時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

真夜中のパン屋さん2 ~午前1時の恋泥棒~ 36

2012-12-15 | 読書
首都高と国道246が重なり合う
都会の片隅に
Boulangerie Kurebayashiはある

営業時間は
経営時間は
午後23時から午前29時

オーナーであり
ブランジェ見習いの暮林陽介
天才ブランジェ柳弘基が働くこの店に
香ばしいパンの香りに誘われて
今日も夜な夜なお客が訪れる
しかも
何故か一癖も二癖もある
珍客ばかり

そんなお客が巻き起こす事件に
托卵癖のある
カッコウ母の長期アバンチュールにより
Boulangerie Kurebayashiの2階で
居候生活を始めることになった篠崎希実も
当然の事ながら
今回も
巻き込まれます

中学時代に書いた
婚姻届を脅迫材料に
突然
Boulangerie Kurebayashiに訪れた
由井佳乃(実は一卵性双生児の姉・綾乃)が
弘基に抱きついてきた

佳乃の消息を
必要に追いかける
弘基の中学時代の同級生で
現在
飲食店を経営する
(表向き)青年実業家
裏の世界に精通する男・多賀田も加わって

ついでに
1巻で
目出度く
引き篭もり生活を卒業した?
斑目裕也に
新たな恋が訪れる



季節は
シュトレンがちらほら
店頭に並び始める初冬から
ガレット・デ・ロワのフェーヴが争奪戦!?
そして
聖バレンタインデーにかけて
Boulangerie Kurebayashiに降りかかった
結婚詐欺・定番ストーカー事件
そして
今回も小出しされる
主要人物たちにまつわる過去

美しき
一卵性双生児の由井姉妹
妹の佳乃が
かなり身勝手な自論で
結婚詐欺を働きます

この妹・佳乃さん
姉・綾乃に
かつての恋人・弘基を寝取られた挙句
弘基には捨てられ
その後
一家離散~父親失踪~母親病死~実の父による詐欺被害
と不運が付いて回ります
その生活からの脱却を図るべく
自ら結婚詐欺を働くわけですが
詐欺で手に入れた
札束の使い方が
その発想が
破天荒と申しますか
見当違い?

その解決方法も
破天荒と申しますか
柳弘基…
その発想乱暴過ぎ!

なかり強引な
幕引きではありますが
それなりに
落ち着くところに落ち着いて
読み手としては
ほっこり
させられてしまいました

暮林陽介の亡き妻・美和子さんと
居候娘・篠崎希実が
腹違いの姉妹じゃないのは
周知の事実ですが
美和子さんと希美は
満更
赤の他人問う訳では
ないっぽいのでありますよ

弘基自身
美和子さんと一緒にいる
小学生の頃の希美と
何度か会った記憶があるらしい

パンを中心に
様々な人との繋がりが始まり
そして
つまびらかにされて行くようです

しかし
このシリーズを読み始めて以降
手作りパン屋を見かける度に
入店し
‘Pain au chocolat’を捜し求め
あれば必ず2個は
買い求めてしまうσ(^^;)
非常にマズイ状況に
陥っております