JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
JRグループ 急行料金券類の有効期間変更
本日から消費税率が5%から8%に変更され、それに伴ってJRや私鉄各社の運賃料金が変更されましたが、それとは別にJRグループ各社では本日から発売される自由席の急行料金券類(急行券・自由席特急券・新幹線自由席特急券)の有効期間を、今までの2日間から当日限りに変更しています。
これは、新幹線にしてもラッチ内の乗継に限られますが、在来線の急行列車等は1回限りの乗切り制で途中下車の概念が無いために有効期間を2日とする必要がなく、規則が変更されたものと思われます。JRグループは「昨今のお客様のご利用状況」を考慮し、2014年4月1日発売分から有効期間開始日当日限りの1日間に変更することにしたとしています。
今回は、国鉄から民営化された直後に発行された硬券急行券類を御紹介いたしましょう。
まずは急行券です。
昭和62年10月に二ツ井駅で発行された急行券です。桃色こくてつ暫定地紋のA型券で、東京印刷場にて調製されたものです。
急行列車は本来普通列車より到達スピードを重視した自由席を基本としている列車ですので、急行券は自由席用となり、指定席の場合は別途指定席券が必要となります。
在来線の急行列車等には途中下車の概念が無いため、「1回限り 2日間有効」と表記され、1回限りの乗切り制であるが有効期間は2日間ということになります。
購入した翌日に使用するならまだしも、現在でも青森~札幌間を唯一の夜行急行列車である「はまなす」が運転されておりますが、途中下車をしなければ「1回限り」が日を跨いでいても有効なため、購入当日に乗車した場合は2日間有効である必要性は無く、今回の規則改正になったものと思われます。
次は昭和62年11月に長野駅で発行された在来線用の自由席特急券です。これも桃色こくてつ暫定地紋のA型券で、東京印刷場にて調製されたものです。
特急(特別急行)列車は急行列車と違い、到達スピードの他にも「快適性」を求めている性格から、基本的に座席は指定制となっており、特急券といえば指定席の特急券を指しますので、自由席特急券は「亜流」のような特急券です。
特急券にも途中下車の概念が無いため、「1回限り 2日間有効」と表記され、1回限りの乗切り制であるが有効期間は2日間ということになります。
最後は昭和63年2月に東京駅で発行された、新幹線自由席特急券です。これも桃色こくてつ暫定地紋のA型券ですが、こちらは名古屋印刷場にて調製されたものです。
新幹線の自由席特急券は新幹線のラッチ内に限って乗継ができるようになっており、在来線のように乗切り制とはなっていません。そのため「途中出場できません。 2日間有効」と表記されています。そしてなぜか、2日間有効の「2」の文字に大きな活字が使用されているのが特徴でした。