西武鉄道 西武遊園地駅から80円区間ゆき 片道乗車券

1983(昭和58)年4月に西武鉄道多摩湖線の西武遊園地駅で発行された80円区間ゆきの片道乗車券です。

   

緑色せいぶてつどう自社地紋のB型金額式大人専用券となっています。
前回エントリーで同駅で発行された普通入場券には池袋線系統でよく見かけた山口証券印刷調製の券と新宿線系統でよく見かけた同社特有の印刷場で調製されたものの2種類があると申し上げましたが、こちらは新宿線系統でよく見られた後者の印刷場のものになります。活字の雰囲気では井口印刷のものによく似ているのですが確証はありませんし、同社が硬券印刷業界から消えたあとにも新券が出ておりますので、同社ではないと考えています。

同駅の出札口は複数あり、平日は1窓だけ開いていることが多かったのですが、休日になると複数の窓口が開いていました。発駅名の前に「©(〇C)」の符号がありますが、これは「C番窓口」を示すものです。

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西武鉄道 西武遊園地駅発行 普通入場券 ~その2

前回エントリーで西武鉄道西武遊園地駅で発行された普通入場券を御紹介いたしました。
同社では完全に区分けされていたわけではありませんが、昭和の時代では池袋線系統と新宿線系統では硬券の様式が異なっていることが多く、主に池袋線系統では山口証券印刷で調製された券が使用されていたのに対し、新宿線系統では印刷場名は不明ですが、同社特有の印刷場で調製された券が使用されておりました。

同駅では硬券末期では新宿線系統で使用されていた様式が使用されておりましたが、駅名が改称された直後から80円券までは池袋線系統で多く使用されていた山口証券印刷で調製された券が使用されておりました。


   

1984(昭和59)年1月に発行された、同駅の80円券になります。
白色無地紋のB型大人・小児用券で、山口証券印刷で調製されたものになります。


   

再掲になりますが、こちらが前回御紹介いたしました、90円以降の券になります。フォントがかなり異なっており、同じ会社の入場券とは思えないほど雰囲気が異なります。
90円以降印刷場が変更となった経緯は不明ですが、多摩湖線は新宿線系統の駅であるにもかかわらず、比較的山口証券印刷で調製された券がありましたので、券の補充上の問題等、何らかの事情があったものと思われます。

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西武鉄道 西武遊園地駅発行 普通入場券 ~その1

前回および前々回で遊園地西駅関連のきっぷを御紹介いたしましたので、今回からはもう一つの駅名改称予定駅である西武遊園地駅の普通入場券を御紹介致しましょう。


   

1985(昭和60)年2月に多摩湖線西武遊園地駅で発行された普通入場券です。
白色無地紋のB型大人・小児用券となっています。

西武遊園地駅は多摩湖線の終着駅で、この券が発行されてしばらくした4月以降、山口線が新交通システム化されて遊園地前駅が遊園地西駅になると、同駅に乗り入れるようになり、両線の乗換駅になっています。
同線がまだ多摩湖鉄道という会社線であった1936(昭和11)年に村山貯水池駅として開業し、武蔵野鉄道が多摩湖鉄道を吸収合併し、武蔵野鉄道多摩湖線の駅となった後、1941(昭和16)年に狭山公園前駅に改称され、武蔵野鉄道が旧西武鉄道を吸収合併して現在の西武鉄道になった後、1951(昭和26)年に多摩湖駅に改称されています。その後、1979(昭和54)年に西武遊園地駅へ3回目の駅名改称が行われ、現在に至っています。
隣接する西武園ゆうえんちの最寄駅であるという意味合いでの駅名改称であったと思われますが、駅名は西武園ゆうえんちと異なり、「園」という文字は入れず、ゆうえんちも「遊園地」と漢字表記になっています。


    西武遊園地ゆき9000形電車 八坂駅にて

    西武遊園地ゆき方向幕 萩山駅にて

多摩湖線で運転されている、西武遊園地ゆきの電車です。今まで見慣れてきていた西武遊園地ゆきの行先も過去のものになります。

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西武鉄道 遊園地西駅から90円区間ゆき 片道乗車券

前回エントリーで西武鉄道山口線の遊園地西駅で発行された普通入場券を御紹介いたしましたので、今回は同駅で発行された乗車券を御紹介致しましょう。


   

1985(昭和60)年7月に発行された、90円区間ゆきの片道乗車券です。
緑色せいぶてつどう自社地紋のB型金額式大人専用券になります。

記憶が曖昧なのですが、当時の同駅は遊園地の端にある入口の駅といった感じで、駅員1名の小さな駅であったように記憶しています。イメージとして、遊園地のアトラクション券を発売する窓口のような感じです。券売機は2台ほどしかなく、窓口の券箱も小さいもので、入場券と自社線の乗車券と特別補充券くらいしが設備されておらず、記憶が曖昧ですが、硬券の連絡乗車券は無かったような気がします。
尤も、西武山口線は日中昼間は20分間隔で運転される新交通システムで、繁忙期に途中にあります東中峯信号所で交換を行っても10分間隔までしか運転できないことと、車両は4両編成の編成定員が222名という輸送力しかないため、遊園地西駅をメインのゲートにするには無理があり、当初はメインゲートはあくまでも多摩湖線の西武遊園地駅であるという考えであったようです。


    遊園地西駅にて

現在の山口線の電車です。開業時から走り続けている8500形電車で、写真の編成のようにラッピングされた車両もあります。

同社がいつからベビーカーや車いすでの来園者に遊園地西駅からの入場を推奨するようになったのかは不明ですが、恐らく2006(平成18)年にバリアフリー新法が施行されたりとか、バリアフリーが社会問題になってきた頃ではないかと思われます。

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西武鉄道 遊園地西駅発行 普通入場券

西武鉄道では、本年3月のダイヤ改正において、西武園ゆうえんち周辺にある駅の駅名を改称することを発表しました。これは、西武園ゆうえんちのリニューアル開園によるもので、新たな遊園地のメインゲートを現在の遊園地西駅に設けることから、現在の遊園地西駅が西武園ゆうえんち駅に、西武遊園地駅が多摩湖駅にそれぞれ改称されます。

今回から数回に亘り、西武園ゆうえんち周辺の駅の駅名改称に関連する券を御紹介していきたいと思います。

まずは、今回西武園ゆうえんち駅に改称されることになっている遊園地西駅で発行された普通入場券を御紹介致しましょう。


   

1985(昭和60)年7月に西武鉄道山口線の遊園地西駅で発行された普通入場券です。B型白色無地紋の大人・小児用券になっています。

遊園地西駅は西武鉄道の新交通システムである山口線唯一の途中駅で、埼玉県と東京都の県境に近く、埼玉県最南端の駅となっています。
同駅はこの券の発売された年の4月に、それまでSLやおとぎ電車の走る「軽便鉄道」スタイルであった山口線を新交通システムに転換した時に開業した駅で、軽便鉄道時代の山口線の起点であった遊園地前駅の代替駅として開業された経緯があるようです。

現在、西武園ゆうえんちの最寄駅は同駅と隣の西武遊園地駅の2駅で、西武遊園地駅の方がメインゲートになっていますが、西武遊園地駅改札と西武園ゆうえんち中央口は階段のある連絡通路になっているため、ベビーカーや車いすでの来園者には決してやさしい施設ではありませんが、遊園地西駅からだと段差を経ることなく入園が可能であるため、西武鉄道では同駅の利用を推奨していました。
今回のメインゲートを遊園地西駅に変更することは、これが理由のひとつと考えられます。

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