サルスベリやムクゲの花のつきが悪くなる頃、秋も本格化。
といきたいところですが、京都はまだまだ夏の名残たっぷり。
日中はまだまだ暑い日が多いですね。
それでも夜は涼しい風が吹くことも多いですから、秋も負けてはいません。
秋は夕暮、と、清少納言も言っている通り、秋の夕暮は趣が大変よいです。
夏の夕暮は、西日の暑さにうんざりするばかり。
しかし秋の夕暮は、夕陽の暑さは遠く、オレンジ色の空をしみじみと眺めることができます。
日が落ちていく様子を眺めていると、郷愁にかられるものです。
別に故郷を離れていなくても、なんとなくそんな気分になるのが、秋の夕暮の不思議なところ。
なんとなく昔のことを思い出してしまったり。
そのような経験はないでしょうか。
「おかあ~さ~ん!」と夕陽に向かって叫んでしまったり。
それはないですか。
いずれにしろ、何か日本人のDNAに刻み込まれた感覚のような気がしないでもありません。
京都は三方を山に囲まれた町。
日の落ちる西も、愛宕山を始め、南のほうまで山が続いています。
その山の端に日が落ちる姿は、情緒があります。
かつての平安人も、この夕暮に感動したのだろうな、などと思ってみるも一興。
そこで一首詠んでみるのも、また一興。
紅葉にはまだまだ早い初秋といえど、この季節の京都もまた楽しいものです。
梨木神社の萩や、大原の彼岸花など、花の見所もあります。
9月9日の上賀茂神社の重陽神事なども行事もあります。
ぜひとも訪れてみてください。
”あいらんど”