ナショナルジオグラフィック6/20(水) 7:40配信
オランダ、ゼーラント州の伝統衣装を着た二人の女性と娘たち。プロテスタントの女性たちは白い貝型の帽子をかぶることになっていた。(PHOTOGRAPH BY WILHELM TOBEIN, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
写真は、オランダ、ゼーラント州の伝統衣装を着た二人の女性と娘たち。プロテスタントの女性たちはこの写真のような白い貝形の帽子を、またローマ・カトリックの女性たちは四角い帽子をかぶることになっていた。
帽子はごく小さな装身具ではあるが、単なる添え物ではない。帽子はそれをかぶる人の身分や地位を示すものであり、厳しい天候の中で生活するための必需品であり、さらには持ち物を収納し、運ぶための道具にもなる。
人間の帽子へのこだわりの歴史は数千年前に遡る。エジプト、テーベの墓所で見つかった最古の帽子の絵には、円錐形の麦わら帽をかぶった人々が描かれている。また5300年前の男性のミイラ「アイスマン(愛称エッツィ)」は、衣服のほか、あご紐が付いた熊の毛皮の帽子をかぶった状態で見つかっている。
実用面での帽子の役割としては、防寒、物入れ、日よけ、風よけなどさまざまなものがある。また王族の結婚式に出席する女性が正式なドレスコードの一環として着用が求められるなど、ファッションを通じた立場の表明という役割も見逃せない。
しかしながら、帽子のもっとも大きな役割は文化的なものだ。帽子は特定の文化やコミュニティとの絆として機能する。
たとえばボリビア先住民の女性たちの伝統衣装は山高帽とレイヤードスカートだが、かつてはその特徴的な服装が、差別のターゲットとされる原因にもなっていた。現代の若い世代は、この伝統衣装を誇りを持って身に着けており、彼女たちの着こなしはファッションの流行にも影響を与えるようになっている。
文=HEATHER BRADY/訳=北村京子
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180620-00010001-nknatiogeo-cul
オランダ、ゼーラント州の伝統衣装を着た二人の女性と娘たち。プロテスタントの女性たちは白い貝型の帽子をかぶることになっていた。(PHOTOGRAPH BY WILHELM TOBEIN, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
写真は、オランダ、ゼーラント州の伝統衣装を着た二人の女性と娘たち。プロテスタントの女性たちはこの写真のような白い貝形の帽子を、またローマ・カトリックの女性たちは四角い帽子をかぶることになっていた。
帽子はごく小さな装身具ではあるが、単なる添え物ではない。帽子はそれをかぶる人の身分や地位を示すものであり、厳しい天候の中で生活するための必需品であり、さらには持ち物を収納し、運ぶための道具にもなる。
人間の帽子へのこだわりの歴史は数千年前に遡る。エジプト、テーベの墓所で見つかった最古の帽子の絵には、円錐形の麦わら帽をかぶった人々が描かれている。また5300年前の男性のミイラ「アイスマン(愛称エッツィ)」は、衣服のほか、あご紐が付いた熊の毛皮の帽子をかぶった状態で見つかっている。
実用面での帽子の役割としては、防寒、物入れ、日よけ、風よけなどさまざまなものがある。また王族の結婚式に出席する女性が正式なドレスコードの一環として着用が求められるなど、ファッションを通じた立場の表明という役割も見逃せない。
しかしながら、帽子のもっとも大きな役割は文化的なものだ。帽子は特定の文化やコミュニティとの絆として機能する。
たとえばボリビア先住民の女性たちの伝統衣装は山高帽とレイヤードスカートだが、かつてはその特徴的な服装が、差別のターゲットとされる原因にもなっていた。現代の若い世代は、この伝統衣装を誇りを持って身に着けており、彼女たちの着こなしはファッションの流行にも影響を与えるようになっている。
文=HEATHER BRADY/訳=北村京子
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180620-00010001-nknatiogeo-cul