4世紀
エジプト アレクサンドリア
ローマ帝国は崩壊寸前で
繁栄を極めた都市・アレクサンドリアにも
混乱が迫りつつあった
人々は
古代の神をあがめていたが
ユダヤ教とキリスト教が
勢力を広げつつあった
その渦中
類まれなる美貌と
明晰な頭脳を持った女性
天文学者ヒュパティアは
分け隔てなく弟子たちを受け入れ
講義を行っていた
彼女は訴える
世の中で何が起きようと
私たちは兄弟です
生徒でもあり
後にアレクサンドリアの長官となるオレステス
そして
ヒュパティアに仕える奴隷ダオスも
密かに彼女に想いを寄せていた
オレステスは
彼女に愛を告白するも
学問一筋のヒュパティアに
拒絶されてしまう
一方
奴隷ダオスも
彼女に思いを寄せていたが
その身分ゆえ
それは秘する恋だった
やがて
科学を否定するキリスト教徒たちと
それを拒絶する学者たちの間で
激しい対立が勃発
キリスト教徒たちに
古代の神々を侮辱された科学者たちは
彼らに報復する
ヒュパティアは
ローマの長官に訴えるべきだと反対するが
決定権を持つ父テオンは
耳を貸さない
キリスト教徒が
さらに
多勢を集めて返り討ちに来たので
科学者たちは
図書館に逃げ込む
争いの裁きを委ねられたローマ皇帝は
科学者たちの罪は問わない代わりに
図書館を放棄するよう命ずる
ダオスは
奴隷として愛する人について行くか
改宗して自由を手に入れるか迷う
しかし
取り乱したヒュパティアに
叱責されたダオスは彼女に決別し
アンモニオス扇動され
神々の像を打ち壊す
キリスト教徒たちは
図書館の書物を燃やす
この事件以来
アレクサンドリアでは
キリスト教と
ユダヤ教のみが認められることになり
多くの異教徒が
キリスト教に改宗する
数年後
ローマ帝国は東西に分裂する
改宗したオレステスは
アレクサンドリアの長官に
ヒュパティアの生徒のひとり
シュネシオスは主教
ダオスは
修道兵士となっていた
そんな中
ヒュパティアは
天文学者として
日夜
地球と惑星の動きを解明しようと
研究に励んでいた
キリスト教徒は
ユダヤ教を弾圧し始め
あろうころか
アレクサンドリアの支配を
目論む指導者のトップ・キュリロス主教は
聖書を
自分たちの都合の良いように解釈
民衆を扇動し
女子供まで
皆殺しを命じる
そして
多くの人から
信頼と尊敬の念を持たれている
ヒュパティアを
神の教えに背く‘魔女’と罵った
ヒュパティアを陥れようとすることで
自分を
長官の座から引き摺り下ろそうとする
トップ・キュリロス主教の意図に気づいている
オレステスは
シュネシオスと共に
ヒュパティアにキリスト教への改宗の
説得に向かう
キリスト教への改宗をせねば
貴女を守ることが出来ない
貴女がいなければ
キュリロス達と戦うことが出来ない…
しかし
ヒュパティアは
己の信念を変えようとはしない
一方
修道兵士達は
オレステスを失脚させるためには
彼の弱点を攻めることが得策だと
攻撃の矛先を
ヒュパティアに向けた
その夜
兵士達の輪から離れ
ダオスはひとり
家畜小屋と化した
図書館に足を運び
ヒュパティアと共に過ごした日々に
思いを馳せていた
翌日
修道兵士の剣と投げ石の入った袋を投げ出し
一路
ヒュパティアの住まう館へ走り出した
‘神様’イコール‘八百万の神々’
と言う概念がDNAにインプットされているので
どうも
一神教的な価値観には
違和感を覚えます
‘ユダヤ教’にしろ‘キリスト教’にしろ
(‘イスラム教’もですけど)
そもそ起源は同じなのに
どうして
こうも意固地と言うか
融通性ながないと言うか…
ひとりの人間の‘業’‘欲’によって
面白いように
キリスト教の基本的概念が
形を変え
民衆がそれにまんまと乗せられ
殺戮を繰り返していく様は
なんとも愚かしい
宗教とは
何のために存在するのか…
見識と広い視野をもつ
聡明な天文学者ヒュパティアですら
世の中で何が起きようと
私たちは兄弟です
と言いながら
同じ口から
争いなどという愚かな行いは
奴隷や下級民が行うもの
と言う言葉が出てきたのは
衝撃的
最期まで
己の信念を曲げなかったヒュパティア
権力と信仰に縛られ
ヒュパティアを敬愛しながらも
最後は裏切ることになった二人の弟子
オレステスとシュネシオス
そして
敵対する立場となりながらも
常にヒュパティアに想いを寄せ続け
己の信ずるキリスト教と
ひとりの女性を愛する男としての思いの狭間で
苦悩するダオスが選んだ道…
三者三様
過酷な運命に翻弄されておりました
その辛さ
十分伝わって参りましたよ
が
やはり
天文学者として
その人生を全うしたヒュパティア
権力にも屈せず
宗教にもなびかなかった
彼女がたどるった運命は
悲劇としかいい様なありません
人の脆さ・愚かさ
不完全さをまざまざと見せ付けられた感じです
もう一度!
