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JR東日本 越後湯沢駅発行 新幹線特急券グリーン券

平成元年7月に越後湯沢駅で発行された、HN型マルス券による新幹線特急券グリーン券です。


   


緑色JRE地紋の共通券で、両端にストックフォームのようにプリンターの用紙送り穴があるN型マルス用原紙が使用されています。


N型マルスは「マルス105」というホストコンピューターの端末機で、山陽新幹線の開業に合わせて登場しました。この機種から縦型であった原紙が横型になり、列車名や乗車駅および降車駅の入力を券面の印字を兼ねたゴム印棒で行っていたものを、操作卓上に設置された方面別に整理されている入力装置(捲り板状になっていて、それをめくる音から「パタパタ」と呼ばれた)を使用するようになっています。

このころは技術的にまだ高度なものではありませんでしたので、漢字が印字できるのは非常に頻度の多いもののみで、駅名や列車名などの他の表記はカタカナしか印字できませんでした。座席のあとの「キ」は禁煙席を表します。

この券は印刷が文字の濃淡が斑になっていることから、N型よりも高速印字能力のあるHN型端末であった可能性がありますが、一般的に「N型」と呼ばれていますので、ここではN型マルス券と呼びます。


N型マルスは昭和57年頃から御紹介のような「活字式」から「ドットインパクト式」に切り替えられており、この券のようにJR化後まで残った活字式のN型券は少数派のようです。


JR民営化に伴って国鉄時代から変更された点は、原紙については左上に印刷されていた「国 鉄」の文字が削除されたことで、今まであったものが突然無くなり、「すっきり」というより「物足りない」ような印象を受けました。
印字面では下に現在のマルス券にもあるような「(2- )」の表記が追加され、発行旅客鉄道会社別の認識番号(JR東日本は「2」)と自社完結か他社連結を示す「タ」の文字が印字されるようになりました。


   


地紋が分かるように拡大してみました。券紙は現存しない様式で、国鉄時代は硬券や軟券の地紋ではなく券売機券に使用されたものが使用されていましたが、JRになってからは地紋は各社1パターンとなり、硬券や軟券に使用されているものと同一です。


   


裏面のご案内文です。これによりますと宿泊券はあまり発行する頻度(需要)が無かったからでしょうか、漢字での印字ができなかったようで、「シュクハク券」と表記されています。


JR化後になってから、N型マルスは急激に淘汰されてしまったようで、平成5年くらいまでには無くなってしまったように記憶しています。

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