青函連絡船の出札補充券

かつて青函連絡船が就航していた頃、函館から東京まで帰京する際、船内の出札口で発行された乗車券を購入したく、わざわざ函館駅の入場券で入場して購入した、羊蹄丸発行の出札補充券による片道乗車券です。

  images(表) images(裏)

函館から青函航路を経由し、東北本線をひたすら東京都区内まで上るごくありふれた乗車経路ではありますが、船内で東京まで購入する乗客はあまり居ないらしく、期待していた硬券の常備券は設備されていませんでした。

この券はJR化後の昭和62年10月の発行の所謂「過渡期」券で、JR北海道を示す□北の表記はあるものの、国鉄地紋になっています。

当時、JR東日本の出札補充券はカーボンを挟む様式でありましたが、JR北海道の券はノンカーボン紙が使用されています。確か、第一種の車内補充券も、JR東日本がカーボンを挟む様式だったのに対し、JR北海道はノンカーボンだったような気がします。
この手のものは最初は良いのですが、時間が経ってくると化学変化を起こし、文字が見づらくなってきてしまい、あまり保存に適していません。

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因みに、これはJR西日本のある第三セクター路線との接続駅で発行していただいた現行の出札補充券です。
事由欄に3と4が追加されたり往復の内訳欄が追加されたりして、なんとなく窮屈なレイアウトになってしまっています。

羊蹄丸は今も東京・台場の船の科学館に係留されてその姿を見ることができます。
そういえば、今月14日には南極観測船「しらせ」が最後の南極航海へ旅立ちます。羊蹄丸の横には先代の南極観測船である「宗谷」が係留されていますが、「しらせ」もどこかに安住の地を見つけることができるのでしょうか?

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