宗教とは
何のために存在するのか…
人間なんて
地球上でもっとも不必要な動物
そんな気さえしてしました
この作品は
紀元4世紀エジプト
政治闘争のため弾圧された
実在の女性哲学者を描いた物語なので
こう言う落ちになるのは
仕方がないのは思うのであります
ではありますが
前半と後半で描かれた
ヒュパティアとダオスが絡むシーン
どうせなら
ダオスがヒュパティアの窮地を救って
未開の地へ…
とか
互いに愛を確かめ合えた…
とか
共に死す…
とか
そう言う結末は駄目なの?
もう少し
恋花とかさぁ~
あれじゃ~悲し過ぎる
ダオスのその後も
解らずじまいだし…
落ちがあれでは
消化不良もはなはだしい
フルコース食べて
肝心のデザートとコーヒーが
出てこない!
見たいな…
エジプト アレクサンドリア
ローマ帝国は崩壊寸前で
繁栄を極めた都市・アレクサンドリアにも
混乱が迫りつつあった
人々は
古代の神をあがめていたが
ユダヤ教とキリスト教が
勢力を広げつつあった
その渦中
類まれなる美貌と
明晰な頭脳を持った女性
天文学者ヒュパティアは
分け隔てなく弟子たちを受け入れ
講義を行っていた
彼女は訴える
世の中で何が起きようと
私たちは兄弟です
生徒でもあり
後にアレクサンドリアの長官となるオレステス
そして
ヒュパティアに仕える奴隷ダオスも
密かに彼女に想いを寄せていた
オレステスは
彼女に愛を告白するも
学問一筋のヒュパティアに
拒絶されてしまう
一方
奴隷ダオスも
彼女に思いを寄せていたが
その身分ゆえ
それは秘する恋だった
やがて
科学を否定するキリスト教徒たちと
それを拒絶する学者たちの間で
激しい対立が勃発
キリスト教徒たちに
古代の神々を侮辱された科学者たちは
彼らに報復する
ヒュパティアは
ローマの長官に訴えるべきだと反対するが
決定権を持つ父テオンは
耳を貸さない
キリスト教徒が
さらに
多勢を集めて返り討ちに来たので
科学者たちは
図書館に逃げ込む
争いの裁きを委ねられたローマ皇帝は
科学者たちの罪は問わない代わりに
図書館を放棄するよう命ずる
ダオスは
奴隷として愛する人について行くか
改宗して自由を手に入れるか迷う
しかし
取り乱したヒュパティアに
叱責されたダオスは彼女に決別し
アンモニオス扇動され
神々の像を打ち壊す
キリスト教徒たちは
図書館の書物を燃やす
この事件以来
アレクサンドリアでは
キリスト教と
ユダヤ教のみが認められることになり
多くの異教徒が
キリスト教に改宗する
数年後
ローマ帝国は東西に分裂する
改宗したオレステスは
アレクサンドリアの長官に
ヒュパティアの生徒のひとり
シュネシオスは主教
ダオスは
修道兵士となっていた
そんな中
ヒュパティアは
天文学者として
日夜
地球と惑星の動きを解明しようと
研究に励んでいた
キリスト教徒は
ユダヤ教を弾圧し始め
あろうころか
アレクサンドリアの支配を
目論む指導者のトップ・キュリロス主教は
聖書を
自分たちの都合の良いように解釈
民衆を扇動し
女子供まで
皆殺しを命じる
そして
多くの人から
信頼と尊敬の念を持たれている
ヒュパティアを
神の教えに背く‘魔女’と罵った
