先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌの思いフェアに 作者語る「ゴールデン・カムイ」

2018-06-09 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2018年6月8日09時44分
 第22回手塚治虫文化賞の贈呈式が7日、東京・築地の浜離宮朝日ホールであった。受賞記念対談も開かれ、「ゴールデンカムイ」で今年のマンガ大賞を受賞した野田サトルさんと、同作のアイヌ語監修を務める中川裕・千葉大教授が「この現場がスゴイッ! ゴールデンカムイ創作秘話―野田サトルの仕事場から―」と題して語り合った。進行は同作の担当編集者・大熊八甲さん。主なやりとりは以下の通り。
 大熊 本日は大変光栄な場をありがとうございます。
 中川 私のようなアイヌ文化に関わっている人間からすると、これまで世間の関心が少なかったアイヌ民族にスポットライトをあててくれる原動力になった作品です。作品を描くにあたって、取材はどれぐらいされましたか?
 野田 連載を始める前に1年ぐらいですかね。連載の合間合間にも取材しながらです。
 大熊 野田先生はフィールドワークが本当に得意です。
 野田 自分が何者かは言わずに取材をしています。
 中川 特に印象に残った取材は?
 野田 樺太アイヌの血を引く猟師さんが子鹿を狩るのについていきました。子鹿をその場で解体して脳みそを食べたのですが、味のないあたたかいグミみたいな感じでしたね。一緒にいたアイヌの人たちの方が引いていたぐらいです。
 中川 最初に野田さんと大熊さんにお会いした時、ほぼ完成した第1話の原稿を見せてもらいました。山に行くときに身につけた衣装や弓を引く絵、よくここまで調べて描いたなと。これ、全部がそろった写真はたぶんないと思うんです。野田先生が取材を組み合わせてつくった。もしアイヌの教科書をつくるなら、この絵を載せたいぐらいの絵です。
 野田 中川先生にアイヌ語を監修していただいているほか、ロシア語やそれぞれの方言に監修者が付いています。薩摩弁は80代のおばあちゃんが翻訳してくれているんです。
 中川 私は監修ですが、いつもできあがったものを直前に見るので、この作品がこの先どうなるかは分かりません。でもこの作品が起こしたインパクトは非常に大きいので、我々はこの衝撃をどうやってつなげるかを考えていきたい。
 野田 「ゴールデンカムイ」を描くにあたって北海道のあちこちに行ってアイヌの方々に話を聞きました。もらった注文は「かわいそうなアイヌにはしないでくれ、強いアイヌを描いてくれ」ということだけでした。できるだけ忠実であろうと、フェアに、慎重に描いているつもりです。
 大熊 こういった熱いプロフェッショナルな方々と作っています。今日はありがとうございました。
https://www.asahi.com/articles/ASL6756XPL67UCVL00W.html

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アイヌ民族と和人「フェアな立場で」

2018-06-09 | アイヌ民族関連
朝日新聞2018年6月8日09時19分
手塚賞贈呈式に野田サトルさん
 北広島市出身の漫画家、野田サトルさんが描いた「ゴールデンカムイ」がマンガ大賞を受賞した第22回手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の贈呈式が7日、東京・築地の浜離宮朝日ホールであった。鉄腕アトムのブロンズ像を手にした野田さんは「発表の日に大きなニュースが重なり、親からも一切連絡がありませんでした。タイミングがいいんだか悪いんだか、ありがとうございました」とユーモラスにあいさつした。
 受賞作「ゴールデンカムイ」は明治末期の北海道を舞台に、「不死身の杉元」と呼ばれる日露戦争帰りのタフな元兵士がアイヌ民族の少女と共に、隠された金塊を探し道内各地を旅する冒険活劇。波乱に満ちたストーリーだけでなく、アイヌ民族の狩猟や衣食住、儀礼など、綿密な取材に基づいたアイヌ文化の描写も大きな話題になった。
 会場ロビーには、野田さんがサインした「ゴールデンカムイ」の原画パネルや、執筆の資料として野田さんが集めたアイヌの民具なども展示され、来場者は興味深そうにカメラを向けていた。野田さんと作品でアイヌ語監修を務める千葉大の中川裕教授による受賞記念対談では、「今後もアイヌと和人、常にフェアな立場で描いていきたい」と野田さんは語り、中川教授は「この作品が巻き起こしたアイヌ文化への関心を持続させていかなくてはならない」と話した。 (山内浩司)
https://digital.asahi.com/articles/CMTW1806080100003.html?_requesturl=articles%2FCMTW1806080100003.html&rm=209


