今日は4月1日。
エイプリルフールです。
子どもの頃、朝起きると、ねぼけなまこの頭に、父の「ウソ話」が落ちてきます。
おどろおどろしい話だったり、いかにもウソとわかるばかばかしい話だったり・・・。
でもなぜか、いつも騙されます。
「残念でした。今日はエイプリルフールだよ」
新聞を読みながら、してやったりという顔で、オチをつぶやく父の顔をみながら、
「あ、今年もやられた」と、悔しい気持ちになりながらも、大人になってからもずっと、あの朝の出来事が胸に残っています。
そんなエイプリルフールの朝。祖母が脳溢血のためトイレで倒れ、意識不明になりました。
中二の春でした。
当時、大学生だった姉の下宿には電話がなく、父が電報を打ちました。
「ソバ キトク スグカエレ」
祖母のことを「ソバ」と書いてあったため、半信半疑の姉が「もしや」と思い、秩父に帰ってきたのは、祖母が亡くなり、夜もふけてからでした。
「また、いつものエイプリルフールかと思った」と・・・。
ですから今日は、祖母の命日でもあります。
そんな秩父のことを思い出しながら、今日のblogは秩父ネタです。
秩父神社東側には、「つなぎの龍」というのがあります。
鎖でつながれた青い龍の彫刻です。
左甚五郎の作と言われています。
その昔、秩父札所十五番少林寺近くに「天ヶ池」という池があったそうです。 その池に住みついた龍があばれた日には、必ずこの彫刻の下に水溜りができていたことから、この龍が暴れ出したのではと思われ、とうとう鎖でつなぎ止められてしまったそうです。
その後、龍はその池に現れなくなったという伝説があります。
子どもの頃に祖母から、そのお話をしてもらったおぼえがあります。
写真の鎖でつながれた青い龍の彫刻が、この伝説に語られた「つなぎの龍」です。
先日、秩父へいったとき、撮してきました。
ファンタジー作品によく出てくるのが、青龍、朱雀、百虎、玄武という四方を守っている神使。
「つなぎの龍」も、秩父神社の東北の鬼門を守護する、青龍の姿を彫刻に施したものと言われています。
↓の写真は、里のお墓のある札所十五番少林寺の庭に咲いていた、満開のレンギョウ。
白萩と共に、父の好きだったお花です。