マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

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氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

被弾するヒーローはカッコいい! (るろ剣・斎藤一)

2023-12-16 20:30:02 | マンガ


アニメの話も出てきますが・・・カテゴライズは「マンガ」にしときました。

まあ、斎藤のことは、ウチのブログでは散々、紹介してますが。
新作(リメイク)アニメで、前々回から出てきてね(第一話にも、剣心の回想で、声付きで出てましたが)。で、今回、





剣心vs斎藤



でしたね(最終回はまだ見てません)。
この戦闘は、るろ剣屈指の名勝負ですよね。オレ的にはベストバウト。
で、この斎藤はやたらと、下手すれば、剣心よりも被弾する――相手の攻撃を食らうんで、「強いんだか弱いんだか、わからない」みたいなことをいわれがちなんですよね。
この「vs剣心」のときも、彼の「延髄斬り」を食らってるんで、意外と過小評価されちゃう人だと思います、斎藤という人は。「この時点で、真剣だったら首チョンパじゃん」といった具合にね。
ただね、この一戦をちょっと解説させてもらうと――
まず、当初は斎藤も本気ではありません。大久保、川路からの命令による任務のため、剣心を殺す気なんてありませんでした。一方の剣心も「るろうにモード」で、かつ、動揺がありました。つまりはふたりとも、前半はまるで本気ではありません。
もし、斎藤に殺意があったら、この時点では剣心が「るろうにモード」なので、



対空の牙突で、彼は串刺しにされてました。

斎藤のほうもまだ本気でないとはいえ。
まあ、それでも、あのハイレベルな戦闘ですからね。ふたりとも、大したモンです。
で、劣勢だった剣心が徐々に「人斬りモード」に移行していき・・・ここで前述の「首チョンパ」なんですが、この時点でもまだ、剣心も斎藤も本気ではないんですよ。斎藤は「正真正銘、手加減なしの牙突だ」いってましたが、それでもね。
ふたりが本気――互いに殺意を抱くのは、

斎藤「もう殺す」
剣心「寝惚けるな。『もう殺す』は、オレのほうだ」

辺りでしょうね。
それらのうえで、「剣心が斎藤の刀を折り、それでも斎藤が引かずに、ベルトのバックルで剣心の逆刃刀を叩き落とす」「制服の上着で剣心の首を締め上げることで、彼の首の骨をへし折りにいく斎藤と、藻掻きながらも逆刃刀の鞘で斎藤を攻撃し、逃れる剣心」――直後、斎藤は拳打で、剣心は鞘で攻撃をしかけたところ、川路と大久保による制止。
と、まあ、こういった具合に、





斎藤も剣心も、互いに殺意を抱いたあとは、完全に互角なんですよ。



ゆえに、名勝負。それが斎藤だけ「剣心が本気だったら、殺されていた」いわれるのは、ちょっと心外かな(笑)。
ただね、たしかに斎藤は被弾の多いヒーローだとは思うんですよ。
「vs宇水」「vs志々雄」はいうまでもなく、人誅編の八ツ目や、上海マフィアの量産型みたいな敵キャラからも。
まあ、宇水はなんだかんだで、十本刀のNo.2ですし(安慈との差はほぼない――『状況によって、どっちが勝ってもおかしくない』って感じだとは思うけど)、志々雄はラスボス格のキャラですからね。このふたりからの被弾はしょうがない。ってか、志々雄には負けてるし。
って、八ツ目も量産型も、強キャラではあるんでしょうが。
それはともかく、やっぱね、





それでも「被弾しつつも、最後には勝ちを拾うヒーロー」って、カッコいいんですよ。



そもそも、





「被弾する」ということは「そんだけ、強い敵と戦っている」ということなんでね。



ケンシロウだって、キン肉マンだって、(スポーツだけど)翼くんだって、被弾(あるいは苦戦)しまくってたでしょ。冴羽リョウだって、そうですよ。とくにジャンプ・ヒーローは皆、苦戦、被弾しながら、どうにか勝っていくもんなんです(まあ、リョウは作風や彼自身のキャラクターもあり、圧勝も多かったけど)。
昭和のころのヒーローだけではないですよ。平成のジャンプ・ヒーローだって、湘北の面子も幽助も、ルフィも銀さんも、あるいは「ぬら孫」のリクオだって、苦戦、被弾はしとった。
ってか、剣心だって、「vs蒼紫」辺りから、被弾するようになりましたけどね。「vs斎藤」から被弾しまくるようになったのが、オレが彼を見直していった所以かな。
ってか、ジャンプ系でなくとも、例えばマガジンのヤンキーマンガなんかだって、ヒーローは被弾しまくってたでしょ。まあ、拓ちゃんとヤザワは元々、「ケンカ自体は弱い」という設定がありましたが、「強い」とされる、周りのヤンキーキャラたちでさえ。
英吉や龍二は「強い」とされてたけど、やはり被弾してた。
最近では東リベのキャラたちもそう。主人公のタケミッチは、拓ちゃんたち同様、「ケンカは弱い」なんで、被弾しまくるのは当然として、相棒で強いはずである千冬や、作中最強格であるマイキーやドラケンだって、話が進むにつれ、被弾するようになっていった。
あるいは、「葬送のフリーレン」なんかも、(アニメにおける現時点では)被弾せずに鮮やかに勝っちゃうフリーレンやフェルンより、敵の攻撃を受けつつも、どうにか勝ちを拾うシュタルクのほうが好感持てますね、オレとしては。
まあ、「フリーレンとフェルンは女魔法使いなんで、被弾なんかしたら、あっさり死んじゃうんだろうから、敵の攻撃を彼女らに当てるわけにはいかない(バリアみたいな魔法で防ぐ)」「対して、シュタルクは屈強な戦士だから(スペック的にね。性格はかなりヘタレですが/笑)」ってとこもあるんでしょうが。
それでもやっぱ、シュタルクの戦い方のほうが好きですね。って、彼の場合、「ちょっとコミカルなキャラクター性」が好き、ってのもありますが。とくに、「シュタルクが気になっているせいか、面倒見のいいところを見せつつも、やたらと彼には辛辣でもある」といったフェルンとのやりとりなんかね(笑)。
かなり話は逸れましたが(じつは、斎藤だけでなく、シュタルクも今回の『被弾するヒーロー』として取り上げるつもりだったんで、その名残ではありますが)、いつの世も「男子が憧れるキャラクター」というのは、被弾しまくりつつも、どうにか勝ちを拾っていく人たちなんですよ。
斎藤一には、そういう魅力もありますよね。ダーティ・ヒーローだけど、「ヒーローの伝統に沿っている」というか。
まあ、彼の場合、高圧的な物言いをするキャラなんで、悲壮感のようなものはありませんが(笑)。ただ、北海道編では「年齢による衰え」もあるのか、ちょっとそういうとこも出てきてますかね。

それはそうと、「剣心vs斎藤」の回、





薫殿の声優さんが迫真の演技でしたね。



「このままでは剣心が自分の元から去ってしまう」「また剣心が修羅の道へ戻ってしまう」といった焦燥感からくる絶叫のシーンね。
とても「からかい上手の高木さん」と同じ声とは思えない(笑)。って、それいったら、西片もエレン・イェーガーですが。

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