はい、以前もやったこの企画。そのPART2です。
以前の記事はこちら(考察! フィクションにおける斎藤一)になります。
まあ、斎藤って人は、(フィクションの)キャラクター化にあたっては、共通的なフォーマットがあるというか、「どの作品でも共有されているかのようなキャラ設定」を施されますよね。
簡単にいってしまえば、
「皮肉屋」「クールな戦闘狂」で、「任務については淡々とこなす男」。
これらの根幹があったうえで、「高圧的な性格、物言い」となっているか、あるいは「胸の内はともかく、表面上は寡黙な性格」となっているか、だと思います。
少なくとも、私が触れてきたフィクションの斎藤一は、上のいずれかが該当すると思います。
そんな前提があったうえで、各作品の斎藤について、語らせていただきたいと思います。
あ、前回同様、
「あくまで私、クラウド鈴木が読んだ、あるいは視聴した作品における斎藤一」
ですからね。「あの作品の斎藤は~」いわれても、それは「私が読んでない(視聴してない)ので書けない」ってことでお願いします(笑)。
闘鬼 斎藤一 (吉川氷青)
この作品の斎藤は、「胸の内はともかく、表面上は寡黙な性格」となっていますよね。まあ、主人公なんで、彼が意思表示しなければ、話が進まないことから、胸の内、心の中では案外、多弁ですけどね。独白も少なくなかったと思うし。
また、江戸の出身で、「近藤の試衛館には、少年時代から出入りしていた」という設定になっています。斎藤の出自等には諸説あり、作品によっても異なるので。
さらに設定を紹介すると、
この作品では、斎藤より沖田のほうが年上となっています。
まあ、史実では斎藤が最年少幹部で、沖田のほうが年上ですからね。史実に沿った設定を採用していますね(それぞれの性格によるものか、沖田が童顔に設定されるためか、『斎藤のほうが年上』とする作品のほうが多い気がしますが)。
沖田は斎藤のことを「一(ハジメ)くん」呼んで、やたらと彼に絡んでいく。斎藤はそんな沖田を鬱陶しいと思いながらも、たしかに友情を感じている――そんなふたりの関係が微笑ましいですね。
まあ、ふたりが互いに有している互いへのシンパシーは、「こいつは自分と同じ側の人間――“バトル・ジャンキー”だな」といったものが、根底にある気がしますが。
この作品の斎藤は、あるいは沖田、近藤、土方もそうかもしれませんが、
あくまで「戦闘」を好んでいるわけであり、「戦争」にはロマンを感じていない、
といったキャラクターとして表現されています。
刀と刀、あるいは肉体と肉体による命の奪い合いに、そして、それらによる恐怖心にさえ、生きる意義を見出しており、技術をさほど必要としない、また、「大した手間もなく、一瞬にして多くの人間の命を奪う」といった銃や大砲による「戦争」には、どうしても興味が出ない、というか。
あ、「技術をさほど必要としない」「大した手間もなく」というのは、「この時代の剣士から見れば」ね。銃(ハンドガンだろうがライフルだろうが)も大砲も、相応の技術はあるはすですが。
ともかく、自身が伊東以下、御陵衛士を討った油小路の変辺りまでは、淡々と任務をこなしながらも、どこか殺し合いを楽しんでいる彼の心理も読み取れるのですが、「戦」「戦争」といえる鳥羽伏見の戦いのころにもなると、明らかに疑問と失望を抱いています。「世の移り変わり――自分や沖田たち、あるいは芹沢鴨などが抱いていた剣客、剣士としての矜持など、無意味になっていく戦法の変化」に対して。
それでも、鳥羽伏見以降の彼は、奇襲を用いる戦術眼も見せつつ、すなわち、指揮官らしい所も見せつつ、戦っていましたけどね。銃も使ってたし。
まあ、「あまり好きでもない戦い方もできちゃう人」なんだろうね。ある意味、器用貧乏というか。
この作品、会津での戦いで終幕となっています。まあ、「年老いた斎藤が、それでも若き達人以上の剣捌きを披露する」といったエピローグもありますが。
正直ね、その後の苦難を時尾さん(奥さん)とともに乗り切ったうえで、西南戦争の活躍まで書いてほしかった気はします(ちなみに、時尾さんも最初の奥さんも出てきません/笑)。
まあ、続編に期待したいですね。って、あるのか? (笑)
るろうに剣心シリーズ (実写映画)
演じているのは江口洋介です。
江口さんの斎藤はレギュラーで、大抵は「物語の導入部分担当」って感じでしたね。
江口版斎藤は、無口というほどではないけど、どちらかといえば寡黙なキャラですね。
まあね、この作品といえば、
一作目の牙突なんですが(笑)、
正直、
なぜ「対空迎撃用の参式」をチョイスしたのか(笑)。
そりゃ、人間が再現しようとしたら、ああなりますよね(笑)。っつーか、牙突は、アクション自体はシンプルな技なんで、通常の壱式でよかったんじゃ?
