恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

8/12(土)黒門亭 1部

2017年08月12日 | 噺とか
久しぶりの黒門亭へ。
この時期はどこの寄席もお盆の特別興行ですので、
こういう時の黒門亭は重宝します。
とはいえ、明日13日は顔付けがいいので行列必至。
ということで、今日行くのが吉かな、と。

寿 伴「子ほめ」
歌 扇「紙入れ」
馬るこ「船徳」
-仲入り-
馬 玉「夏泥」
扇 辰「麻のれん」

・前座の寿伴さん、いやー面白いですね。
 聞きなれた噺なのですが、細かい描写に違いも。
 安心して聴ける一方、笑いを入れてあるのがいいですね。

・歌扇さん「紙入れ」もよく聞く噺ですが、
 ここのところの世の中の不倫騒動もあるのでね。
 「噺家は世情のアラで飯を食い」とはよく言ったものです。
 おかみさんが色っぽいですね。

・馬るこ師匠、今日で一番の笑いを取っていました。
 この日、地方営業に出てめくりを送ったところ、
 それがかえって来ておらず、コピー機を駆使してめくりを用意したそうです。
 「馬」の字はたくさんあるからいいとして、「る」は歌る多師匠から、
 「こ」は林家あんこさんの文字を借りてめくりを用意したそうな。
 でもって、旅のマクラでは東南アジアでぼったくられた話、
 カンボジアでロケットランチャーを打った話など、もうこれが面白い。
 旅の話から無理やりつなげてまさかの「船徳」。
 独自のくすぐりなんかも多くて楽しめました。
 新進気鋭の真打、ですね。

・馬玉師匠、若手真打の実力派だと思うのですが、あまり聴いたことがありませんでした。
 改めて当代の馬生師匠に発声だったり話しぶりが似ているなぁと。
 飄々と、淡々と演じるあたりをこの後の扇辰師匠からいじられていました。

・扇辰師匠はネタ出しで「麻のれん」でした。
 以前に一之輔師匠で聞いたことがある噺ですが、
 これも今はTVなどでは放送できないでしょうね。
 そこに絡めてNHKで放映する「落語ザムービー」の収録の話も。
 按摩の杢市の演じ方が秀逸。
 しかしまぁ、今の世の中、蚊帳も見かけなくなりましたねぇ。

恐懼謹言。
コメント
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