東京都区内から尾張一宮・岐阜間又は岐阜羽島ゆき乗車券

昭和61年8月に新橋駅で発行された、東京都区内から尾張一宮・岐阜間又は岐阜羽島ゆきの片道乗車券です。


   


青色こくてつ地紋のA型一般式券で、東京印刷場にて調製されたものです。


この券は東京都区内から東海道本線をひたすら下り、在来線の尾張一宮・木曽川・岐阜の各駅ゆきもしくは東海道新幹線の岐阜羽島ゆきとなるものです。

ちょうどこの運賃帯区間である東京起点383.1km~396.3kmの間には、東海道本線とは離れた所にある新幹線駅である岐阜羽島駅が岐阜駅と同じ東京起点396.3kmのところに位置しておりますため、着駅が二手に分かれた形の独特な乗車券として誕生してしまったようです。


本来であれば2枚に分けてそれぞれ別口座とすべきなのでしょうが、分けてしまえばそれほどの需要が見込めなかったという理由があったのかもしれませんが、東海道新幹線も同じ東海道本線の一部であるため、敢えて各々を分けることなく、全く別の区間である2方向の着駅を「又は」という文言を間に入れて1つに纏めてしまったものと思われます。


現在のようにマルスによって都度乗車券を発券する時代となっては考えられないことですが、常備券全盛の時代では、このような特徴のある券が存在していました。

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