「相手を殺さずに生け捕りたい、もしくは足止めしたい」というのはわかりますが、だったら、天井のシャンデリアを落下させるより、通常の牙突を相手の肩口辺りにぶっ刺しとけば、それでことが済んだ気も(笑)。
まあ、それでもね、この作品、
斎藤の「格」を最後まで落とさなかったのは、お見事ですよね。
あくまで剣心、志々雄と並ぶ三強の一角として、最後まで君臨し続けたのは、ファンとしてはうれしいですね。
ただ、幕末編といえるBeginningでは、「vs抜刀斎(剣心)」を少しでもいいから見せてほしかった。
その剣心との関係は、完全に「戦友、盟友」になっていきましたね。シリーズを重ねるごとに。
これは「よくも悪くも」というか・・・一作目はまだツンデレな部分もあったんですけどね。
このシリーズ、Beginningで完結しましたが、斎藤主役のスピンオフも見てみたいな。
あ、るろ剣実写映画のことは、この辺で(カテゴリー・『映画』)。
八重の桜 (大河ドラマ)
降谷建史です。
まあ、この作品はかなり前のものですので、また、斎藤はあまり出てきませんので、かすかな記憶をアテにして書いてます。いろいろとご容赦を(笑)。
この斎藤も寡黙ですが、随所で荒々しい口調というか、武士らしく厳しい口調を見せたりしてましたよね。個人的には、京の街で「隙だらけだ!」などと怒鳴りつけていたシーンが印象深いですね。
まあ、主人公の八重(綾瀬はるか)の友達である時尾さん(貫地谷しほり)の旦那でしかないですからね、斎藤は。物語の中心には立ちませんよね。
ほかに印象に残っているは、八重の旦那・新島襄役のオダギリジョーと、降谷版斎藤による、
新旧斎藤対談
なんかですかね。
この直後、あの強面、無愛想、高圧的な斎藤が、笑顔で「時尾」などと語りかけ、時尾さんが八重さんに「ウチの人が笑った」などと、これまた笑顔で語りかけていたシーンも印象に残ってます。
るろうに剣心特装版、北海道編 (和月伸宏)
私が初めて斎藤一という人物を知ったのは、このるろ剣(無印)でした。
まあ、その辺のことは、前回の記事をご参照ください。
で、特装版を経て、正当な続編である北海道編が始まったわけですが・・・この北海道編だと、斎藤と剣心の関係が微妙に変わっているんだよね。
無印のころは、薫殿にも嫌われてたり、警戒されてた(『大っ嫌い』『あなただって、半分は剣心の敵なんですからね』みたいなことをいわれてたような/笑)ことでもわかるとおり、最初はガチで剣心を殺すつもりだったし、その後も仲間意識はほとんどなかった(結果として共闘して、結果として双方、生き延びているだけだ、といわんばかりの)と思うんですが、この北海道編では「完全に仲間」なんだよね。相変わらず、突き放したような物言いもあるけど(笑)。
その辺のことは、北海道編の4巻のレビュー(飛天御剣流、健在! るろ剣北海道編・巻之四)を。
まあ、特装版はパラレル要素も強いので、理解できるんですが・・・正当な続編では・・・
とはいえね、時が流れれば、作者の中のキャラ設定やキャラ同士の関係性に微妙な変化が出るのは当たり前ですんでね。また、作中も5年経ってますし、現実の人間関係でも、そういうことはあり得るんでね。北海道編のふたりの関係性は、「これはこれでアリ」とも思ってますけどね。
最新6巻では、
永倉新八とのコンビで、難敵に対してましたね。
まあ、「6巻の真の主人公は観柳」といえるでしょうが(笑)。
ってか、斎藤の刀が白也戦で折られたまま、というのは、何らかの意味があるんですかね?
