東京メトロ 西日暮里駅発行 都区内から都区内ゆき 区間変更券

2022(令和4)年10月に東京メトロ千代田線の西日暮里駅のJR線乗換改札にある出札窓口で発行された(東京)都区内から都区内ゆきの区間変更券です。


   

灰色東京メトロ自社地紋のA型印発機で発券された改札補充券になります。
発駅は西日暮里駅になりますが、券面は「都区内から千代田線経由都区内ゆき」という大変理解に苦しむ区間の乗車券です。
券面の有効区間は「(東京)都区内から千代田線経由、東日本線(東京)都区内ゆき」となっており、西日暮里駅から東京メトロ千代田線を経由して常磐線各駅停車に直通し、JR東日本常磐線の東京都区内の駅である綾瀬・亀有・金町の各駅で下車する内容になっています。

この券はJR東海の新大阪駅で発行された大阪市内から東京都区内ゆきの片道乗車券を原券として、同精算所で西日暮里駅〜北千住駅間を東京メトロ千代田線経由で常磐線の亀有駅までの変更を申告して購入したものです。原券の着駅が東京都区内ゆきであれば、JR東海のように東京メトロ(東京地下鉄)線とは連絡運輸が設定されていない区間からの乗車券でもこの券が発券されます。


   

こちらが当日、原券となった乗車券です。精算の原券になりますので恐らく使用済でも手元に残すことはできないと考え、敢えて記念に戴けるかどうかは聞かずに精算前に携帯で写真を撮っておいたものになりますので、画像が歪んでいます。

原券の乗車券は東京都区内までであり、西日暮里駅のような東京都区内の駅で下車した場合は下車前途無効ですので、同駅で東京メトロ線に乗り換えた時点で下車したことと見なされ、たとえ旅客が亀有駅を最終目的地と考えていても乗車券は前途無効として回収されます。
しかし、常磐線各駅停車のみが停車する駅は上野・日暮里からの快速や普通列車では北千住駅で地下の各駅停車ホームへの乗換えが発生することから、乗換えによる不便を解消するため、西日暮里駅〜北千住駅間の東京メトロ線の運賃を別途精算することで都区内着の乗車券をそのまま使用して東京メトロ千代田線を経由して旅行を継続できるという特殊な取扱いがあるようです。

先ほど、「JR東日本常磐線の東京都区内の駅である綾瀬・亀有・金町の各駅で下車する内容」と申し上げましたが、北千住駅で常磐線の上野方面に乗車して、北千住・綾瀬・亀有・金町以外の東京都区内の各駅で下車することも可能のような気もしますが、一般的にそのようなことをする旅客は皆無でしょう。

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松浦鉄道 たびら平戸口駅発行 佐世保ゆき片道乗車券

1990(平成2)年3月に、松浦鉄道のたびら平戸口駅で発行された、佐世保ゆきの片道乗車券です。


   

灰色松浦鉄道自社地紋の発駅が記入式の補充片道乗車券(記補片)にて発行されています。
発行駅名は印刷されていますが、同駅がたびら平戸口駅に改称される前に設備された券の残券のため、旧駅名である「平戸口」の前に「たびら」のゴム印を捺して訂正されています。

同駅では佐世保駅までの社線完結の乗車券については原則的に券売機で購入することになっていますが、この時は前回御紹介いたしました記念乗車券を購入した際に、佐世保までの券売機券以外の乗車券があるかどうかお尋ねしたところ、「補充券なら」と言われたので、補充券でお願いした次第です。


   

裏面です。同社は当初からJR九州線の一部までの連絡乗車券しか取り扱っていませんでしたので、ご案内文は簡素なものになっています。

ちなみに、同駅が平戸口駅からたびら平戸口駅に改称されたのが、この券が発券されたちょうど1年前の平成元年3月11日でした。

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箱根ロープウェイ 特殊補充券

本年4月に箱根登山鉄道と合併した箱根ロープウェイの話題ですが、今回で連載を終了の予定ですので、もう少しお付き合いください。

同社には特殊補充券の設備もありました。


   

合併後になりますので時効かと思いますが、同社の特殊補充券です。大涌谷から姥子の区間で発売して頂いたものになります。
若草色PJRてつどう地紋券で、等級制度のあった時代の残券のようです。モノクラス制となって以後に設備された等級制の表記が無い様式もあったようですが、管理人のコレクションはこの1枚しかございません。