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トウモロコシは白【メキシコ】

2018-06-09 | 先住民族関連
T-SITE 2018年6月8日 (金) 20:10 配信
マヤ・アステカの時代、人間はトウモロコシからできたと信じていたメキシコの先住民族たち。
この影響が残り、今でもメキシコ人はトウモロコシを愛してやみません。
タコスの生地にするだけでなく、煮たり、焼いたり様々な調理方法で食べています。
 そんなメキシコ人が好きなトウモロコシの色は白です。
日本人がイメージするような黄色のものではなく、真っ白のものが販売されており、これにマヨネーズや唐辛子をかけて食べるのがメキシコ流。
どこにでも売っていて、スーパーや公園にはトウモロコシを販売している屋台が出ています。
価格も10ペソ(60円)から20ペソ(115円)が多いのでちょっとしたおやつに食べるには最適です。
ちなみにこの白いトウモロコシ、黄色いものに比べると甘味がほとんどありません。
食感がトウモロコシというものになっているので何かを付けないと食べることができません。
黄色いトウモロコシも販売されていますが、ほとんどが輸入品のため価格が高く、どこにでも置いてあるというわけではありません。
http://top.tsite.jp/news/gourmet01/o/40181978/

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佐藤優さん 「自分は沖縄人」と意識傾く /沖縄

2018-06-09 | ウチナー・沖縄
毎日新聞 2018年6月8日
 琉球新報連載「ウチナー評論」を10年にわたり書き続けている作家で元外務省主任分析官の佐藤優さんが7日、琉球新報ホールで11日に催される記念講演会を前に本紙インタビューに応じた。執筆開始当初は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設もやむを得ないと考えていた佐藤さんだが、連載を重ねる中で「日本側の差別対応が明らかになるにつれ、自分が沖縄人であるという意識に傾いていった」と自身の心境の変化も振り返った。沖縄のアイデンティティーにとって重要となる琉球語の正書法の確立に取り組む考えを示した。 (聞き手 滝本匠)
 -10年連載を続けて自身に変化は。
 「変化は大きい。宮里昭也琉球新報社元会長から沖縄と向き合ってみたらと勧められてコラムは始まった。新聞連載は編集部と読者に支えられないと長く続かない。読者と一緒に歩いている」
 「実は当時は、辺野古移設は政府がやることでやむを得ないと思っていた。日本と沖縄との関係を正確に見ることができていなかった。自分の中にある沖縄人と日本人の複合アイデンティティーを見つめる中で『ウチナー評論』はとてもよかった。その中で自分の意識が『沖縄人である』ということに傾いていった」
 -沖縄人のアイデンティティーとは。
 「四つのカテゴリーがある。1番は完全な日本人。先住民族という主張は間違っており、差別なんてもはやないと思う人だ。2番目は10年前はマジョリティーだった沖縄系日本人。沖縄の文化や食事に愛着があるが普段は日本人だ沖縄人だなどとは考えない。沖縄への誤解に触れても聞き流す」
 「それが今、大きくなっているのが3番目の日本系沖縄人。基本は沖縄人で、日本全体のために沖縄が犠牲になるのは勘弁してくれと。究極的に日本人か沖縄人かを迫られると沖縄人を選択する。この象徴が翁長雄志知事だ。自民党県連幹事長時代はむしろ辺野古移設推進派で、日本全体のためには甘受しないといけないことがあるとの思いが強かった。だが沖縄に対する日本政府の無理解や差別対応に対し、名誉と尊厳のある沖縄人として対等の立場で加わるという気構えの人が増えている。その機関車の大きな役割を果たしているのが琉球新報だ」
 「4番目は琉球人。独立論にはくみしないが、沖縄の自己決定権を確立していくということにおいては考えは一緒だ」
 -アイデンティティーのほかのこだわりは。
 「教育だ。沖縄戦で生き残った母の経験は、自分で判断できる根拠は高等教育を受けたからだということだった。沖縄の教育水準は決して低くない。残りの人生は沖縄人としてのアイデンティティーに基点を置き、それを形にするのは教育だと思っている」
 「常に沖縄は政治のいろいろな嵐にさらされ、沖縄人同士が分断されてしまう。沖縄に分断を持ち込むような評論はしたくない。団結しなければならないんだと強く意識するようになっている」
 -今後の取り組みは。
 「琉球語の正書法の確立に取り組みたい。そこでは琉球新報に期待している。世界のウチナーンチュのことも考えると、第1書式はローマ字がいい。イスラエルや東欧をみると、自言語で基礎教育をきちんとやると多言語社会への対応が強くなる。大学入試改革でも沖縄では琉球史を科目に盛り込むこともいい。文化によって政治を包み込んでいくということだ」(琉球新報)
https://mainichi.jp/articles/20180608/rky/00m/010/004000c

