オリンピック特殊往復乗車券

今夜、2008年Beijingオリンピックの閉会式を迎えました。8月8日の開会式から17日間、実に様々なドラマが繰り広げられた今回のオリンピックは如何だったでしょうか?
さて、今回はオリンピックにちなんで、44年前の東京オリンピックの時に発行されたオリンピック特殊往復乗車券をエントリーしましょう。

   images (表面)

これは東京オリンピックの開会式が開催された、昭和39年10月10日、東京駅で発行されたオリンピック特殊往復乗車券です。東京オリンピックの開会式は、千駄ヶ谷駅に近い、国立霞ヶ丘陸上競技場で行われました。

オリンピック期間中、最寄り駅である信濃町・千駄ヶ谷・代々木の各駅の混雑による混乱と、集改札現場の混乱回避するため、国電区間の各駅では着駅にて往路券を回収しない様式の特殊往復乗車券が発売されました。
当時はまだ等級制の時代であったため、2等乗車券(現在の普通乗車券に相当)の地紋は青地紋であったため、地紋の色はそれに準じていましたが、オリンピックの五輪エンブレムを影文字にあしらった独特の様式となっています。

   images (裏面)

裏面の注意書きによりますと、往路・復路共途中下車はできないようになっており、往路の着駅では改札掛員に見せるだけのシステムです。
当時の東京駅から信濃町駅までの大人片道運賃は20円でしたから、特に割引の特典は無かったようです。

ここでちょっと気になることがあります。
拙ブログ2006年12月9日エントリーの万博中央駅の硬券入場券で取り上げました硬券入場券には科学万博のシンボルマークの使用を承認する承認番号が記載されておりますが、オリンピック特殊往復乗車券にはそのようなものの記載がありません。
当時は今ほど厳密なものではなかったのかも知れませんが、JOC(日本オリンピック委員会)のHPには、エンブレム等を商業活動に使用する場合は事前に承認を受けることを定めています。
いったい、国鉄は承認を受けていたのでしょうか?

  JOCのHPアドレス http://www.joc.or.jp/aboutjoc/embrem/index.html

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