里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ターサイと縮み雪菜

2021年11月25日 | 畑:葉菜類

菜類(葉物)を何種か作っています。
よく似ているのがターサイと縮み雪菜。
ともに濃緑で肉厚、栄養価が高く美味しい。
今、穫り頃になっています。ただし、今年は収穫があまり進んでいません。
9月21日の種播き。
畝幅75センチほどの短冊状の畝を作り、バラ播きしました。
こちらがターサイ。


周りは一面の落葉になってきました。
発芽は極めて良好。薄播きにしたつもりながら、やはり密になります。


3回ほど間引きし、11月初めに最終間引き。株間10~15センチが目安。
ここから抜き取り収穫しながら20センチ、30センチと間隔を広げていきます。
ですが、収穫が進まないため密植状態になっています。


少し肥え切れの症状が見られます。
今年は元肥のやり方と畝立てに少々問題があったようです。


ターサイは気温が下がってくると次第に葉が広がってきます。
厳寒期には地面に這いつくばるように広がります。これがターサイの大きな特徴。
我が家ではターサイを昔から作っていますが、周囲ではあまり作られていません。
近年見かけるようになっているのが、この縮み雪菜。


種播きや作り方もターサイと全く同様です。
やはり肥え切れの症状が見られます。
ターサイと非常に似ています。


特に初めのうちは区別がつきません。
もっとも、縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたと言いますから当然。
しかし、よく見ると違いがあります。


ターサイよりも葉が少し立っており、全体にやや長めです。
そして、葉の縮みもターサイより細かい。


これから寒さが強くなると縮み雪菜も葉が開き、そして縮みがより強くなってきます。
厳寒期になるとターサイとの違いがよりはっきりとしてきます。
こちらも収穫が進んでおらず、密になっています。


収穫したものです。
右がターサイ、左が縮み雪菜。


比べると違いがあるのが分ります。
こちらはほぼ同様の作り方をしているチンゲンサイ。


水菜。


秋冬野菜がほとんど出揃っているため、こちらも収穫がはかどっていません。


晩秋に東北歴史博物館から松島へ

2021年11月24日 | 小旅

晩秋。
東北歴史博物館へ行ってきました。


目的は特別展「みちのく 武士が愛した絵画」。


当博物館は宮城県多賀城市にあります。
当地は仙台市のすぐ東隣、その昔、国府多賀城が置かれた旧跡の多い歴史的な所です。
坂上田村麻呂が蝦夷(えみし)征討の拠点とした地として知られます。
以前当館を訪れたのはかつて東北歴史資料館と言われていた頃ですから20年以上前。
見違えるほど立派な施設になっていました。
この特別展はぜひ見たいと思っていました。
残念ながら撮影は禁止。手元にあるのはこのチケットだけです。


東北各県から集められた重文級のものも多く、見応え十分でした。
江戸泰平の世には、武士も文武両道が求められたようです。
伊達藩歴代藩主は優れた絵師を抱えるのみならず自らも描き、高い文化教養人だったことが窺えます。
伊達政宗公自筆とされる掛軸も展示されていました。
特に、三代綱宗公、五代吉村公は本格的に狩野派の絵師に学び、高い画力の持ち主だったことが分ります。
常設展の方は旧石器時代から近世まであり、特に古代については丁寧に展示されています。
こちらは写真OKということで、いくつか。














かつての政庁の様子も。


この後、松島まで足を延ばしました。


松島は何度も来ています。
コロナ禍で一時観光客が激減しましたが、かなり戻ってきていると感じました。




シンボルの五大堂。


重文に指定されています。




福浦島が望めます。


高台の公園から撮ってみました。




松島らしい写真を撮ろうと思えばやはり船に乗る必要があるようです。


名刹国宝瑞巌寺。

時間に余裕があれば必ず寄ります。
参道はかつて杉並木でしたが、東日本大震災の浸水による塩害で多数が伐採されました。


伊達政宗公が再興に尽くされ、菩提寺となっています。
変遷あり、現在は臨済宗妙心寺派の寺院。

洞窟群。


国宝の本堂。


国宝の庫裏。


国宝の廊下。


10年がかりの平成の大修理が行われ、装いも新たにしました。
障壁画など多数の重文があり、見応えたっぷりながら写真は不可。
こちらは宝物館。

近年、紅葉の名所として知られるようになった重文円通院。


晩秋の装いですが、まだ紅葉が楽しめます。





重文の三慧殿。


本堂大悲亭。





晩秋の松島を楽しみました。
例年、秋には何泊かで少々の遠出をしていましたが、今年はこのまま終了となりそうです。


菜の花(ナバナ)を墨彩画で描く

2021年11月23日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙 


菜の花(ナバナ)を墨彩画で描きました。
正確に言えば、モチーフは「寒咲花菜」です。
一般に一番分りやすい言葉と言えば「菜の花」かと思います。
食材という面から言うと「ナバナ」も知られるようになっています。
「菜の花」も「ナバナ」も甚だ広範囲な言葉です。
広い意味での菜の花と言えば、アブラナ科に咲く花はみんな菜の花と言っていいかもしれません。
ナバナもアブラナ科野菜のトウを食すものはナバナと言って間違いではないでしょう。
我が家でも寒咲花菜のほか、アスパラ菜、仙台雪菜の茎立ち菜、かき菜、三陸つぼみ菜の5種作っています。
どれも一様ではなくそれぞれに特徴があります。
モチーフの「寒咲花菜」は花の咲く直前に穫るのが適期です。
絵になるように沢山の花を咲かせてみました。食べるのには何の支障もありません。


