20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

『永遠の0』(百田尚樹・講談社文庫)

2011年01月19日 | Weblog
        

 今夜は「Beー子どもと本」研究会です。
 その前1時間ほどを、7人ほどの有志で、持ち寄りの原稿のミニ合評会。

 今夜、Beでとりあげる本は『永遠の0』
 戦争ものです。
 戦争ものといっても、手法が現代から過去を探っていくという形になっているところがおもしろいです。

 戦争を体験した世代が、どんどんいなくなっていきます。
 ですからこの本のように、実の「祖父」の「ひととなり」を知りたいという動機から、戦争について深く知っていくという手法がとれるのは、そろそろおしまいに近づいているかも知れません。

 この本のおもしろいところは、戦争を、被害者の立場から、あるいは加害者の立場からといった、スタンスを規定せず、とにかくあの「戦争」がなんだったのか。あらたに考えるきっかけを作ってくれているところです。
 この作者の視点に、私はとても興味を持ちました。感動の一作でした。
「0」はいうまでもなく、零戦のことです。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする