昨日の土曜日は夫と上野の東京国立博物館で、「中国王朝の至宝」の特別展を見てきました。
「中国」の特別展なので、こんなご時世、閑古鳥かしら・・と思いきや、大入満員でした。
中国最古の王朝といわれる、謎に満ちた「夏」(か)の時代からの中国文化に圧倒されながら見入ってしまいました。
ニュースなどで「ミッキーマウス」や「アップル」など海外や日本文化の、中国におけるさまざまな模倣が報道されていますが、今から4000年前の中国王朝の文化の、なんと創造的で独創的なことでしょう。
長い歴史の中で、いかに日本が中国の文化に影響されながら成熟していったか、この「中国王朝の至宝」を見ると、納得します。
そこには、それはそれは見事なアートの世界が広がっています。
金を加工して仮面をつくったり、ガマガエルの上に鳳凰、そしてその上に一歩足の異形が立っていたり、「阿育王塔」と呼ばれる仏塔など、圧倒的な存在感で迫ってきます。
まさにそこにあるのは、モダンアートに通じる実に革新的な美意識の世界でした。
ここには、中国文明の奥深い謎が、目眩くひろがっていたのです。
4000年前の中国人の、現代にも通じる見事なアートの心髄を見せつけられた気がしました。
なかなか刺激的な特別展でした。
写真は、国立博物館の庭にある、紅葉したユリノキ。
チューリップツリーとも言われるこの木が私は大好きで、国立博物館に行くと必ず、この木の下に立ちます。