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動画:地中に7時間、家族に生き埋めにされた新生児を救出 ブラジル

2018-06-09 | 先住民族関連
AFPBB NEWS 2018年6月8日 9:38 発信地:サンパウロ/ブラジル
【6月8日 AFP】ブラジル西部マトグロソ(Mato Grosso)州のシングー国立公園(Xingu National Park)で5日、警察が生まれて間もなく家族に生き埋めにされた先住民の女児を救出した。赤ちゃんは7時間も埋められていたが無事だった。検察が7日、明らかにした。
 赤ちゃんが地中に埋められているのに気付いた看護師が、当局に通報した。マトグロソ州には多くのブラジル先住民が暮らしている。警察が公開した動画には、警察官らが夜に浅い穴を掘り、裸の赤ちゃんを救出する場面が映っている。赤ちゃんにはまだへその緒がついたままだった。
 マトグロソ州のパウロ・ロベルト・ドプラド(Paulo Roberto do Prado)検事によると、この赤ちゃんの曾祖母に当たる先住民カマユラ(Kamayura)族の女の身柄を拘束したという。
 ドプラド検事はAFPに対し、曾祖母が乳児を殺そうとしたのか、死んだと思って埋めたのかについて捜査中だと語った。赤ちゃんは6日、マトグロソ州の州都クイアバ(Cuiaba)に移され、新生児集中治療処置室に入った。
 捜査官らが家族に事情聴取した際には、この事件に先住民の風習に関連する「人類学的な問題」があるのかどうか明らかにするため、人類学者、心理学者、ブラジル国立先住民保護財団(FUNAI)の職員も立ち会った。
 家族は警察に対し、母親がトイレで出産した際、赤ちゃんが頭から落ちたと主張しているが、警察は事実を隠しているのではないかと疑っている。
 州警察は「父親が認知を拒んでいる上に母親がまだ15歳であることから、彼ら(家族)は赤ちゃんを殺そうとした疑いがある」と述べた。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3177708?cx_position=5

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バンクーバーで「クィア芸術祭」 10周年迎え「クィアの年」に 

2018-06-09 | 先住民族関連
バンクーバ経済新聞2018年06月08日

 バンクーバーのラウンドハウス・コミュニティーセンター(181 Roundhouse Mews, Vancouver)で6月16日から、「クィア・アートフェスティバル(Queer Arts Festival)」が開催される。
 同フェスではビジュアルアートの展示、ライブパフォーマンス、ダンスなど多様なイベントを企画。10周年を迎える今年は、バンクーバー市が定める「クィアの年(Year of the Queer)」でもあり、バンクーバーのクィアアーティストたちによる団体「プライド・イン・アーツ(Pride in Arts)」結成20周年でもある。それらを記念し、今年は「DECADEnce」と題し、メジャーなギャラリーでは展示されず歴史の中で消され続けてきた、性的マイノリティーたちによるアートを振り返る。
 キュレーターのヴァレリー・ウォーカーさんは「バンクーバー市がクィアの年と宣言した今年はフェスティバルにとっても記念すべき年になる。性的マイノリティーの人々の中でも、白人以外の人種や移民出身のアーティスト、先住民族のアーティストなど多様なグループの作品が集まった。社会の抑圧に耐えてきた過去のアーティストたちの作品から、近年の若いアーティストの作品まであるので時代の移り変わりとともに見て何かを感じてもらえれば」と話す。
 入場料は展示やイベントにより異なる(無料~30カナダドル)。チケットはウェブサイトで販売。無料のキュレーターツアーも行う。今月28日まで。
https://vancouver.keizai.biz/headline/2490/

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高齢化加速する台湾で注目される在宅みとり、注目したのは日本式の「連携」〈AERA〉

