里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

落ち葉を畑にすき込み土壌改良

2021年01月21日 | 畑:土物類

里山には落ち葉が大量にあります。集めようとすれば容易なはずですが、山で集めて運び出さなければならず、実践するのは簡単ではありません。
落ち葉はいったん積んで腐らせ腐葉土の状態にして畑に入れるのが理想です。
しかし、それには大量の落ち葉を集める必要があります。中途半端な量ではどうにもなりません。
そこで始めたのが、落ち葉をそのまま畑にすき込む方法。


冬期間にすき込んでおけば、自然に腐りながら粘土質の土の改良になるのではないかと考えました。
この辺りの土は粘土質が強いため、土壌の改良が必要です。この畑も粘土質が強いので、大分前に山砂を客土しました。その後は専ら落ち葉のすき込みを行っています。
集めた落ち葉を全面に均一に散らします。


土が全く見えないくらいの厚みになりました。


稲わらの場合は、腐るために土の窒素分を奪いますが、落ち葉はそれ自体の成分バランスが良いのでそのようなことがなく自然に腐葉土になっていきます。


最低の速度でできるだけ深く耕します。


重複して耕耘し、仕上げます。


落ち葉を全面に散らしたときはかなりの厚みに見えましたが、すき込み耕耘した後は、面影はなくなります。


しかし、歩くと軟らかくふかふかしています。


この畑は、今年ジャガイモなどをつくる予定です。
両親が健在の頃は何日かかけて落ち葉を沢山集めたものです。
踏み込み温床と言って、育苗に使うための熱源に落ち葉を利用したのでした。温床に利用した後は、腐葉土として再利用します。昔は実に見事に自然循環を実践していました。
今や、そのようなことはとてもできませんが、せめてもということで行っているのが落ち葉のすき込みです。

チンゲンサイは酷寒にも耐える

2021年01月20日 | 畑:葉菜類

今日は大寒。
今年は酷寒の冬ですが、チンゲンサイが元気です。


種播きは9月25日。
収穫が始まって2ヵ月余り。
ターサイや縮み雪菜とほとんど同じ作り方です。
畝幅75センチのベットにバラ播きした後、3回ほど間引き、最終の間引きは11月初め。
株間10~15センチのやや密植の状態から間引きを兼ね収穫します。
生育は順調で、バラ播きの割には揃いもまずまずです。


しかし、例年のことながらあまり収穫が進まず、沢山残っています。


1月はとりわけ寒さが厳しいですが、姿は例年とあまり変りません。
外葉が黄ばんだりくすだ葉色になってはいます。この低温下では当然で、むしろ旨さが増している証拠です。


元々チンゲンサイはターサイや雪菜のように濃緑ではありません。
また、ターサイや雪菜は低温で地べたに這うようになり姿が大きく変りますが、チンゲンサイは締まった感じになるだけで、あまり変化しません。


多少葉色は変っても、寒さに当たることで中身の栄養分や旨味は凝縮され、味は濃厚になっているはずです。
外葉を2、3枚除いても、今のところボリュームはあります。


しかし、覆いもしていないので、これから厳しい寒さから枯れる外葉が出て、株全体が細っていきます。


今年も穫りきれず、沢山残ってしまうことは確実なので、次回は減らす必要があると思っています。
春先には茎立ち菜として利用できますが、ターサイや雪菜に比べると味が落ちます。 
チンゲンサイは周囲でもよく作られています。ターサイがあまり作られていないのとは対照的です。やはり作りやすさや収穫のしやすさなど勝っているのかもしれません。
このように扱いやすい姿なのは確か。


正直、私自身はターサイや雪菜が好みで、チンゲンサイはイマイチなのですが、この時期になるとチンゲンサイも旨いと思うようになります。


厳冬の蔵王連峰を水墨画で描く

2021年01月19日 | 水墨画:風景他
画仙紙 全紙1/3

厳冬の蔵王連峰を水墨画で描きました。
今年の冬は、何年ぶりかの厳しい冬になっています。
この機会に、8年程前に墨画会に出品した水墨画を記録に留めることにしました。
作品名は「厳冬の蔵王遠望」。
当地方のシンボルの山といえば蔵王。
普段は蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いですが、単独峰ではありません。「お釜」のある刈田岳を中心に北東から南西に多くの峰が連なる連峰です。
宮城、山形両県にまたがっていますが、全国的には山形県のイメージが強いのは事実。スキー場や樹氷の知名度から言うとやむを得ないかもしれません。ちなみにシンボル「お釜」は宮城県側に位置します。
それはそれとして、蔵王連峰を一度は描かなければとは思っていました。
そして、描くなら厳冬の蔵王。ただ、モチーフを掴むのは大変難しい。
雪景色、蔵王連峰全景が見え、空はどんより曇った厳冬の風景。これは矛盾した条件で、全部満たすのは容易ではありません。
偶然にもその機会に巡り合わせました。
これがその時の一枚。


