氷平線 桜木紫乃の短編集
もちろん舞台は北海道 全体的にモノトーンなのですが鮮やかな部分もあり
冷たいけど生々しい。
色彩を失った大地と空の表情が、そして空虚感を抱えながら生きる男女の
体温がしっかりと伝わってくる。
ひっこもごもみんな暗い事情を抱えながら北の大地でいきている。
真っ白に海が凍るオホーツク沿岸の町で静かに再会した男女の凄烈な愛を
描いた、氷平線
酪農の地を継ぐものたちの哀しみと希望を牧草匂う交歓の裏に映し出した
雪虫
その他全6篇 北海道のモノトーンの中に描かれる風景がずんと心にくる
作品でした。