北海道新聞06/02 05:30
札幌アイヌ協会は、企業や団体がアイヌ文化を生かした商品やサービスを企画する際、同協会が監修、協力したことを示す「札幌アイヌデザイン認証制度」を始めた。協会が窓口となり、アイヌ民族と企業が連携してアイヌ文化を発信する機会を増やす狙い。認証第1号の製品として、札幌市内の広告会社が6月にアイヌ文様の風呂敷を発売する。
認証制度は、アイヌ民族の食、自然に関する伝統的知識や文様などの芸術文化を生かして企画された製品やサービス、イベントなどについて、協会が関わったことを示す仕組み。札幌市内に主な事業所を持つ企業や団体の取り組みが対象で、取り組み分野に応じて、その分野に詳しい協会員が、企画段階からアイデアを提案し、監修に協力する。
企業側は、協会員のアイデアを活用し、認証を受けた製品やサービスには、協会が設けた「札幌アイヌデザイン」の認証マークを表示でき、商品に付加価値を付けてPRできる利点が見込める。
認証を受けた製品やサービスは、一定の管理料を協会に納める。協会は得た収入を制度の運用経費などに充てる。制度が軌道に乗れば、会員の生活支援などにも活用したい考え。
認証第1号の製品は、札幌市中央区の広告会社「マッハ」が販売するアイヌ文様を使った風呂敷。デザインは、市内在住のアイヌ民族工芸家で札幌アイヌ協会員の飯田米子さん(66)が考案した。色の異なる4種類を用意し、赤色は「アペフチカムイ(火の神)」、水色は「ワッカウシカムイ(水の神)」など、それぞれの色から連想されるアイヌ語の名前が付けられた。
認証マークは、アイヌ民族が「森の守り神」と呼ぶフクロウがモチーフ。協会で認証制度の事務局を担当する阿部千里さん(27)は「アイヌ民族と和人が協働してアイヌ文化を発信する動きが、どんどん広がってほしい」と期待する。(斉藤千絵)
問い合わせは、札幌アイヌ協会(電)011・596・1610へ。
※「ワッカウシカムイ」の「シ」は小さい「シ」
残り:179文字/全文:997文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/195394
札幌アイヌ協会は、企業や団体がアイヌ文化を生かした商品やサービスを企画する際、同協会が監修、協力したことを示す「札幌アイヌデザイン認証制度」を始めた。協会が窓口となり、アイヌ民族と企業が連携してアイヌ文化を発信する機会を増やす狙い。認証第1号の製品として、札幌市内の広告会社が6月にアイヌ文様の風呂敷を発売する。
認証制度は、アイヌ民族の食、自然に関する伝統的知識や文様などの芸術文化を生かして企画された製品やサービス、イベントなどについて、協会が関わったことを示す仕組み。札幌市内に主な事業所を持つ企業や団体の取り組みが対象で、取り組み分野に応じて、その分野に詳しい協会員が、企画段階からアイデアを提案し、監修に協力する。
企業側は、協会員のアイデアを活用し、認証を受けた製品やサービスには、協会が設けた「札幌アイヌデザイン」の認証マークを表示でき、商品に付加価値を付けてPRできる利点が見込める。
認証を受けた製品やサービスは、一定の管理料を協会に納める。協会は得た収入を制度の運用経費などに充てる。制度が軌道に乗れば、会員の生活支援などにも活用したい考え。
認証第1号の製品は、札幌市中央区の広告会社「マッハ」が販売するアイヌ文様を使った風呂敷。デザインは、市内在住のアイヌ民族工芸家で札幌アイヌ協会員の飯田米子さん(66)が考案した。色の異なる4種類を用意し、赤色は「アペフチカムイ(火の神)」、水色は「ワッカウシカムイ(水の神)」など、それぞれの色から連想されるアイヌ語の名前が付けられた。
認証マークは、アイヌ民族が「森の守り神」と呼ぶフクロウがモチーフ。協会で認証制度の事務局を担当する阿部千里さん(27)は「アイヌ民族と和人が協働してアイヌ文化を発信する動きが、どんどん広がってほしい」と期待する。(斉藤千絵)
問い合わせは、札幌アイヌ協会(電)011・596・1610へ。
※「ワッカウシカムイ」の「シ」は小さい「シ」
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