里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

小正月行事「鳥追い」やり方を変える

2023年01月14日 | 暮らし

今日は小正月行事「鳥追い」の日です。
当地方では今日までがいわゆる松の内。しめ縄や松飾りを下ろします。
一般的には「どんと祭」でそれを燃やします。「どんと祭」は、神社の境内や広場で古いお札や松飾りを燃やす風習です。
我が家も僅かだけ参加した年がありますが、あまり良いことがなく、すぐ元の「鳥追い」に戻しました。
「鳥追い」とは1月14日に行う正月行事で、正にその名の通り鳥を追い払うものです。
古来、農村では害鳥に荒らされ農作物が被害を被るので、「鳥追い」をすることで豊作祈願をするわけです。
「鳥追い」では、松飾りを下ろした後、それを御神木と定めた杉の木にしめ縄で括り付け納めます。
その納めに行く道すがら、大声で「ヤー、ホイ、ホイ、ホイ」と繰り返し叫び、鳥を追い払います。
これが我が家の御神木で、古い松飾りは朽ち、括り付けたしめ縄が残っています。


実はこの御神木は2代目。元の杉の木が大木になり括り付けるのが困難になったため近くの杉の木に替えたもの。
ところが、この杉の木も括り付けるのが甚だ困難となりました。


側のケヤキも大木になってピッタリとくっつく状態になり縄を通せなくなってしまったのです。


もちろん、何れこうなるだろうとは分っていました。昨年は喪中の年越しだったため松飾りはなく、神社のしめ縄一本をどうにか通したのでした。
さてどうしようか。近くの杉の木に目星を付け、この手前の杉の木を3代目にと一旦は決めました。


しかし、この杉の木もすでにかなりの大木。一人では到底抱きかかえられる太さではありません。
そこで、山の神様に納めるのが良いのではないかと思い至りました。
そもそも、我が家では昔から前年の古いお札や飾りものは、大晦日に山の神様に納めるのが習わしです。ですから、新年の松飾りを納めても何の問題もないはず。
納めるのは輪通しが主で神社のしめ縄を含めてもこの程度、大した量ではありません。


今や相談すべき人もなく、小生が決めるべきことです。
山の神様の祠は大晦日に古いお札などを納めてお参りした際、倒木で倒壊していたため、応急措置で復旧しました。
再度、がたつかないよう祠を念入りに組み直しました。


以後、「鳥追い」には我が家の裏山にある山の神様に納めることにします。


納めるのは全て朽ちて自然に帰るものだけです。我が家の山の神様ですから誰に迷惑をかける訳でもありません。
さて、大声で「ヤー、ホイ、ホイ、ホイ」とは恥ずかしくて出来ないので小声で。豊作祈願、家内安全、世の平穏を念じながら午前中に納めました。
幼少の頃、父に連れられ「もっと大きな声で叫べ」と言われたのが懐かしく思い出されます。




最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (しずりべの法印)
2023-01-18 11:37:00
自然に帰るものは感謝と共に
直心でお返しする。
自然と共にあって中道を歩みたいものです。
鳥追い、掛け声もほぼ一緒ですね。
赤滝石の祠は今は貴重ですね。
もう石が取れないみたいですね。
返信する
Unknown (kaz)
2023-01-18 13:42:17
しずりべの法印さんへ。
コメントありがとうございます。
今、鳥追いの行事も近隣でやっているお宅はほとんどないだろうと思います。
でも、やると気持ちが落ち着きますね。
祠が赤滝石かどうかはご指摘があるまで意識したことがありませんでした。
教えていただいてよかったです。
返信する

コメントを投稿