北海道で五町歩の広さのガーデンを経営している人の、自伝と庭の紹介。
さすが北海道、スケールがでかい。15,000坪の庭。手入れも大変だけど、入場料とって人に見せてショップも経営して、この本の発刊当時で87歳。ご主人が亡くなって、60歳過ぎてから始めたそうでそのバイタリティ、エネルギーに脱帽する。好きだけで、ここまでやってきたその一本気なところが、並大抵な人ではないと思う。
昨日読んだのは、自然の雰囲気を取り入れる庭。今日のは広い自然の中に花畑を作ろうという庭。
どちらが難しいかと言えば、圧倒的に後者。なぜならば、木も草も、その土地と気候に合うものが生き残りはびこるのは自然の摂理、きれいな園芸種を育てるのはとても手がかかるし、油断するとすぐに元の植生に戻ろうとするから。
狭い庭なら何とかなるけれど、目指すのはイギリス式風景庭園に鮮やかな赤や黄色の花をいっぱい咲かせようという、自然への挑戦。
好きなので頑張れたのだと思う。
木にはあまり興味はないらしく、もともとあった木が背景になって、チューリップなどがずっと咲いている。というか、毎年新しい球根を植えるらしい。ものすごく手間である。
イメージとしてはドイツ、スイス国境にあるマイナウ島みたいなところでしょうか。
2015年4月、マイナウ島で。
庭づくりに二つの道あり。
なるだけ自然らしく、雑木を多用、色は抑え気味に。
なるだけ明るく華やかに。草花多用、木は背景または添景、あるいは目に入ってない。
あなたはどちらでしょうか。
私は自然な庭を好みます。
この球根、一つ一つ植えるその手間に気が遠くなります。ドイツ、マイナウ島で。
この本の写真でよかったのは秋の紅葉と落葉。そして一面の雪景色。冬空に映える裸木。その季節なら行ってみたいかな。
今では観光コースにもなっているらしい。うーーーむ、こちらで言うと庄原の備北丘陵公園みたいなところ?
一度行って、一面の花畑のどこにも木陰がなくて暑くて、それからは行く機会がありません。季節ごとに花を植え替える、その花は近郷の農家に発注。元議員の亀井静香氏が町おこしとして持ってきたとのことです。
一区画、花を植えずに放置、極相林になるまでを観察するのはいかがですかと、この私が提言しましたが、貴重なご意見ありがとうございますと、丁寧なお礼メールが来ました。_| ̄|○
何に癒されるかは人それぞれ。それに気づいた本でもあります。