広尾駅発行 帯広・札内間ゆき往復乗車券

廃札券ですが、広尾線広尾駅発行の帯広・札内間ゆき往復乗車券です。


   


青色こくてつ地紋のD型券で、札幌印刷場にて調製されたものです。

この券は国鉄が民営化された直後、JR北海道が国鉄時代の廃札を記念品として放出したもので、裏に無効印が捺印されています。

札幌印刷場で調製された往復券は、近距離用については青色地紋のA型券が主流でしたが、この券についてはD型券となっていました。もしかすると、片道50kmまでのものがA型券という括りであったのかも知れませんが、あいにくその部分についての知識がありませんので断定できない状態です。


広尾線は根室本線帯広駅から十勝平野を南下するローカル線で、広尾までの営業キロ84.0kmの全線タブレット閉塞の単線非電化路線で、途中の愛国駅および幸福駅が縁起きっぷのはしりとして有名になった路線ですが、第2次特定地方交通線に指定され、昭和62年2月に全線廃止されています。

終着の広尾駅は十勝港に上がる物資輸送のために開設された駅で、当初はここから先、襟裳岬を経由して日高本線の様似駅までレールを延ばす計画もあったようですが、最後までレールが敷かれることは無く、その代わりに国鉄バスが運行されていました。

広尾から帯広までは片道が80kmを超える中距離となりますが、常備往復券を設備するほど、全線を通しで乗車する需要が本当にあったのか、少々疑問が残る口座です。また、ひとつ疑問がありますが、それは次回。

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