秋キャベツ「あまいキャベツあまみさき」の収穫

2021年11月22日 | 畑:葉菜類

秋キャベツは2品種作っています。
ともにトーホク種苗の品種で今年3年目の「あまいキャベツあまみさき」と今年初めて作る「あまいキャベツ愛心(あいごころ)」。
種播きが7月12日、植え付けは8月10日。
早くから穫れ始めたのが「あまいキャベツ愛心」
10月10日頃から穫り始めました。
極早生でコンパクト。収穫始めの時点で完全結球していました。
まだ僅かに残っています。


従来作っていたタキイ種苗の「初秋」に似ていますが、さらに早い。
早生でコンパクトと言うことは、結球は小振り。
しかし、この時期になるとぎっちりと結球しており、1.5キロはあります。
「あまいキャベツあまみさき」も10月末か11月早々にはほぼ完全結球しています。
右が「あまいキャベツ愛心」、左が「あまいキャベツあまみさき」。


これまで「あまいキャベツ愛心」を穫っていたため「あまいキャベツあまみさき」は手つかずでした。
すでにがっちりと結球しており、収穫を待っている状態。
近くに栗の大木があるため、沢山の落葉です。


「あまいキャベツ愛心」はコンパクトな姿ですが、こちらは大柄。


外葉が大きく葉柄も伸びるのがやや気になるところ。
11月の気温が高く、結球はさらに大きくなっています。


軒並み2キロ級の大玉になっているようです。
揃いも良い。


この株を穫ってみました。


ずしりと重い。2キロはありそうです。


このキャベツは軟らかく甘い。
このペースだと年内でこの品種を穫りきるのは無理でしょう。
気温の高い状態が続くようだと裂球の心配があります。
こちらは冬キャベツ。


トーホク種苗の晩生品種「寒玉キャベツ」
生育は揃って順調。気温が高いため結球は例年より進んでいます。
年内に完全結球しそうな勢いです。




順調に活着し、生育しています。


キャベツは10月から6月まで切れ目なく穫ることができるのではないでしょうか。


今年のナバナ「寒咲花菜」は早い

2021年11月21日 | 畑:花菜類

1週間ほど前からナバナ類の一種「寒咲花菜」を穫り始めました。
9月早々に直播きしたもの。
トーホク種苗の種子を用いています。


11月は気温が高めで、急速に花芽が生長しました。


少々欠株があり、当初は生育のバラつきもありました。
しかし、ここに至ってはいっぱいに茂って分らなくなりました。


意外に作っている方が少なく、何の菜っ葉だろうと思う方もいるようです。


我が家ではナバナ類をいくつか作っていますが、これは花菜(はなな)と言われるもの。
一般に店で菜の花として売られているものが花菜です。


普通の花菜は春になって花が咲くナタネですが、これは寒咲きのナタネなので「寒咲花菜」。
元々は京都伏見で栽培されてきた寒咲きナタネの一種とされ、それが品種改良されたものです。
当地でも冬場に穫れるため貴重で、我が家では人気の野菜になっています。
小さい蕾のうちは花茎が高く伸びてこないので、注意していないと花が咲いてきます。


多少花が咲いても食べるのには何の支障もありません。
ただし、収穫の適期とされるのは芯からトウが伸びて花が咲く直前。


脇から見ると、このように花茎が伸びてきます。


トウ(親茎)に付いているわき芽を数芽残して切りとります。
わき芽をたくさん残せば、収穫の本数は増えますが、細くなります。
ただ、数芽と言っても、実際には地際にも何芽か着いているので、最終的にはもっと多くなります。
これが収穫した跡。すでにわき芽が伸びています。


これは数日前に収穫した株。かなりわき芽が大きくなってきました。
このわき芽を穫るようになれば最盛期です。


数株収穫してみました。


花芽だけでなく茎や新葉と余すところなく食べられます。
花菜は独特の風味があり、柔らかくほのかな苦みが感じられます。
お浸し、和え物、炒め物、てんぷら、一夜漬けなど何にでも合います。
小生の一番の好みは玉子とじ。柔らかさと風味が絶妙です。
こちらは同じナバナ類の一つアスパラ菜。わき芽の収穫最盛期です。