6月ももう後半となりました。
今日は鞍馬寺で竹伐り会という行事が催行されました。
その名の通り、ナタで竹を切る、という行事です。
と、それだけではどんな行事なのか、まるで伝わらないでしょうね。
そもそもは、昔の偉いお坊さんが、大蛇を退治したことに由来する行事です。
竹は大蛇に見立てられ、それを退治=切るわけです。
現在は、僧兵の格好(弁慶をイメージしてください)をしたお坊さんたちが、丹波座と近江座の二組に別れ、どちらが先に切り終えるかを競います。
丹波と近江といえば、京都近郊の米の産地。
この勝負では、どちらの産地が豊作かを占っているのです。
つまり、勝ったほうの産地のほうが豊作、というわけです。
負けたほうは、不作というわけではなく、勝ったほうほどは豊作ではない、ということでしょうね。
説話などでは、龍や蛇は水に関わる存在として書かれていることが多いです。
そんなところから想像するに、この梅雨の時期、大蛇=大雨に活躍されては、水害にもつながるので、退治してしまおう、ということなのではないでしょうか。
今に比べれば、昔の農業は天候に左右されやすかったはずです。
気休めのようではあっても、重要な行事だったに違いありません。
なかなか豪快なものですから、来年以降、機会があれば見に行ってみてください。
鞍馬寺の近く、というかすぐ隣地には貴船もあります。
貴船川の川沿いの道は、夏でも少し冷ややかな感じです。
蛍の名所でもあるし、この季節の散策にはもってこいでしょう。
”あいらんど”