ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

ササユリを尋ねて交野山へ(2011.06.14)

2011-06-15 13:58:50 | 山日記
ちょうどササユリが見ごろと知って交野山へ行きました。生駒山脈の最北端部にある標高
341mの低山です。山を始めた頃は岩登りの練習によく通ったところですが、この前に訪れ
たのはもう13年前になります。
 暑くならないうちにと早めに家を出たので、郡南街道(府道枚方大和郡山線)沿いの駐
車場はまだ閉まっていました。大阪側に少し下って駐車場所を探しにUターンしてくると、
ちょうど管理をする人が来られたところで「早いですね」と言われました。聞けば開門は
9時で、たまたま早めに来たということでした。まだ1時間も早いのに駐車できて幸いで
した。(7時50分)



「こげらの小路」の標識からスタート。以前来た時に比べると、要所に道標や標識が設け
られて道幅も広く、整備されて歩きやすくなっています。登り切って支尾根に出ると「せみ
しぐれの小路」に名前が変わり少し進んでから右手の谷に急降下して登り返します。
(1998年の山日記では、尾根のブッシュを漕ぎながら直進して山頂にでています。)
ちょっと汗ばむ頃、ゴルフ場の方からくる「やまかぜの道」と合流。右に下る「白旗池近道」
の標識がありました。



「石仏の道」分岐には立派な休憩所があります。



赤い鳥居をくぐったところで今朝初めて降りてくる女性に出会いました。右手に太いパイプ
が見えます。このパイプは消防施設でこの先、山頂を越えて白旗池の方に続いていました。
大きな岩が散在するようになり、三宝荒神の祠が置かれた岩もあります。短い梯子を登って
進むと交野山頂の「観音岩」の前にでました。(8時10分)



観音岩は太い鎖に囲まれて「交野山古代岩座跡」と彫られた石柱が立っています。岩の上に
登ると大阪市街のかなたに遠く六甲や北摂の山々が望めるのですが、今日はまだ昨日までの
湿気が残るせいかぼんやりしています。眼下に走る第二京阪道路が初めて見る眺めでした。
10分足らず遊んでササユリを探しに「源氏の滝」の方に下ります。



急な階段道を下り始めてすぐ緑の笹原の中に淡い色が見えました。道の両脇に美しいササ
ユリが咲いています。毎日登っているという方に出会い、この先でも咲いていると場所を
教えて頂きました。



この下り道は「おにやんまの小路」というそうですが、T字路で「やすらぎの道」を分ける
と水たまりのようなトンボ池があり、すぐにゴルフ場専用自動車道路に出ました。
道を横切るとトイレがあり遊歩道が白旗池に続いていますが、道路沿いにしばらく下って
みました。細い流れに出会うと左へ「源氏の滝」を示す標識がありましたが、今日はササユリ
が目的なので右へ遡ります。



予想通り、白旗池の土手を仰ぐ笹原に咲くササユリを見つけました。



8時55分、白旗池着。「源氏の滝」の源の「白旗池」、何やら歴史的な所縁がありそう
ですがちょっと調べてみると灌漑用の人工池で、そもそも「源氏の滝」の語源も昔あった
「開元寺」から来ているようでした。しかし池の畔には「いきものふれあいセンター」が
建ち、季節にはオシドリが泳ぐ姿が見られる「交野いきものふれあいの里」のシンボル的
な池です。



このまま帰るのは物足りないので国見山へ足を延ばすことにします。池の畔を東に歩くと
両側にフェンス、行く手にはトンネル。ここは交野カントリー倶楽部ゴルフ場の中を通る
道なのです。トンネルを抜けてしばらく行ったところでもササユリが咲いていました。

林の中の静かな道を行くと三叉路に出て、右は枚方野外活動センターへの道。国見山は
左に折れ北に向かいます。しばらくゆるく上ると左手にガレたところにロープが下がって
いるので登ると、小さな尾根にでました。左の無展望の小ピークへ往復して踏み跡を右に
行くと先ほどの道に合流。標識があり、国見山から下りてきたときにこの尾根に入り込ま
ないよう手書きの文字が注意していました。峠のような場所で「左へ2分」の標識。



木の階段道を登ると左手に交野山が見え、正面が大きく開ける国見山山頂(284m)でした。
しばらく(9時40分~9時50分)枚方市街の建物や霞む北摂の景色を眺めて同じ道を引き
返します。



三叉路までの広い道の両脇にも、あちこちで保護されたササユリがちらほら見られます。
次第に行き交う人が多くなった白旗池に帰りました(10時20分)。「いきものふれあい
センター」で動物の標本を眺めて、前の自然観察路を少し歩いて見ました。ここでも
ササユリが咲いています。帰りは池の畔の「いたどりの小路」を南へ。トイレのある
ところで並行してきたゴルフ場道路へ合流。渡って直進すると山頂への道ですが、来た
時の「白旗池近道」と出会う筈と専用道を少し登ってみます。案の定、草地の中に道が
あり少し登ると見覚えのある朝の道標にでました。

「せみしぐれの道」はセミの活躍するには時期が早く、代わりにホトトギスの鳴き声が
ずっと追いかけてきました。10時55分、駐車場帰着。ササユリの香りがまだ鼻腔に残って
いるよう…と♀ペンがいいます。低山ながら適度なアップダウンもあっていいトレーニング
になり、収穫の多い幸せな半日の山歩きでした。