時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

万能鑑定士Qの事件簿 Ⅷ 5

2011-03-03 | 読書
水不足問題は解消。寄付はもう必要ない

波照間島から
届いた手紙の文面に動揺を隠せない
凛田莉子

募金はまったく集まっていなかったはずなのに…

故郷に戻った莉子が見たのは
12億円で
夢の発明を買えると信じ
無邪気に喜ぶ人々の姿だった
同級生の葵と結と共に
発明者のいる台湾へ向かうが
誰も彼の姿を見たことがないと言う

莉子は
故郷を救うため
台湾を駆ける!


今回は
波照間島の危機を救う為
幼馴染
嘉陽果葵・祝嶺結愛の産三人で
未開の地・台湾へ向かいます

広範囲な知識を武器に
毎回活躍する莉子ですが
何せ急な台湾への渡航
予備知識もないまま現地へ行ったもんだから
さぁ~大変

二十歳のころから
三年も勉強して身についたフランス語も
ここではなんの役にも立たない
台湾か中国に憧れを抱いておけばよかった
夢中になりさえすれば
いくらか知識を吸収できていはずなのに

めずらしく
莉子の後悔の台詞…

とは申せ
そこは莉子!
徐々にペースを掴んで参ります

台湾人・劉美玲
美玲の祖父・瑞賢や
美玲の弟・大坤の助けを借りて
大逆転!

よくよく文字を読み込めば
東京大学大学院工学系研究科教授
と言う高学歴の添石慶人が
初めて台湾を訪れ
改札を通れずオロオロしたり
土地勘の無さを描いてみせたり

同じ‘漢字’を使う文化ではありますが
その使い方は
似ているようで違う
そのあたりの
人間の先入観や思い込みを
伏線としてちりばめていろところは流石です

今回も
サラッと楽しく読めました