無銘の剣ながら、斎藤が大切に扱っていたのはわかるんですが・・・彼の立場なら、新たな刀の調達なんて、すぐにできると思うんですが。
「永倉とコンビで戦わせたいが、二対一(相手はひとりの模様)にしてしまうと、斎藤の格が落ちる」「それを避けるためには、何らかの理由が必要だから」ってことで、「折れた刀」を理由にしたとか?
あるいは、「斎藤の刀探し」も、ストーリーに絡んでくるんですかね?
まあ、いずれにせよ、「楽しみな謎」ではあります。
それと、「二対一」にしたことについては、「斎藤の衰え」を表現したいのかもね。剣心も「衰え」が描写されてんでね。彼や斎藤のような年長組は、ね。
って、衰えたとしても、斎藤はカッコいいですが(笑)。
この6巻の最後では、斎藤と永倉の口から、新選組の概要が語られています。
ただし、
永倉「たしかに、新選組は幕末最強だった」
斎藤「新選組は強くなるその過程で、なにかを誤ってしまった」
――ふたりの言葉でもわかるように、あくまで敗軍であることを強調したかのような内容ではありました。まあ、彼らに対して狂信的な三島栄次を相手にしたものなので、それくらいで丁度いいとは思いますけどね。
賊軍土方歳三 (赤名修)
この作品の斎藤については、こちらなんかを(↓)。
賊軍土方歳三
歴史系マンガが好きだ! PART2
まあ、この斎藤も「クールな戦闘狂」で、「任務については淡々とこなす男」ではありますよね。ただ、「皮肉屋」成分は少ないかも。
土方や沖田といった目上の人間(この作品では、沖田のほうが斎藤より年上)を相手にやりとりすることが多いためですかね。るろ剣の斎藤も、永倉に対しては、皮肉はいわないし。
まあ、この作品の主人公は(タイトルどおり)土方なんでね。その相棒というか、腹心的な立場は沖田。
沖田の生存はともかく、ほかは史実に沿っていくと思いますので、斎藤の出番も少なくなっていくでしょうし。会津後はとくに出番もなく、最終回近くで「そうか、土方さんが・・・」的なことを呟いて、それで終わりかもしれません。
まあ、それでも作品自体がおもしろいんですが。
そういえば、最新4巻の巻末で、「ダンダラ」という読み切りが載ってましてね。
一話目は近藤がメインといってもよい話、二話目は斎藤メインの話でしたね。ただ、二話目は冒頭部分のみの掲載でしたが。
近藤回、おもしろかったなぁ。芹沢も悪役ながらも、いい味出してました。
そんなわけで、またも斎藤一を取り上げてみました。
ほかにもいろんな斎藤がいるんでしょうね。機会があれば、触れてみたいと思ってます。まあ、この企画のPART3ができるかは、わかりませんが(笑)。
ちなみに、現在放送されている「ハコヅメ」というドラマで、牧高美和という新任刑事が、新選組隊士のフィギュアや斎藤の写真(晩年の、それでも男前な写真のほうね)をデスクに飾ってましたね(笑)。
斎藤のファンなのか、新選組のファンなのかはわかりませんが・・・まあ、斎藤は警官として大先輩に当たりますからね(笑)。
牧高さん演じる西野七瀬は、以前からかわいいとは思ってましたが・・・私の中で、彼女の株が上がりました(←いや、牧高が新選組ファンなんであって、西野七瀬がファンであるわけではない)。
以前の記事はこちら(考察! フィクションにおける斎藤一)になります。
まあ、斎藤って人は、(フィクションの)キャラクター化にあたっては、共通的なフォーマットがあるというか、「どの作品でも共有されているかのようなキャラ設定」を施されますよね。
簡単にいってしまえば、
「皮肉屋」「クールな戦闘狂」で、「任務については淡々とこなす男」。
これらの根幹があったうえで、「高圧的な性格、物言い」となっているか、あるいは「胸の内はともかく、表面上は寡黙な性格」となっているか、だと思います。
少なくとも、私が触れてきたフィクションの斎藤一は、上のいずれかが該当すると思います。
そんな前提があったうえで、各作品の斎藤について、語らせていただきたいと思います。
