新大阪駅発行 岡山から高松ゆき 普通列車・連絡船グリーン券

昭和53年3月に新大阪駅で発行された、岡山から高松ゆきの普通列車・連絡船グリーン券です。


   


若草色こくてつ地紋のA型券で、大阪印刷場で調製されたものです。
普通列車用と連絡船用のグリーン券が一葉になっている券で、宇高航路だけにあった特殊な様式になります。


当時はまだ本州から四国へ渡るためには本四備讃線のルートはありませんでしたから、国鉄を利用するとなれば岡山駅から宇野線を経由し、宇野駅から宇高航路を利用するのが一般的な時代でした。

この券は四国方面に行く旅行者が新大阪から岡山まで山陽新幹線もしくは東海道・山陽本線の在来線列車に乗車し、予め岡山駅で宇野線普通列車および快速列車のグリーン車を利用し、そのまま宇高航路でもクリーン船室を利用することが決まっていた場合に発売されました。

当時の宇野線は現在のようなローカル線区ではなく、本州と四国を結ぶ需要重要な路線となっており、30分から1時間おきに自由席グリーン車を連結した快速列車が運転されており、この区間のグリーン車を利用する需要はかなりあったようです。


高松駅の表記ですが、乗車券類に表記する場合は七尾線の高松駅と区別するために「(讃)高松」と線名が頭に付けられることが一般的ですが、この券は宇高航路のグリーン券であるから敢えて付けなくてもわかるという事情があったからでしょうか、「(讃)」の符号は付けられておりません。

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