日立駅発行 準常備往復乗車券

前回エントリーで天王寺駅で発行された準常備往復乗車券を御紹介致しました。準常備往復乗車券は発行時に一部が切り取られてしまい全容が見えませんでしたが、見本券がございましたので御紹介致しましょう。


   

常磐線日立駅に設備された、亀有までの準常備往復乗車券です。
青色こくてつ地紋のC型大人専用券で、復路片が反転地紋時代に東京印刷場で調製されたものです。発行時に切り取られた断片の右側に記載された金額を読むことで売上精算ができるようになっています。
また、発駅と着駅の右側と報告片の中程に「(017)」という番号がありますが、これは設備番号で、この番号によってどの口座なのかを特定します。


   

前回御紹介の券を再掲いたしますが、基本的な考えは同一ではあれ、大阪印刷場の様式の場合、切り取った断片の右側には満額で発売した時の金額からマイナスする数字が記載されており、これで売上精算をしていました。


   

本題の券の裏面です。やはり券番は3か所になります。


東京印刷場では昭和40年代の見本帳には準常備往復乗車券が収容されていましたが、1984(昭和59)年に発行された国鉄旅客営業規則および旅客営業取扱基準規程には掲載されているものの、前年の1983(昭和58)年に発行された見本帳からは削除されており、この段階において東京印刷場管内ではすでに設備が行われていなかった可能性があります。

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