あ、前回同様、
「あくまで私、クラウド鈴木が読んだ、あるいは視聴した作品における斎藤一」
ですからね。「あの作品の斎藤は~」いわれても、それは「私が読んでない(視聴してない)ので書けない」ってことでお願いします(笑)。
闘鬼 斎藤一 (吉川氷青)
この作品の斎藤は、「胸の内はともかく、表面上は寡黙な性格」となっていますよね。まあ、主人公なんで、彼が意思表示しなければ、話が進まないことから、胸の内、心の中では案外、多弁ですけどね。独白も少なくなかったと思うし。
また、江戸の出身で、「近藤の試衛館には、少年時代から出入りしていた」という設定になっています。斎藤の出自等には諸説あり、作品によっても異なるので。
さらに設定を紹介すると、
この作品では、斎藤より沖田のほうが年上となっています。
まあ、史実では斎藤が最年少幹部で、沖田のほうが年上ですからね。史実に沿った設定を採用していますね(それぞれの性格によるものか、沖田が童顔に設定されるためか、『斎藤のほうが年上』とする作品のほうが多い気がしますが)。
沖田は斎藤のことを「一(ハジメ)くん」呼んで、やたらと彼に絡んでいく。斎藤はそんな沖田を鬱陶しいと思いながらも、たしかに友情を感じている――そんなふたりの関係が微笑ましいですね。
まあ、ふたりが互いに有している互いへのシンパシーは、「こいつは自分と同じ側の人間――“バトル・ジャンキー”だな」といったものが、根底にある気がしますが。
この作品の斎藤は、あるいは沖田、近藤、土方もそうかもしれませんが、
あくまで「戦闘」を好んでいるわけであり、「戦争」にはロマンを感じていない、
といったキャラクターとして表現されています。
刀と刀、あるいは肉体と肉体による命の奪い合いに、そして、それらによる恐怖心にさえ、生きる意義を見出しており、技術をさほど必要としない、また、「大した手間もなく、一瞬にして多くの人間の命を奪う」といった銃や大砲による「戦争」には、どうしても興味が出ない、というか。
あ、「技術をさほど必要としない」「大した手間もなく」というのは、「この時代の剣士から見れば」ね。銃(ハンドガンだろうがライフルだろうが)も大砲も、相応の技術はあるはすですが。
ともかく、自身が伊東以下、御陵衛士を討った油小路の変辺りまでは、淡々と任務をこなしながらも、どこか殺し合いを楽しんでいる彼の心理も読み取れるのですが、「戦」「戦争」といえる鳥羽伏見の戦いのころにもなると、明らかに疑問と失望を抱いています。「世の移り変わり――自分や沖田たち、あるいは芹沢鴨などが抱いていた剣客、剣士としての矜持など、無意味になっていく戦法の変化」に対して。
それでも、鳥羽伏見以降の彼は、奇襲を用いる戦術眼も見せつつ、すなわち、指揮官らしい所も見せつつ、戦っていましたけどね。銃も使ってたし。
まあ、「あまり好きでもない戦い方もできちゃう人」なんだろうね。ある意味、器用貧乏というか。
この作品、会津での戦いで終幕となっています。まあ、「年老いた斎藤が、それでも若き達人以上の剣捌きを披露する」といったエピローグもありますが。
正直ね、その後の苦難を時尾さん(奥さん)とともに乗り切ったうえで、西南戦争の活躍まで書いてほしかった気はします(ちなみに、時尾さんも最初の奥さんも出てきません/笑)。
まあ、続編に期待したいですね。って、あるのか? (笑)
るろうに剣心シリーズ (実写映画)
演じているのは江口洋介です。
江口さんの斎藤はレギュラーで、大抵は「物語の導入部分担当」って感じでしたね。
江口版斎藤は、無口というほどではないけど、どちらかといえば寡黙なキャラですね。
まあね、この作品といえば、
一作目の牙突なんですが(笑)、
正直、
なぜ「対空迎撃用の参式」をチョイスしたのか(笑)。
そりゃ、人間が再現しようとしたら、ああなりますよね(笑)。っつーか、牙突は、アクション自体はシンプルな技なんで、通常の壱式でよかったんじゃ?