同社は観光鉄道なので土日祝日の窓口は大変混雑しており、訪問してもなかなか補充券の発券をお願いできる状況ではなかったのであまり伺わなかったのですが、コレクション仲間の話では、同社は補充券の発行は厳格であり、コレクション用として発行して頂けることは珍しいとのことでした。
鉄道各社ではこのような補充券を「出札補充券」とか「特別補充券」とか呼んでいますが、同社では「特殊補充券」と呼ばれていたようです。

図示致しませんが、裏面には何の印刷もなく、ただ真っ白です。

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名古屋鉄道 東笠松から木曽川堤ゆき 車内乗車券

前回エントリーのトヨタ自動車前駅普通入場券と同時期になります、1973(昭和48)年3月に、名古屋鉄道列車内で乗務員により発行された、名古屋本線東笠松駅(廃駅)から木曽川堤駅までの片道乗車券です。


   

青色名古屋鉄道旧地紋の30円区間用券で、発売運賃金額の固定された図補になります。
現在ではこのような様式はありませんが、同社ではすべての発売運賃に対応できる図補の他、御紹介のように需要の多い金額については、金額が固定された図補もありました。御紹介の30円区間用の他、90円区間用くらいまでが用意されており、それぞれ地紋の色が異なっていました。
御紹介の券はちょうど49年前の3月4日に廃線となった挙母線に対応できる様式であり、恐らく同日もしくは近日中には廃札になった可能性があります。


   

廃線となった挙母線部分を拡大してみました。先に廃線となって名鉄バスに転換された岡崎市内線や安城支線、平坂支線などの路線が破線で残されています。

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JR東日本 小田原駅発行 区間変更券 ~その1

前回エントリーで国鉄時代の小田原駅で発行されておりました区間変更券を御紹介いたしましたが、同駅の区間変更券によるコンコースでの精算業務は民営化された後も続けられていた時期がありましたので、その関連の券を御紹介致しましょう。


   

早川ゆきの区間変更券です。
国鉄が民営化されてから4カ月経過した1987(昭和62)年8月に発売されたもので、国鉄時代からの残券を引き継いで発売された、桃色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券になります。


   

こちらは、同じ1987(昭和62)年8月に発売されました、二宮および真鶴ゆきの区間変更券です。
早川ゆきの券とは様式の異なる矢印式大人・小児用券となっており、民営化後に設備されたもので、桃色こくてつ地紋の過渡期券となっています。
左上、題字の最初には、JR東日本で発行されたことを示す「ロ東」の符号があります。


   

また、二宮および真鶴ゆきの区間変更券には小児専用券も存在していました。こちらも桃色こくてつ地紋の過渡期券となっています。


民営化過渡期には、こくてつ地紋の過渡期券は民営化後1年間という期限付きで発売することができ、国鉄時代そのままの券や地紋だけが国鉄のままの券などが混在していましたが、旧券の在庫を売り払った順に新様式に移行されており、恐らくこれらの券もJRの新地紋券になって行ったものと思われます。

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鹿児島交通 加世田車掌区乗務員発行 第1種車内補充券

1983(昭和58)年3月に鹿児島交通枕崎線、加世田車掌区乗務員発行の第1種車内補充券です。


   

黄褐色しょうけんTICKET地紋の第1種車内補充券で、カーボン紙を挟んで記入する様式です。
この券は西鹿児島(現・鹿児島中央)駅の券売機で購入した140円区間ゆきの片道乗車券を原券として車内で区間変更(乗越精算)したもので、着駅は終着の枕崎駅ゆきとなっています。

「収受または変更区間」の欄を見ますと西鹿児島から枕崎までとなっており、経由欄には「上伊」と記載されておりますが、これは鹿児島本線の上伊集院駅を略して記入したものです。一般的には接続駅である伊集院駅となりそうなものですが、国鉄線内の経路を明確にするため、敢えて伊集院駅ではなく、上伊集院駅にしたのかも知れません。


   

裏面です。
印刷されているご案内文は当時としては最新のものですので、この券はさほど古い券ではなく、それなりの発行実績があるようです。


同社の車掌さんは比較的御年配の方ばかりで、昔の御年配の車掌さんは達筆なくずし字を書かれる方が多くいらっしゃいました。
鹿児島の (鹿)という字、現代ではなかなか見かけなくなりました。

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新京成電鉄 乗務区乗務員発行 車内補充券

発行時期は不明ですが、新京成電鉄の乗務区乗務員が車内精算で発行した車内補充券です。


   

