日曜美術館は、毎回録画しています。
上の青木繁の回など、夢中で見たものです。
でも近頃は、その録画も、溜まるばかり。
12日の日曜美術館は、彫刻家の舟越保武さんらしいです。
これは、見なくちゃ。
でも、あんなに数十年も、人生の師のような気持ちで「日曜美術館」「新日曜美術館」再び「日曜美術館」に登場する絵画や書や彫刻。
それを作った人々の生き様を見つめるのが好きだったのに、その気持ちが失せてしまいました。
ガイド役がとても気になります。
以前も、別の方で、嫌だなと思った人はいました。
それに、坂本龍一も、矢野顕子も、大好きです。
その娘が、作るピアノ音は、優しく軽やかで、坂本龍一というより、矢野顕子の血を感じます。
でも、彼女は、ガイド役に向いていない。
笑って誤魔化すか、体験的なことを言うばかり。
昔の仏像オタクの「はなちゃん」だって、仏像以外の作品について、「井浦新」だって、専門外の自分を意識しながら、徹底的に勉強している姿が見えます。
面白いなと感じる「日曜美術館」は、案内役が思考しながら、自分の言葉を見つけ、丁寧に言葉を紡ぎ真実を見つけようとする。
ポツポツと言葉を途切らせながらも、創作者を、美術を、深く深く、掘り込む。
うまくいかなかったときは、自分の言葉の足りなさに苦悩しながら、次に出るときは、さらに勉強している。
それが日曜美術館の、最大なる魅力でした。
昨年、亡くなった美術評論家の高階秀爾を目指せなんて、思っていません。高階はやはり長年の美術評論では右に出る人はいなと思っています。素人ではありません。
この番組は、ゲストにそう言う人をお呼びしても、案内人はある意味、美術の好きな素人です。
それが、彼女の言葉は、軽い。
軽くて、軽くて、対象となる絵画やその画家の正体に迫れない。
サラサラと、上っ面で、話される「日曜美術館」は、魅力がありません。
私観かもしれませんが。
それで録画した日美を10分見ただけで、録画解除をしてしまいます。
彼女には、別の生き方で、もっと彼女の良さを引き出せることができるような気がします。
なまじ、あんな案内役をして、私のようにファンがいなくなることの方が辛いのではないでしょうか。彼女の母親譲りの軽やかなピアノは、坂本龍一とは違う、あたたかさがあります。
でも、12日の日曜日だけは、ちゃんと見なくちゃ。
「すえもりブックス」の末森千枝子さんは、彫刻家・舟越保武の長女です。
彫刻家の舟越桂は、弟さんです。
そのファミリーのヒストリーですから。
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