時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

武士の家計簿 89

2010-12-10 | 映画
会計処理の専門家
御算用者として
代々加賀藩の財政に携わってきた
猪山家八代目・直之は
家業のそろばんの腕を磨き
才能を買われて出世する



江戸時代後期
加賀藩も
例にもれず財政状況は逼迫していた
加えて武家社会では
出世するにつれ
出費も増え続けるという
構造的な問題があった
猪山家の家計が
窮地にあることを知った直之は
家財道具を処分し
借金の返済にあてることを決断
家族全員で
倹約生活を行うことにする



体面を重んじる武士の世にあって
世間の嘲笑を浴びながらも
知恵と工夫で日々の暮らしを
前向きに乗り越えようとする猪山家の人々
息子・直吉4歳の祝い‘着袴の祝い’に
鯛が買えないと
妻・お駒に‘絵鯛”を描かせ
祝膳に欠かせない‘鯛の塩焼きに見立てる直之

貧乏と思うと暗くなりますが工夫だと思えば…

厳しい暮らしの中で
お駒は
直之の一番の理解者として
明るく献身的に
日々の食事にも知恵ををしぼるのであります



4歳にして
父・直之からそろばんを習い
日々
家計簿をつけるよう命じられた直吉は
11歳しにて
算用場に見習いとして入り
19歳で元服
名を成之と改め
妻もめとり
親子3代
御算用者の道を順調に歩んで行くかに思われた



ですが
成之は成之なりに
時代に取り残されまいと
自らの進むべき道を模索しておりました
そして
父・直之との確執
互いの思いを伝えぬまま
前田家嫡男・慶寧に従って
京都へと向かった成之であるが
ひょんなことから
新政府軍の大村益次郎にそろばんの腕を見込まれ
軍の会計職に就くことに…

しかし
大村が暗殺され
共に殺された加賀者がいたという知らせが
猪山家に届き
一同は不安に包まれる



168年前の家計簿が実在!
その家計簿にまつわる一家が
幕末から明治へと
大きく変わる激動の時代を
ユーモアと工夫
持ち前のポジティブさで乗り切った家族のお話です

ラストへ向けての
盛り上がりがあるわけでもなく
サラッとストーリーが進んでいくので
見終わって
何かが心に残った&残る
と言う作品ではありません


         

ただ
猪山直之を演じた堺雅人さん
この方が醸し出す雰囲気って
独特ですよね~
いいですよ!
直之のキャラクターに合ってました

直之って
映画「ゴールデンスランバー」に登場した
青柳雅春と
オーラが一緒っぽい


この記事についてブログを書く
« 春琴  | トップ |  〈ジウ〉サーガ2 ジウ三部作... »
最新の画像もっと見る

映画」カテゴリの最新記事