黄褐色JPRてつどう地紋の券で、穿孔鋏にて発行するタイプの地図式補充券(図補)になります。
発行年代が不明ですが、北初富駅から北総開発鉄道(現・北総鉄道)が分岐していることや、新鎌ヶ谷駅が開業していないことから、1992(平成4)年以前の様式であると思われますが、国鉄千葉駅前(現・京成千葉)駅、京成千葉(現・千葉中央)駅、センター競馬場前(現・船橋競馬場)駅、葛飾(現・京成西船)駅がすでに改称されていますので、1987(昭和62)年以降の様式であることが分かります。昭和62年から平成4年の間に発行されたものと特定されるかと思われますが、恐らく昭和の時代に発行されたものではないかと考えています。

様式としては親会社である京成電鉄の車内補充券とよく似ておりますが、京成電鉄の券が黄色地紋であることが異なります。


   

裏面のご案内文です。
片道乗車券として発行された場合は発売当日限り有効、往復乗車券として発行された場合は発売日共2日間有効である旨や下車前途無効であることなどが記載されており、社線完結乗車券および京成電鉄への連絡乗車券として発行することが前提となったものになっているようです。

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富士急行 禾生駅発行 特殊補充券

今から約41年前の1980(昭和55)年5月に富士急行大月線禾生(かせい)駅で発行された特殊補充券です。


   

若草色PJRてつだう地紋の特殊補充券で、富士急行の前身である富士山麓電気鉄道時代の残券になります。


   


旧社名の上に「富士急行株式会社」というゴム印を捺印して訂正されています。

この券が設備された時期は不明ですが、国鉄において同じ様式の特殊補充券が1953(昭和28)年1月に制定され、1966(昭和41)年3月に廃止されていますので、恐らくその間に設備された券であるのではと推測されます。それが正しいと致しますと、55年~68年前に設備されていたことになります。


領収額欄を見ますと「手数料共」とありますが、昭和28年1月の改定より、普通乗車券や回数乗車券での乗越や上級変更、方向変更、経路変更を行った際に10円の手数料を収受することになったため、このような記載があります。この取扱いは昭和41年に手数料額が20円に値上げされていますが、昭和44年に廃止されています。
最近では、車内で普通列車グリーン券を購入したり、私鉄の特急で車内精算すると手数料が収受されることがありますが、乗車券の変更に於いて手数料を収受されることはないと思います。

また、通用期間欄の英文が「AVAILABLE FOR DAYS」という表記になっていますが、昭和36年5月に「GOOD FOR DAYS」という表現に改められています。

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富士急行 都留市駅発行 特別補充券

頂き物ですが、1982(昭和57)年7月に富士急行大月線の都留市駅で発行された、総武本線下総中山駅までの片道連絡乗車券です。


   

大人1名・小児27名という団体用に発券されたもので、若草色PJRてつだう地紋の特別補充券で発行されています。団体さんと言っても団体割引ではなく、通常の運賃複数枚分をまとめたもので、団体乗車券ではありません。


   

裏面です。
前回御紹介いたしました補片同様、同社の補充券はあまり発売実績がないのでしょうか、ネットなどでもあまり見かけません。そのせいでしょうかこの券は昭和57年に発行されておりますが、ご案内文の中に「東京電環」とか「キロ程が片道50キロメートル以内~」という文言があり、「東京電環」が「東京山手線内」に改称されたのが昭和47年のことですので、もしかすると設備されてから10年以上経過した券であったのかも知れません。

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富士急行 月江寺駅発行 新宿ゆき片道連絡乗車券

2001(平成13)年11月に富士急行大月線月江寺駅で発行された、新宿駅ゆきの片道連絡乗車券です。


   

青色PJRてつだう地紋の補充片道乗車券で発売されています。

当時の同社のJR東日本への連絡乗車券は、甲府方面ゆきの中距離券が相互式硬券であるのに対し、新宿方面の中距離券は地図式硬券で発売されておりましたため、地図式券硬券で発券されるものと思っておりましたが、欠札となっていたのでしょうか、補充片道券(補片)で出てまいりました。
同社の補片はネットなどでもあまり見かけませんので、これはこれで収集家的には満足です。


   

裏面です。当時としては一般的なご案内文になっています。


同社の乗車券の端末化は比較的早く、平成10年代後半には硬券が全廃されており、補片の設備がその後どのようになったかは調べておりませんが、別の駅の窓口氏に、機械化と同時に無くなったとお聞きしていますので、現在は設備廃止されているのではないかと思われます。

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