JR東日本 東海駅発行日立電鉄線連絡乗車券

昭和63年12月に東海駅で発行されました、大甕接続日立電鉄線110円区間ゆきの連絡乗車券です。


   


桃色JRE地紋のB型券で、東京印刷場にて調製された様式です。


このころになりますと連絡乗車券の券売機化が進んできており、硬券の連絡乗車券そのものがだんだんと姿を消しつつある時期であり、日立電鉄ゆきの硬券の連絡乗車券はあまり多くの駅には設備されていなかったようで、あまり見かけませんでした。

金額の上の部分には「日立線」と記載されておりますが、同社の金額式乗車券では「日立電鉄線」と記載されており、「日立線」というのは少々聞き慣れない表現です。尤も、東京印刷場の金額式連絡乗車券の場合、「鉄道」や「電鉄」といった単語は省略されるのが一般的でありますので「それに倣った」わけなのでしょうが、「日立電鉄線」としたほうが、旅客に対してもわかりやすかったのでは無いかと思います。

ちなみに、東京印刷場の金額式連絡乗車券では、津軽鉄道への連絡乗車券の場合のみ「津軽鉄道線」となっており、これは「津軽線」ではJR津軽線と誤解される可能性があるし、「津鉄線」では何のことだかわからないし、ということから講じられた例外措置であるものと思われます。


日立電鉄線は日立製作所傘下の、常北太田駅~鮎川駅間18.1kmを結んでいた鉄道路線で、常北太田~大甕間および大甕~鮎川間の2路線となっていましたが、殆どの列車は直通運転がなされており、事実上1路線のような感じでした。

沿線には日立製作所関連の工場が点在し、名前の通り日立製作所のための通勤路線のような鉄道でしたが、設備の老朽化によって維持管理が難しくなり、平成17年4月に路線廃止となってしまっています。

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