明神岳(1432m) <台高山脈>
(みょうじんたけ)この山の名は、かって山頂に穂高明神を祀る祠があったことによる。現在も国土地理院地形図に「穂高明神」と表示されているが祠はない。
東吉野村大又から、大又川に沿った林道は魚止滝や石ヶ平谷、三度小屋谷、アベ山谷などいくつかの支谷を見送り、かなり奥まで通じている。40分近くかかって林道終点に着く。
旧あしび山荘の手前でロープ伝いに沢を渡り、すぐに渡り返して短いハシゴを登る。
冬には美しい氷瀑と化す明神滝をみて、じぐざぐに急坂の樹林帯を登り、傾斜が緩むと林道終点から約1時間半で明神平に着く。
新しい「あしび山荘」の西側から台高山脈主稜線にかけての笹原は、かって雪質のよいスキー場として知られたところである。頭上に見える稜線に登りきったところは三ツ塚と呼ばれ、北は水無山、国見山へ、南は千石山を経て池木屋山、西は薊岳への三叉路となっている。
三ツ塚から南へ10分ほどで檜塚への支稜が分かれるが、明神岳はここ(国土地理院地形図には山名の表記はなく、前述の穂高明神と記されたところ)に位置している。周辺は美しいブナ林で、展望は主稜線を少し南に下った笹ヶ峰(1367m)の方が優れている。
大又バス停から林道終点までは歩くと1時間15分ほどかかる。薊岳から明神岳へ1時間強。