この時初めて空を刷毛を用いて描きました。
残念ながら、画力不足で思い描いたようには描けませんでした。山も連峰は単独峰に比べ峰の抑揚が少なく描きにくい。
しかし、稚拙ながらも何とか仕上げた想い出深い作品です。



椎茸原木用のナラの木を運び出す

2021年01月18日 | 野山

我が家の山のナラと栗の木を伐採しました。これを運び出さなければなりません。
まずナラの木を運び出します。
椎茸原木用のナラの木は、伐採したあと、そのまま3~4週間乾かしてから玉切るのが理想とされます。しかし、作業が面倒で雪が積もったりしては困るので、すぐに玉切りし、運び出します。
約90センチの長さに玉切りした後、いったん何カ所かに寄せておきます。


そして、山から下に運び出し、重ねておきました。
ここまでは終わっていましたが、その後、少しばかり雪が降りました。


まだ、運び出していない木が少し残っています。
この中には栗の木も混じっています。ナラの木だけを運び出します。


まだ少し残っていますが、取り敢えずこれで終りにしました。


生木なので重いこともさることながら、とにかく手が異常に冷たい。
ここからは運搬車を使用します。


何分年代物の運搬車なので、無理できません。
キャタピラーに沢山亀裂が入っているため、途中切れでもしたら大変です。
数回に分けて運びます。
これで、運び出しは一応終りと言うことにします。


すでに植菌用の種駒は買ってあるので、原木が不足するようなら、また運び出します。
椎茸の原木には太さ10~15センチが適当とされていますが、自家用なので原木はあまり選びません。
太いのは20センチくらいあります。打ち込む駒数を多くすれば大丈夫でしょう。


40数本あります。このまま少し置き、乾き具合を見て植菌します。
大した数ではありませんが、結構くたびれました。栗の木の運び出しや柴木の片付けは後にします。

正に「寒締めホウレンソウ」

2021年01月17日 | 畑:葉菜類

厳寒の中、ホウレンソウを穫っています。
今年の冬はことのほか厳しい。近年は暖冬傾向だったので、何年ぶりかの寒い冬です。
正に「寒締めホウレンソウ」。
これは2回目に播いたホウレンソウで10月10日の種播き。
すでに100日経っています。品種はサカタのタネの「クロノス」。
1回目播種のホウレンソウは生育がよくありませんでしたが、これはまずまずです。


穫り始めたところです。
覆いは何もしていません。
バラ播きですから、揃いが悪く見てくれはよくありません。


これは雪が積もった時のもの。


この畑は日当たりが良いので日が射せばすぐ雪は溶けますが、今年は何度も繰り返しています。
この寒さですから今は生長はほとんどしていないと思います。


薄蒔きですが、低温で地べたに張り付くようになってきたので、株同士が重なってきました。


葉色は濃緑からややくすんだ葉が見られます。これはごく低温に遭ったため。
葉は肉厚で縮みが見られます。本来、この品種は縮みのない品種ですが、さすがにこの酷寒では身も縮むようです。


「寒締めホウレンソウ」という言い方は、ハウスに播いたホウレンソウを収穫期に、敢えてハウスを開放し外気温5℃以下の低温に2週間程度あて、糖度やビタミン含量を高くして収穫しようとするときに使われるようです。
ここでは自然条件下で、それ以上に低温に当たっており、文句なしに「寒締めホウレンソウ」です。
何をしなくても12月くらいから低温に当たりじっくりと生長し、1月には連日5℃以下の低温下で耐え、葉は厚みを増し、糖度が上がり旨味が出てきます。
助っ人が収穫したもの。数株でいっぱいに広がります。


こちらは10月末に播いたホウレンソウ。


12月から不織布のべた掛けをしています。


2月の収穫を目論んでいますが、どうでしょう。
暖冬の昨年は上手くいきましたが、この酷寒では厳しいか。