JR東海 飛騨小坂駅発行 北アルプス自由席特急券

1988(昭和63)年2月にJR東海高山本線の飛騨小坂駅で発行された、新名古屋(現・名鉄名古屋)までの自由席特急券です。


   

桃色こくてつ過渡期地紋のA型大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。
この券は名古屋鉄道(名鉄)が運行しておりました特急「北アルプス」号用の連絡自由席特急券で、飛騨小坂駅から高山本線を通り、途中の鵜沼駅(新鵜沼駅)で名鉄犬山線に入り、新名古屋駅方面へ向かう経路になっています。券の名称は「北アルプス自由席特急券」となっていますが、小児断片には「連〇自特」と記載されているように、「連絡自由席特急券」ということになります。

名鉄特急「北アルプス」号は、名鉄とJRを結ぶ連絡特急で、神宮前駅から新名古屋駅を通り、名古屋本線と犬山線を経由して新鵜沼駅まで自社線内を走行します。新鵜沼駅では短絡線を経由してJR高山本線に入り、鵜沼駅を通過して飛騨古川駅まで走っていました。
また、過去には1983(昭和58)年(廃止は1984年)までは、夏季限定ではあったものの高山本線の終点の富山駅まで延長運転されており、富山駅からはさらに富山地方鉄道へ直通し、立山駅まで運転され、名鉄の神宮前駅から富山地方鉄道の立山駅までという、間に国鉄を挟んで2社の私鉄を起終点とする非常に珍しい運転形態の列車で、車両もキハ8000系という名古屋鉄道の専用車両を使用していました。
立山までの延長運転が廃止された後、ダイヤ改正で富山まで運転された時期がありましたが、富山地方鉄道への乗り入れはありませんでした。

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