西武鉄道 豊島園駅発行 昭和最後の日の入場券

前回エントリーの「JR東日本 荻窪駅発行 昭和最後の日の乗車券」で昭和64年1月7日と平成元年1月8日に発行された乗車券を御紹介いたしましたが、実は、昭和64年には、鉄道営業の世界には1月8日が存在し、その日が本当の「昭和最後の日」を迎えた駅が多くありました。


   

1989(昭和64)年1月8日に西武鉄道豊島線の豊島園駅で発行された普通入場券です。白色無地紋のB型大人・小児用券となっています。

一般的に、カレンダー上では昭和という元号は64年の1月7日で終了し、翌1月8日からは平成という元号の元年になっておりますが、鉄道営業の世界では1月7日の終電までが当日の営業時間内ということであるため、このようなことが起きてしまっていたのでした。7日の24時が過ぎて8日になってからも終電車が出発するまでは営業(帳簿)上は1月7日であり、1月8日の営業時間は始発電車が出発するために駅を開けた時刻からになるため、御紹介の豊島園駅では、24時を過ぎた00時15分頃発の終電の発車時刻までの約15分間だけ、昭和64年1月8日が存在したのです。

当時、同駅ではこのことに気づいたコレクターが数名ほど入場券を買い求めていましたが、今のようにネットで話題が拡散されることなく、ひっそりと終電車が出発し、「昭和」時代の営業を終了しています。


現在、同駅では駅名の由来となっております「としまえん」の閉園に伴って遊園地の玄関駅という役割は終わってしまっていますが、住宅地の駅として駅名が改称されることなく営業が続けられています。

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