趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
西武鉄道 遊園地西駅発行 券売機券
しばらく続いている西武園ゆうえんち界隈の駅の話題です。当初は前回エントリーでいったん終わりにしようと思ったのですが、やっぱりまだ残っているネタを出してしまおうと思います。もう少しお付き合いください。
2021年2月に西武鉄道山口線の遊園地西(現・西武園ゆうえんち)駅の券売機で発行された普通入場券です。
桃色PJRてつどう地紋のA型券売機券になります。
同社の入場券は乗車券の金額部分を入場券としたタイプの様式で、関東私鉄では一般的な様式になります。関東の大手私鉄では大抵このような様式になっているのですが、元々の「発駅▶」という表記は「何々駅から」という意味を表していますので、何となく違和感があります。
同駅の最短区間の乗車券になります。A型の金額式券になります。
入場券と比較致しますと乗車券には発駅のローマ字表記が追加され、入場券では「発売当日1回限り有効」となっている文言が「発売当日限り有効」となり、「客車内に立ち入ることはできません」の文言の部分には「下車前途無効」の文言と小児運賃が記載されています。
その下の「301」という数字は券売機番号になります。
また、金額式では有効区間=金額ということになりますので敢えて発売額の記載はありませんが、入場券の場合には発売額の記載に代用できませんので、右上に大人と小児それぞれの発売額の記載があります。
こちらは同社独特の様式になりますが、最寄りの定期券発売駅まで行く際に購入する乗車券で「定期券購入」と記載された乗車券になります。通常の乗車券と似ていますが、左上に大きく「定期券購入」と記載されており、その分発駅のローマ字表記がありません。
使用方法は乗車時に自動改札機へ投入するだけで普通の乗車券と全く同じですが、着駅(定期券購入駅)で自動改札機に投入して出場する際、改札機から排出されて返却されますので、定期券購入時にこの券を窓口に出すことにより、支払っていた運賃が全額払い戻される仕組みになっています。
この券が発売される前は、改札口で定期券を購入する旨を申し出て乗車票を受け取る方法が採られていましたが、いちいち改札口へ申し出る手間と乗車票を発券する手間を削減するために考えられたもので、定期券を発売する駅が大抵ターミナル駅などの規模の大きな駅にあることから、実際に定期券を購入しないのに「定期券を購入する」と偽って「ちゃっかり」無賃乗車をする輩が居たことも事実であり、その抑制を兼ねたものでもあります。
窓口に提出しなければ払戻しがされないだけのことですので、定期券を購入しなくともこの券で乗車し、コレクションとしてそのまま持ち帰ることも可能ではあります。