JR東海 名古屋駅発行 ナゴヤ球場正門前駅ゆき 片道乗車券

1987(昭和62)年10月に、JR東海の東海道本線名古屋駅で発行された、ナゴヤ球場正門前駅ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ過渡期地紋のA型一般式大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。

御紹介の券は、ナゴヤ球場での野球開催時のみ営業していました、同球場に近い臨時駅であったナゴヤ球場正門前駅までの乗車券として臨発されていたものです。

当時、名古屋駅の隣にあります尾頭橋駅が開業しておらず、球場に一番近いJRの駅がナゴヤ球場正門前駅でした。しかし、当時の名古屋駅の隣接駅は、東海道本線上り方面が3.3km離れた金山駅、下り方面が4.0km離れた枇杷島駅、関西本線方面が3.8km離れた八田駅であったため、営業キロ1km~3km帯の140円(当時)で乗れる常設駅が存在せず、名古屋駅の券売機はナゴヤ球場正門前駅ゆき用のボタンがあり、営業日のみボタンに付けられた蓋を外すという措置が行われたほか、御紹介の硬券での臨発が行われていました。

御紹介の券は営業キロ1km~3km帯の最短区間の乗車券になりますが、なぜかA型一般式で、かつ、長距離乗車券と同じ青色地紋で調製されていました。金額式か一般式かの違いもありますが、当時の名古屋印刷場では、近距離用の一般式券は桃色地紋のB型券で調製されていましたので、なぜこの券が通常の様式に則って作成されなかったのか、疑問です。

逆に、ナゴヤ球場正門前駅からの帰路用乗車券は、拙ブログ2024年10月25日エントリーの「JR東海 ナゴヤ球場正門前駅発行 140円区間ゆき 片道乗車券」で御紹介いたしましたような、これも通常様式とは少々異なってはおりましたが、桃色B型の金額式券で発売されていました。
これは、帰路の乗車券の場合は名古屋駅が着駅とは限らないため、金額式券にされたものと推測されます。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )