これです。
これが大切なのです。
あまりの恐怖に、最後は開き直ってボールを捕る事だけに集中します。
これでイメージ通りにキャッチできるようになった子供達は、試合中にどんな激しいボールが飛んで来ても決して避ける事はありません。
これを連携ノックの時にやっていれば、こんな辛い思いはしないで済んだのにねぇ♪