わが阪神タイガースは、今年もファンの熱い声援むなしく二位(それもジャイアンツ
が勝手にこけてくれてタナボタの)に終わりました。
9月始めまでは、あれほど快進撃を続けたのに…。
象徴的なのが、9月30日、甲子園で今年最後の試合。矢野の引退セレモニーもあり、
絶対勝たねばならない試合。久保の好投で8回まで3-1で勝っていたのに、9回、
藤川球児が2四球のあと村田に3ランを打たれ、まさかの敗戦。マジックが消えまし
た。矢野のセレモニーも盛り上がらず、後味の悪さだけが残った試合でした。
今年読んだ本のうちに、阪神タイガースに関連した新書3冊があります。
ちょっとご紹介してみます。(いずれもBookOffで一冊105円)
一番最近買った本ですが、発行は2008年2月。
野村克也(以下全て敬称略)が東北楽天ゴールデンイーグルズ監督在任中で、後書き
でも(阪神と)「対決する可能性がないわけではない」と気焔をあげておられます。
野村がタイガースの監督だったのは、1999年から2001年までの3年間。ずっと
最下位です。
しかし、「もともと巨人ファン」の彼は、そんなことは我関せず。
「優勝出来ないのは」…選手を甘やかすファンが悪い、マスコミがいけない、自分の
いうことを聞いてくれないフロントが一番アカンといった調子です。
3年間優勝出来なかったのは、選手が「野村の考えを聞かない」からだ。彼のあと
で監督に就任し、2年目に優勝させた星野仙一については「人脈がある」とか
「世渡りがうまい」と愚痴をいう。オーナーが選手獲得に金を出すようになったのは
「私が久万オーナーに改革の必要性を訴え、幸いなことに星野がそれを実現させ」た
からだとまで書いています。
星野のあとの岡田監督については「サインを出さない」(と金本に聞いた)。
「監督の仕事を放棄している」と散々です。
他にもタイガースについて選手、ファンに対しても罵詈雑言の数々。過去の名選手、
江夏、田淵、掛布についても「個人記録主義の権化」とバッサリ。
これで「阪神のOBのひとり」であると仰有るのです。
もともと変愚院は野村ハンが嫌いではありませんでした。
どこか愛嬌があって、嫁ハンのサッチャーに頭があがらん、私と同世代(一歳上)
のオッサンと思っていました。楽天の監督になってマー君などをうまく使ったとき
も「さすがノムさん」と感心したものです。
しかし、これで本心が見えた。要は彼は「阪神タイガース」を愛することが、本当に
好きになることができなかったのです。そんな人が監督をしていては、勝てるはずが
ない。なんぼ偉い人でも、「再生工場」でもあきません。
それでは、ここで名前の出た江夏豊や岡田彰布は野村克也をどう評価しているか…
次回のお楽しみです。