この4年、日本児童文学者協会の機関誌である、雑誌『日本児童文学』(小峰書店)の編集長を勤められた西山利佳さんの最後の仕事が、この11~12月号でした。
今号は「児童文学のクエナイハナシ」として、各出版社の若手・中堅編集者の人たちの座談会が掲載されています。
こうした座談会というのはテープ起こしなどが大変で、ここ数年はコスト削減ということもあり、敬遠されていました。
他にも作家たちの「クエナイハナシ」のエッセイが掲載されていたり、西山編集長最後の号は実に読み応えのある雑誌に仕上がっています。
雑誌・冬の時代です。
この4年間、西山編集長は雑誌普及にも力を尽くしてこられました。
「井戸端会議」といっていろいろな人たちと雑誌についてのあれこれをざっくばらんに話し合い、また文学フリマにも出展したりしました。
雑誌『日本児童文学』(隔月刊)は、児童文学のオピニオン的な雑誌として、戦後の児童文学をリードしてきました。
1000人近い会員の購読はもちろん、ひろく図書館、大学などでも購読されている雑誌です。
その雑誌をもっとひろく喧伝し、たくさんの人たちに読んでいただきたいと思います。
ご興味のある方は、ぜひ日本児童文学者協会事務局まで。(03-3268-0691)
いずれにしても利佳ちゃん、4年間、ほんとうにご苦労さまでした。
(表紙絵は、大人気『14ひきのシリーズ』〔童心社)でお馴染みの絵本作家・いわむらかずおさん)