ヒュパティアを陥れようとすることで
自分を
長官の座から引き摺り下ろそうとする
トップ・キュリロス主教の意図に気づいている
オレステスは
シュネシオスと共に
ヒュパティアにキリスト教への改宗の
説得に向かう
キリスト教への改宗をせねば
貴女を守ることが出来ない
貴女がいなければ
キュリロス達と戦うことが出来ない…
しかし
ヒュパティアは
己の信念を変えようとはしない
一方
修道兵士達は
オレステスを失脚させるためには
彼の弱点を攻めることが得策だと
攻撃の矛先を
ヒュパティアに向けた
その夜
兵士達の輪から離れ
ダオスはひとり
家畜小屋と化した
図書館に足を運び
ヒュパティアと共に過ごした日々に
思いを馳せていた
翌日
修道兵士の剣と投げ石の入った袋を投げ出し
一路
ヒュパティアの住まう館へ走り出した
‘神様’イコール‘八百万の神々’
と言う概念がDNAにインプットされているので
どうも
一神教的な価値観には
違和感を覚えます
‘ユダヤ教’にしろ‘キリスト教’にしろ
(‘イスラム教’もですけど)
そもそ起源は同じなのに
どうして
こうも意固地と言うか
融通性ながないと言うか…
ひとりの人間の‘業’‘欲’によって
面白いように
キリスト教の基本的概念が
形を変え
民衆がそれにまんまと乗せられ
殺戮を繰り返していく様は
なんとも愚かしい
宗教とは
何のために存在するのか…
見識と広い視野をもつ
聡明な天文学者ヒュパティアですら
世の中で何が起きようと
私たちは兄弟です
と言いながら
同じ口から
争いなどという愚かな行いは
奴隷や下級民が行うもの
と言う言葉が出てきたのは
衝撃的
最期まで
己の信念を曲げなかったヒュパティア
権力と信仰に縛られ
ヒュパティアを敬愛しながらも
最後は裏切ることになった二人の弟子
オレステスとシュネシオス
そして
敵対する立場となりながらも
常にヒュパティアに想いを寄せ続け
己の信ずるキリスト教と
ひとりの女性を愛する男としての思いの狭間で
苦悩するダオスが選んだ道…
三者三様
過酷な運命に翻弄されておりました
その辛さ
十分伝わって参りましたよ
が
やはり
天文学者として
その人生を全うしたヒュパティア
権力にも屈せず
宗教にもなびかなかった
彼女がたどるった運命は
悲劇としかいい様なありません
人の脆さ・愚かさ
不完全さをまざまざと見せ付けられた感じです
もう一度!
宗教とは
何のために存在するのか…
人間なんて
地球上でもっとも不必要な動物
そんな気さえしてしました
この作品は
紀元4世紀エジプト
政治闘争のため弾圧された
実在の女性哲学者を描いた物語なので
こう言う落ちになるのは
仕方がないのは思うのであります
ではありますが
前半と後半で描かれた
ヒュパティアとダオスが絡むシーン
どうせなら
ダオスがヒュパティアの窮地を救って
未開の地へ…
とか
互いに愛を確かめ合えた…
とか
共に死す…
とか
そう言う結末は駄目なの?
もう少し
恋花とかさぁ~
あれじゃ~悲し過ぎる
ダオスのその後も
解らずじまいだし…
落ちがあれでは
消化不良もはなはだしい
フルコース食べて
肝心のデザートとコーヒーが
出てこない!
見たいな…