時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

まんまことシリーズ6~ひとめぼれ~其之弐

2020-06-16 | 読書
第3話「言祝ぎ」
ある日
麻之助は
吉五郎の父
相馬小十郎から呼出しを食らう

麻之助っ まったく お前ってやつは

σ(^_^;)
最近は
町のため友のため
随分と活躍していると思うんだけど
何故だか
吉五郎父に呼び出されただけで
火箸でごつんとぶん殴られる
麻之助…
あまりにも 理不尽 不憫

そして
小十郎からのお達しは

おこ乃殿に今 三つ縁談が来ておる
縁談相手三人とその嫁ぎ先について調べ上げ
おこ乃殿の嫁ぐ助けをするのだ


σ(^_^;)
おこ乃さんとは
さる大名の二百石取りの陪臣
頼町家に嫁いだ吉五郎の実の姉の
16歳になる娘さんです
吉五郎の又従妹であり麻之助の亡き妻
お寿ずさんに大変よく似ているんですよね~

もとは
頼町家から吉五郎に来た
素行調査の依頼なんですけど
何といっても
吉五郎は
この手の話苦手と言うか
疎いというか…

縁談を申し込んできたのは
桐原正幸  … 年齢二十代半ば
        桐原家の跡取り息子
        さる大名家に仕える陪臣 
        三百石取の家
種田忠光  … 年齢三十歳
        種田家当主  
        とある大名家の陪臣/藩内では留守居役
        先妻とは三年前死別/子はなし 
清水又兵衛 … 年齢二十二歳
        三河以来のお家柄/直参旗本の跡取り息子 
        四百石の家柄ではあるがその御当主は小普請(お役目なし)

麻之助は
清十郎・貞・丸三らに協力を求め
三手に分かれ調査に当たります
っとここで
吉五郎はこの一件から外されます
詳細については文庫150頁以降を一読下さい
これは貞と丸三の気遣いとだけ
述べておきます

両国橋の船着き場近くの居酒屋を本拠地とし
麻之助は総指揮を兼ね桐原正幸の
丸三は活動資金を提供しつつ清水又兵衛の
清十郎と貞は種田忠光の身辺調査を開智!
因みに
貞の手下は
三手間の連絡係です

ですが調査にすることなく
縁談に隠された
桐原・種田・清水の魂胆を
推理した人がいます!
清十郎の妻・お安さんです

① 八丁堀定廻り同心・相馬小十郎の才覚  
② 麻之助・清十郎・貞ら地回りとの縁   
③ 丸三のお金
つまり
① おこ乃と結婚すると 吉五郎を介して相馬小十郎とも縁続きになり何かと重宝
②    〃      吉五郎と吉五郎の又従妹・お寿ずの夫である麻之助とその仲間である清十郎や貞たちを味方に出来る
③    〃      吉五郎と縁続きになることで麻之助・清十郎を味方につけ 親友と豪語する丸三に借金&貸し付けの優遇を期待できる

でもって
これがズバリ的中

最初に分かったのは
種田忠光の「③」
これは
清十郎の女房・お安さんの機転
清水又兵衛の「②」は
丸三の女房・お虎の機転
最後に判明したのは
桐原正幸の「①」
但し
これは麻之助ひとりで解決

ああ 草臥れるよね
他の二人は お安さんとお虎さんに助けられて
簡単に済ませたっていうのに
私だけ大立ち回りだ

麻之助さんもそろそろ
助けてくれるお人をさがしましょうや


σ(^_^;)
貞さんの
おっしゃる通りです
お寿ずへの想いを心に抱いたままの麻之助を
丸ごと包み込んでくれるような人が
女性が現れくれると嬉しい

『言祝ぎ』では
麻之助 清十郎 吉五郎の三人が
無自覚のまま
武家や商人からも
味方に引き入れたら心強い的な
影響力の大きい
存在になってきていることを
印象付けた気がしています
ある意味‘成長した’
ってことなんですよね?


第4話「黒煙」
麻之助は
火事現場で
唐物屋菊屋仙十郎の双子息子を
救ったにも関わらず
親も支配町の者達から
麻之助が関わったからには
目出度し目出度しで終わる訳がない!

と思われている
案の定
新たな騒動に巻き込まれます

死んだ菊屋仙十郎のおかみさんが幽霊になって現れる!?
仙十郎が双子の乳母を後添にする?
大店扇屋紅屋の娘・おかやとの縁談破断を恨んだ仙十郎の弟
三次郎がまさかの双子誘拐疑惑

同じ頃
町名主・八木家の支配町でも
火事騒動の中
大店小間物屋丸田屋から無くなった
高直な櫛をめぐり
大店扇屋紅屋の娘・おかやが盗んだ盗まないの
大喧嘩勃発!
これに伴い
赦帳撰要方人別帳係り(しゃちょうせんようがたにんべつちょうがかり)同心・藤本の許嫁
大店小間物屋丸田屋の長女・おしか亡き後浮上した
大店扇屋紅屋の娘・おかやとの縁組話が破断の危機?

ここまでの4話全部
「縁談」
絡んでいます
『まんまこと』第6弾のメインテーマなの?

高橋家と八木家
それぞれの支配町で起きた騒動は
すべて繋がっていて
しかもこんがらがっていました
事の次第については
文庫232頁以降を一読下さい


結果だけ
唐物屋菊屋仙十郎の女将さんは死んではおらず
療養先から戻って参りました
双子の乳母には良縁を世話し菊屋を出ました
仙十郎の弟・三次郎は分家し相思相愛だった大店扇屋紅屋の娘・おかやと夫婦になりました
唐物屋を開くには資金が足りない三次郎は
大店小間物屋丸田屋の後ろ盾を得て小間物屋を開くことになりました
大店小間物屋丸田屋の次女・お三津が
赦帳撰要方人別帳係り同心・藤本に想いを寄せていることが発覚
ゆくゆくは
お三津が藤本家に嫁ぐ?

町名主は
事の子細を帳面に書き付けるのが習わしなのですが
他言出来ない事も多く
結果
書面を読んだだけでは
何とも間抜けな裁定に仕上がってしまいました
清十郎曰く

それを見たお安が
跡取りの子がこれを見たら
父親を尊敬してくれるかどうか
少しばかり怪しい
なので
真実はこうだったと
余所に書いて置いては言われて…

跡取り?子供?清十郎 今 そう言ったのか?

つまり その…
あたしは来年 親になるらしい


σ(^_^;)
この後
麻之助は
吉五郎と一緒になって
名付け親になるべく
子供の名前を考えては書き
考えては書き
それはそれは山のように
書き並べたようです

我が事のように
心の底から喜ぶ
心優しい麻之助に
どうか伴侶を!
お願いします
畠中恵様!

其之参に続く

文面の一部を原作より抜粋しています

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