「相手を殺さずに生け捕りたい、もしくは足止めしたい」というのはわかりますが、だったら、天井のシャンデリアを落下させるより、通常の牙突を相手の肩口辺りにぶっ刺しとけば、それでことが済んだ気も(笑)。
まあ、それでもね、この作品、
斎藤の「格」を最後まで落とさなかったのは、お見事ですよね。
あくまで剣心、志々雄と並ぶ三強の一角として、最後まで君臨し続けたのは、ファンとしてはうれしいですね。
ただ、幕末編といえるBeginningでは、「vs抜刀斎(剣心)」を少しでもいいから見せてほしかった。
その剣心との関係は、完全に「戦友、盟友」になっていきましたね。シリーズを重ねるごとに。
これは「よくも悪くも」というか・・・一作目はまだツンデレな部分もあったんですけどね。
このシリーズ、Beginningで完結しましたが、斎藤主役のスピンオフも見てみたいな。
あ、るろ剣実写映画のことは、この辺で(カテゴリー・『映画』)。
八重の桜 (大河ドラマ)
降谷建史です。
まあ、この作品はかなり前のものですので、また、斎藤はあまり出てきませんので、かすかな記憶をアテにして書いてます。いろいろとご容赦を(笑)。
この斎藤も寡黙ですが、随所で荒々しい口調というか、武士らしく厳しい口調を見せたりしてましたよね。個人的には、京の街で「隙だらけだ!」などと怒鳴りつけていたシーンが印象深いですね。
まあ、主人公の八重(綾瀬はるか)の友達である時尾さん(貫地谷しほり)の旦那でしかないですからね、斎藤は。物語の中心には立ちませんよね。
ほかに印象に残っているは、八重の旦那・新島襄役のオダギリジョーと、降谷版斎藤による、
新旧斎藤対談
なんかですかね。
この直後、あの強面、無愛想、高圧的な斎藤が、笑顔で「時尾」などと語りかけ、時尾さんが八重さんに「ウチの人が笑った」などと、これまた笑顔で語りかけていたシーンも印象に残ってます。
るろうに剣心特装版、北海道編 (和月伸宏)
私が初めて斎藤一という人物を知ったのは、このるろ剣(無印)でした。
まあ、その辺のことは、前回の記事をご参照ください。
で、特装版を経て、正当な続編である北海道編が始まったわけですが・・・この北海道編だと、斎藤と剣心の関係が微妙に変わっているんだよね。
無印のころは、薫殿にも嫌われてたり、警戒されてた(『大っ嫌い』『あなただって、半分は剣心の敵なんですからね』みたいなことをいわれてたような/笑)ことでもわかるとおり、最初はガチで剣心を殺すつもりだったし、その後も仲間意識はほとんどなかった(結果として共闘して、結果として双方、生き延びているだけだ、といわんばかりの)と思うんですが、この北海道編では「完全に仲間」なんだよね。相変わらず、突き放したような物言いもあるけど(笑)。
その辺のことは、北海道編の4巻のレビュー(飛天御剣流、健在! るろ剣北海道編・巻之四)を。
まあ、特装版はパラレル要素も強いので、理解できるんですが・・・正当な続編では・・・
とはいえね、時が流れれば、作者の中のキャラ設定やキャラ同士の関係性に微妙な変化が出るのは当たり前ですんでね。また、作中も5年経ってますし、現実の人間関係でも、そういうことはあり得るんでね。北海道編のふたりの関係性は、「これはこれでアリ」とも思ってますけどね。
最新6巻では、
永倉新八とのコンビで、難敵に対してましたね。
まあ、「6巻の真の主人公は観柳」といえるでしょうが(笑)。
ってか、斎藤の刀が白也戦で折られたまま、というのは、何らかの意味があるんですかね?