2018-06-09 | 先住民族関連
アエラ 6/8(金) 16:00配信
 台湾の高齢化は日本を上回る早さで進展しており、2060年には高齢化率で日本を追い越すという予測もある。その台湾で昨年12月、人口8600人の自然豊かな村に在宅医療を行うクリニック「都蘭(ドゥラン)診療所」が開所した。日本でも最近あらためて関心が高まっている在宅みとりの定着を最終的な目標と位置づけ、地元住民とともに高齢者の全戸調査を試みるボランタリーな活動も始まっている。モデルとしているのは日本の地域密着型在宅医療だ。
 都蘭は台湾南東部の中心都市、台東(タイドン)から北北東へ車で30分ほどのところにある台東県東河(ドンヘ)郷の村。サーフィンの人気スポットとして知られ、日本や欧米の観光客も訪れる。
 1月22日、その一角にある都蘭診療所を出た乗用車が山間の村へ向かっていた。野生の猿が出没する観光名所を通り越してしばらく進むと、泰源(タイユエン)村が見えてきた。目的地はさらにそこから10キロほど先にある北源(ベイユエン)村。東河郷の山間部に点在する患者たちを、同診療所の余尚儒(ユシャンル)医師(36)が往診して回っていた。看護師1人と診療所のスタッフ1人が同行する。
 北源村は、住民登録上の人口約1800人のうち、370人ほどが65歳以上。高齢化率は約20%だが、住民登録をしたままで都市部へ働きに出ている人が多数いるため、実際はさらに高い。
 余氏がその日3軒目の往診先を訪ねたのは午後5時20分ごろ。診療所を出発してからすでに約3時間。外は暗くなりかけている。余氏は認知症の男性(79)から話を聞くと、あおむけに寝てもらい、携帯型の超音波診断装置を腹部に当てた。滞在は約30分。男性宅から引き揚げようとしたところへ、男性の娘が勤め先から帰り、さらに立ち話で服薬について話が始まった。
 同診療所では開所から3カ月となった3月16日までに、230人が患者として登録。このうち、在宅医療の往診を受けている患者は、すでに死亡した1人を含む22人で、余氏や看護師による訪問は緊急時の対応4回を含む延べ69回だった。スタッフは、余氏と看護師1人、事務局2人の4人。
 余氏は、診療所の開設準備を始めるために17年夏に都蘭へ越してくるまでの間、約1年間、泰源村に滞在し、台東市内にある総合病院の医師として在宅医療を行っている。余氏は「北源から台東までは車で1時間半ほど。台東の病院に着いても、診察を受けるまでにそこでしばらく待たなければなりません」と話す。
 大雑把に言って、台湾は広い平野部を有する西部で経済発展が進み、急峻な山岳部と海に挟まれた東部地区は医療などの社会資源が豊富とは言えない。台東県はその傾向が顕著で、北源村など東河郷の山間部は台湾のなかで医療サービスなどに最もアクセスしにくいエリアのひとつだ。
 台湾政府の予測によると、高齢化率は今年14%に達し、台湾は高齢社会に入る。台湾の合計特殊出生率は日本より0.27ポイント低い1.18。台湾は少子高齢化に歯止めがかからず、高齢化率は急上昇している。
 余氏が在宅医療に関心を持ったのは、10年ほど前。台東県の離島や台湾北西部の先住民集落で診療を行うプログラムに参加したことで、患者が都市部にある医療機関まで赴く負担を軽減する必要性を感じた。日本の在宅医療には14年に関心を持ち始めた。
 同年とその翌年に相次いで日本の在宅医療を視察し、人的なつながりを築いてきた。17年4月には台湾在宅医療学会を発足させ、自ら理事長を務めている。会員は在宅医療の実務関係者や医師、看護師、研究者ら150人を超える。
 実際に在宅医療を行う体制づくりに本腰を入れたのは15年7月。目指すのは「生活中心の医療」だ。余氏は「患者が普段どのような生活を送っているかが分からなければ、医療チームは患者の生活を支えられません」と話す。心掛けたのは「連携」である。
「台湾では、第一線で実務に携わっている人たちの連携がない。日本の在宅医療では、それぞれがつながり合い、かかわりあって一緒に仕事ができる可能性が高い。多職種の連携という仕事のやり方を日本に学び、台湾に取り入れて実践できるのではないでしょうか」
 出身地の嘉義(ジアイ)で、診療所や総合病院、行政機関の医師、患者が暮らすコミュニティー、リハビリテーションの専門家、薬剤師らに呼び掛けて協力し合う仕組みをつくり、半年間で29人の患者に対応。このうちの4人は自宅でのみとりを行った。(ジャーナリスト・松田良孝)
※AERA 6月11日号より抜粋
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180606-00000044-sasahi-cn&p=1

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