無銘の剣ながら、斎藤が大切に扱っていたのはわかるんですが・・・彼の立場なら、新たな刀の調達なんて、すぐにできると思うんですが。
「永倉とコンビで戦わせたいが、二対一(相手はひとりの模様)にしてしまうと、斎藤の格が落ちる」「それを避けるためには、何らかの理由が必要だから」ってことで、「折れた刀」を理由にしたとか?
あるいは、「斎藤の刀探し」も、ストーリーに絡んでくるんですかね?
まあ、いずれにせよ、「楽しみな謎」ではあります。
それと、「二対一」にしたことについては、「斎藤の衰え」を表現したいのかもね。剣心も「衰え」が描写されてんでね。彼や斎藤のような年長組は、ね。
って、衰えたとしても、斎藤はカッコいいですが(笑)。
この6巻の最後では、斎藤と永倉の口から、新選組の概要が語られています。
ただし、
永倉「たしかに、新選組は幕末最強だった」
斎藤「新選組は強くなるその過程で、なにかを誤ってしまった」
――ふたりの言葉でもわかるように、あくまで敗軍であることを強調したかのような内容ではありました。まあ、彼らに対して狂信的な三島栄次を相手にしたものなので、それくらいで丁度いいとは思いますけどね。
賊軍土方歳三 (赤名修)
この作品の斎藤については、こちらなんかを(↓)。
賊軍土方歳三
歴史系マンガが好きだ! PART2
まあ、この斎藤も「クールな戦闘狂」で、「任務については淡々とこなす男」ではありますよね。ただ、「皮肉屋」成分は少ないかも。
土方や沖田といった目上の人間(この作品では、沖田のほうが斎藤より年上)を相手にやりとりすることが多いためですかね。るろ剣の斎藤も、永倉に対しては、皮肉はいわないし。
まあ、この作品の主人公は(タイトルどおり)土方なんでね。その相棒というか、腹心的な立場は沖田。
沖田の生存はともかく、ほかは史実に沿っていくと思いますので、斎藤の出番も少なくなっていくでしょうし。会津後はとくに出番もなく、最終回近くで「そうか、土方さんが・・・」的なことを呟いて、それで終わりかもしれません。
まあ、それでも作品自体がおもしろいんですが。
そういえば、最新4巻の巻末で、「ダンダラ」という読み切りが載ってましてね。
一話目は近藤がメインといってもよい話、二話目は斎藤メインの話でしたね。ただ、二話目は冒頭部分のみの掲載でしたが。
近藤回、おもしろかったなぁ。芹沢も悪役ながらも、いい味出してました。
そんなわけで、またも斎藤一を取り上げてみました。
ほかにもいろんな斎藤がいるんでしょうね。機会があれば、触れてみたいと思ってます。まあ、この企画のPART3ができるかは、わかりませんが(笑)。
ちなみに、現在放送されている「ハコヅメ」というドラマで、牧高美和という新任刑事が、新選組隊士のフィギュアや斎藤の写真(晩年の、それでも男前な写真のほうね)をデスクに飾ってましたね(笑)。
斎藤のファンなのか、新選組のファンなのかはわかりませんが・・・まあ、斎藤は警官として大先輩に当たりますからね(笑)。
牧高さん演じる西野七瀬は、以前からかわいいとは思ってましたが・・・私の中で、彼女の株が上がりました(←いや、牧高が新選組ファンなんであって、西野七瀬がファンであるわけではない)。
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